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環境Q&A

ISOの「著しい環境側面」について 

登録日: 2005年10月21日 最終回答日:2005年11月03日 環境一般 環境アセスメント

No.12923 2005-10-21 08:47:27 どぶろぐ

環境側面を抽出して特定した後、「著しい環境側面」を決定します。
その「著しい環境側面」についてですが、ISO14001の要求事項の中の、
@4.3.1「環境側面」のb)
A4.3.3「目的、目標及び実施計画」
B4.4.2「力量、教育訓練及び自覚」のb)
C4.4.3「コミュニケーション」
D4.4.4「文書類」
E4.4.6「運用管理」・・・そこのC)項にもある。
に記載されていますが、これらの「著しい環境側面」は全て「4.3.1環境側面」の項で決定した「著しい環境側面」と理解していいのでしょうか?もちろん「運用管理」の対象もこの「著しい環境側面」ということになりますね。

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No.13127 【A-5】

Re:ISOの「著しい環境側面」について

2005-11-03 16:44:19 滋賀県 / EMS推進室

参考までにお読み頂ければ幸いです。
 ISO14001(=EMS)は、「著しい環境側面」をどう扱っていくかが鍵を握るシステムです。つまり、組織が「著しい環境側面」として特定したものは、これらを核にしてシステムを運用(PDCA)していくことです。〔著しい環境側面で環境に、有害な影響を与えるものは改善し、有益な影響を与えるものはさらに推進していくことになります。〕
 よって、ISO14001の諸要求事項は、システムが「著しい環境側面」を核として運用するために補完する要素を多々含んでいます。
 更に、「著しい環境側面」が、環境保全だけでなく、コスト、社会貢献、品質、労働安全等種々の要素を問題点として含む場合があります。その場合「著しい環境側面」は、環境改善だけでなく、経営全体の重要テーマとなります。そのためEMSも他のシステムと関連性が多く生まれ、組織としても、統合し、有効かつ効率的な経営が可能となります。

回答に対するお礼・補足

ご回答ありがとうございました。ISO14001は、環境におけるPDCAの基本的な改善活動なんですよね。その改善活動の核が「著しい環境側面」ということですが、環境を企業の社会的責任、コンプライアンスなどと融合させようなどと考えると本来の主旨である継続的改善活動を逸脱しそうな感じがしております。当然、マネジメント活動ですから別物と考えてはいけないのですが・・。
>EMSも他のシステムと関連性が多く生まれ、組織としても、統合し、有効かつ効率的な経営が可能となります。
そうですね。「環境」というのは非常に広範囲のため、環境省の「エコアクション21」などを参照したり、ISOのほかのシステム(「TC207」)も見ております。
http://www.env.go.jp/policy/j-hiroba/MNG/

No.12966 【A-4】

時と場合によって「著しい環境側面」は変るのか

2005-10-24 10:51:20 東京都 / サラリーマン

ISO規格というのは用語なり運用なりすべてが一貫して作られています。
著しい環境側面というものが、項番毎に違うとか、場合によって対象範囲が異なるというのはちょっと考えられません。
その意味でどぶろぐ様の解釈が適切と思います。
もちろん講師の説明のケースでは特異な状況であったのかはわかりませんが。

回答に対するお礼・補足

ご回答ありがとうございました。
状況によっては、違う場合もあると思いますが、基本的には・・・というか、大筋では、要求事項に書かれている「著しい環境側面」は同じ側面を指すという意味になるようですね。そうすると全体的な要求事項も理解しやすくなってきます。ありがとうございました。

No.12936 【A-3】

Re:ISOの「著しい環境側面」について

2005-10-21 15:27:41 東京都 / こん

 考え方次第で「違います」という答えも間違いとはいえないかもしれません。
 同じ著しい環境側面であっても組織の状況によって考慮の仕方が異なります。直ちに対応するか、別の条件が整ってから対応するか、現時点だけ見ると目に見える運用が無い場合もあります。また運用によって環境影響が変化します。
 リストアップされた項目としては、同じということですが。

回答に対するお礼・補足

みなさん、ご回答ありがとうございました。
「違います」という状況もありえるということで、通常は、上記にリストアップした「著しい環境側面」は同じという解釈でいきたいと思います。
「4.4.4文書類」のe項の出てくる「著しい環境側面に関係するプロセスの効果的な計画、運用及び管理を確実に実施するために、組織が必要と決定した、記録を含む文書」とありますが、「著しい環境側面」はPlanの段階で目的、目標及び実施計画時点で考慮されることになっています。目的、目標に組み込まれない「著しい環境側面」もあると思います。e項の要求事項は文書類のことですが、裏を返せば、この項で著しい環境側面もPlan(計画),Do(運用及び管理),・・・をしなさいと言っているように読み取れるのですが、当然、継続的改善はすべき側面であると思います。それの運用及び管理についての要求が「4.4.6運用管理」の項にも関係しているのかな?と思っています。

No.12935 【A-2】

Re:ISOの「著しい環境側面」について

2005-10-21 15:26:40 ISO営業

初めまして、ISO営業と申します。
@〜Eで出てきている「著しい環境側面」は4.3.1で特定したものと同様です。
そして4.4.6では4.3.1で特定された「著しい環境側面」を伴う「運用」を明確にする事を要求しています。
で、4.4.6 C)ですが、ここでは御社が物品やサービスを購入している先に対しても、
御社として守って欲しい手順や要求事項を伝達するように要求しています。
例えば、「著しい環境側面」に「ゴミ」が特定されているのであれば、
部品等の購入の際に納入業者に対して簡易包装を依頼するとかですね。

ちなみにISOの和訳が読み難いのは「意図的」なのもです。
原文に忠実にするべく意訳しないようにしているからで、決して「適切でない」わけではないのです。
恐らく対訳本をお持ちだと思いますが、和訳が分かりにくい場合には、
英文と付属書の部分を読む事をお勧めします。

回答に対するお礼・補足

ご回答ありがとうございました。
@からEは同じものだと思っていたのですが、講師が「違います」とおっしゃったので、「違う」ということで再度、要求事項を全部読み直してみました。
そのとき、「4.4.6運用管理」c項が気になっておりました。
日本語訳の言葉だけを読んでいると、「組織が持ちいる物品及びサービスの特定された著しい環境側面・・・」とあり、こじつけた解釈として、運用管理においては、物品及びサービスという購入品において特定された著しい環境側面を探し出すのかな?な〜んて都合のいい解釈までしていたのです。そうするとPlan,Do,Check,Actionのサイクルの中で、Doの時点で目的(目標)にするものを定義するのもおかしいな〜。などと思っていたところです。
ISO営業様のご説明ですっきりしました。

No.12927 【A-1】

Re:ISOの「著しい環境側面」について

2005-10-21 10:59:00 行政書士001

>環境側面を抽出して特定した後、「著しい環境側面」を決定します。
>その「著しい環境側面」についてですが、ISO14001の要求事項の中の、
>@4.3.1「環境側面」のb)
>A4.3.3「目的、目標及び実施計画」
>B4.4.2「力量、教育訓練及び自覚」のb)
>C4.4.3「コミュニケーション」
>D4.4.4「文書類」
>E4.4.6「運用管理」・・・そこのC)項にもある。
>に記載されていますが、これらの「著しい環境側面」は全て「4.3.1環境側面」の項で決定した「著しい環境側面」と理解していいのでしょうか?もちろん「運用管理」の対象もこの「著しい環境側面」ということになりますね。
>それで、正しいと思います。私も、中小企業(従業員2〜10名規模)専門のISO14001コンサルタントをしていますが、日本語訳が適切でないので解釈が難しいです。

回答に対するお礼・補足

行政書士001様、ご回答ありがとうございました。
ある講習会で運用管理の「著しい環境側面」と、「4.3.1環境側面」で特定して決定した「著しい環境側面」は同じですか?と質問したら「違います」という答えが返ってきてビックリしたのですが、安心しました。(^0^)
おっしゃるとおり、日本語の訳の「著しい」が適切かどうかも理解する上で問題ですよね。

・・・ちなみに私事ですが、今日、このサイトに登録して初めて書き込みをさせていただきました。これからもよろしくお願いしますね。

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