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環境Q&A

精製水装置(熱水殺菌仕様) 

登録日: 2006年07月13日 最終回答日:2006年07月13日 環境一般 その他(環境一般)

No.17447 2006-07-13 02:39:58 PW

弊社で今回初めて精製水製造装置の導入計画を検討しています。そこで、タイトルにもありますように、PWを安定供給出来るよう、循環ライン側にはサニタリー配管でユースポイントまで供給する方向で検討しています。循環ライン側は特には今回の質問ではないのですが、前段側の原水(水道水)を前処理する為に軟水装置や活性炭ろ過器を設置予定としています。
ただ1点気なる事がありまして、活性炭ろ過器を通すことにより塩素が除去され透過水は殺菌効果が無くなり、循環ライン側での供給が無い限りは、ろ過器内部及び2次側配管内部は水が止まり、菌の増殖に繋がるのではと疑問を抱いています。

また、RO膜にも菌が付着すると、膜劣化に繋がるとネットでも書かれていまして、活性炭ろ過器に変わる装置などは
あるのでしょうか?ご存知の方がおられましたら、教えては頂けないでしょうか?

PWの使用用途は医薬品(固形製剤)の仕込み水と機械洗浄後のリンス水として考えています。

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No.17453 【A-1】

Re:精製水装置(熱水殺菌仕様)

2006-07-13 13:37:52 匿兵衛

文章から判断すると、残留塩素を含む水道水>活性炭>軟水器>ROというフローと判断します。
活性炭塔の役割は残留塩素を分解し、水道水中の僅かな疎水性有機物を吸着除去することにあります。残留塩素は、軟水器のイオン交換樹脂や、RO膜の寿命を短くするので除去する必要があります。残留塩素を除去するだけならば、亜硫酸ソーダなどの還元剤を注入する方法がありますが、その分原水中の硫酸イオンとNaイオン量が増えるので透過水の水質が劣化します。疎水性有機物は、イオン交換樹脂やRO膜に付着し、有機物ファウリングを生じるので除去しておく必要があります。活性炭で吸着できない親水性の有機物はイオン交換樹脂やRO膜にも付着しないので、有機物ファウリングの原因にはなりません。また、親水性有機物は概して分子量が小さく、微生物にとっては、おいしくない有機物であり、多少の親水性有機物が残っていたとしても微生物が繁殖してイオン交換樹脂やRO膜が閉塞することはありません。
また、RO膜の孔は3オングストローム程度のきわめて小さなものであり、細胞膜を持つような大きな微生物は通り抜けることができません。また、ほとんどの親水性有機物も通り抜けることができません。心配するとしたら、膜の損傷によって原水が透過水側にリークすることであり、熱水殺菌仕様の活性炭塔ならば、RO膜の1次側についてほとんど心配する必要はありません。

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