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環境Q&A

燃料電池の燃料について 

登録日: 2002年12月08日 最終回答日:2002年12月16日 エネルギー 燃料電池

No.1370 2002-12-08 17:41:48 燃料電池を知りたい

燃料電池の燃料である水素は、石油などの化石燃料に比べ、多様な資源から精製が可能な未来のエネルギーといわれています。この水素を製造するために、化石燃料を消費していてはあまり意味がないと思います(総合効率があがる場合もあるのでしょうが・・・)。そこで、太陽光発電や風力発電の電気で水を電気分解し、水素製造することも検討されているようですが、このときの効率はどれほどになるのでしょうか?将来的に実現可能なレベルなのでしょうか?
また、将来、化石燃料を使用しないで現在のエネルギー消費量をまかなう程の水素製造を現実的に行う方法はあるのでしょか?

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No.1406 【A-1】

Re:燃料電池の燃料について

2002-12-16 10:03:18 東京都 / ちしゃ

朝日監査法人環境マネジメントニュース
シリーズ 「環境と化学物質」 第2回
http://www.asahiaudit.or.jp/b_info/kankyo/kagaku/kag0103_02.html
水素源としてはバイオマスからのアルコールや天然ガス、化石燃料があり、これに水を加えて分解(水蒸気改質)することにより水素を得ます。自動車用としては、既存のインフラが利用可能なことからガソリンからの改質が米国で検討されています。これに対し、欧州では化石燃料からの完全脱却と二酸化炭素の排出がより少ないという理由からメタノール改質採用の方向が優勢です

という記事があります。

ただし燃料電池 21世紀、魅力のエネルギーシステム
新日本石油発行、筑波大学名誉教授本間琢也 監修「燃料電池」よりの
http://www1.ttcn.ne.jp/~anamizu/
燃料電池の燃料
http://www1.ttcn.ne.jp/~anamizu/fc5.htm
の情報では燃料あたりの水素の発生量はガソリンなど石油系の燃料が多いことが示されています。

また「現在、製品として販売されている水素は、主に石油や天然ガスなど炭化水素系の化石燃料を原料にしています。これらは、水から水素を取り出すより少ないエネルギーで済み、価格が比較的安価」
「現在でも石油精製の工程で、大量の水素が製造されていて、仮にその水素を燃料電池自動車に供給すると、1日の生産能力で約50万台に供給することが可能」
など化石燃料を原料とした場合の優位性を示す情報があります。

さらに
燃料電池FAQ 燃料電池の燃料について
http://unit.aist.go.jp/mcfc/FAQ.htm
にはエタノールやメタノールを使用した場合の燃料1kgあたりで得られるkWhの
比較表があります。

ほかにも
内容は読んでいないのですが
(株)技術情報センター という会社が
「分散型エネルギーシステムと燃料電池」という本を刊行しており
様々な水素源の燃料電池の進展をレポートしているようです。
http://www.tic-co.com/books/2001t304.htm

回答に対するお礼・補足

ちしゃさん、多くの情報ありがとうございます。
参照HPの内容も含め勉強させていただきます。
取り急ぎ御礼まで。

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