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環境Q&A

超微細気泡散気式の総合動力費 

登録日: 2007年02月12日 最終回答日:2007年02月21日 エネルギー 省エネルギー

No.21127 2007-02-12 08:24:11 なんちゃって計量士

http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=21011
 この質疑に関連して資料を少々調べたのですが、単純に三倍の酸素溶解効率と考えて曝気量を減らしてしまうと、旋回や攪拌に使うための動力が減ってしまう、または曝気箇所が疎らになってしまう、等の弊害が生じそうです。

 各メーカーのノウハウに関連するので直接的には資料がないようですが、改造の良い具体例や、設計の具体例の記載された資料が入手出来るでしょうか?

 若い頃、微細気泡散気式に飛びつき、間欠式に使用し閉塞や劣化で酷い目に有って以来、余り新しい商品に飛び付かづ、勉強不足で御恥ずかしい次第です。

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No.21129 【A-1】

Re:超微細気泡散気式の総合動力費

2007-02-13 07:34:07 aqua-play

微細気泡散気で検索すると幾つかでてくる様です
http://www.ngk.co.jp/product/environmental/sewer/aero.html
これなんか配置方まで書いてあります
なんちゃって計量士さんのことですからもっと高度なことを言っておられるのかも
ですが私も興味があるので書き込みしてみました。

私も昔は間欠式でのディフューザーの目詰まりには苦労しました、エアーチャッキの閉まる
時間差で逆に吸い込んで詰まる様です

その後ディフューザー方式の微細気泡散気は見なくなりましたがジェットレーター方式何かは
いまでもあるのではないでしょうか

今のホームページ出ているものはどうなんでしょうかね、非常に興味があるところです

No.21134 【A-2】

Re:超微細気泡散気式の総合動力費

2007-02-13 14:09:19 papa

>改造の良い具体例や、設計の具体例の記載された資料が入手出来るでしょうか?
実施例はゆいなさんのQに対する回答欄のリンクで各装置メーカーの紹介ページに少しあります。
既存処理場の更新で採用される例も多くありますので、ご近所の処理場で実際に見ることができるケースも多いかと思います。
市場に出ている製品にはOEMもあり、おおまかには2種類になるかと思います。製品情報は(財)下水道新技術推進機構
http://www.jiwet.or.jp/
から探すことができます。審査証明は下記リンク
http://www.jiwet.jp/examination_proof/list/pdf/2003_0302.pdf
http://www.jiwet.jp/examination_proof/list/pdf/2001_0120.pdf
設置方法は槽の形状により旋回流、全面曝気のいずれも可能です。
> 曝気量を減らしてしまうと、旋回や攪拌に使うための動力が減って・・・
旋回流で実負荷で使ってますが、送気倍率2倍程度でも池内流速は池底でも0.3m/s程度が確保できており汚泥の堆積は見られません。最近は流体シミュレーションなども容易にできる時代になってきましたので、設計時にそのような検討もしています。
>曝気箇所が疎らになってしまう、等の弊害が生じそうです。
ディフューザー面積あたりの通気量は従来品に比べて少ないため、送風量は減少しても設置面積は大きくなります。ユニットの大きさも散気板よりも大きいため、実際には池底が大広間の畳敷きのようになります。
>間欠式に使用し閉塞や劣化で酷い目に・・・
通気部分がウレタンのような弾性体で、送風圧力によって膨張して通気孔が開きます。したがって定期的(いまのところ1日1回タイマーで系統別にやってます)に送風停止してフレキシビリティーを維持する操作が必要となり、その時間帯ではブロック別に間欠ばっ気になります。

No.21135 【A-3】

Re:超微細気泡散気式の総合動力費

2007-02-13 14:36:59 papa

回答が長くなってしまいましたので分割します。
かつての超微細気泡は、逆止弁付散気ユニットというようなイメージですが、現在のものは通気孔自体が送気圧によって開閉するというイメージで考えていただければと思います。間欠ばっ気に使えるというよりも、閉塞防止に間欠ばっ気にせざるをえない構造となっています。
さらに、かつてはテーパード全面ばっ気を採用するケースが多かったためにAO運転ができないなどの問題もありました。
現在は、機械撹拌の嫌気槽とセットで使われているために、A2Oへの改造も容易になりました。
実負荷での総合動力費についてはふつうの分流処理場では、
標準活性汚泥法で約40%の容積を占める嫌気槽の撹拌動力として0.01kw/m3程度
好気槽の送気倍率2倍(硝化抑制)〜4倍(硝化促進)
程度を見こんでいただければおよその原単位が把握できると思います。
送風機の効率はさほど劇的には変わっていませんが、単段型が増えてきたことや、制御方法が吐出圧制御になったことくらいでしょうか。
採用がはじまってからもう5年程度は経過していますが、大きなトラブルの話は聞いていません。

No.21162 【A-4】

Re:超微細気泡散気式の総合動力費

2007-02-14 16:16:39 なんちゃって計量士

aqua-play 殿 papa 殿 小生の我侭な質問に関し、御丁寧な御答えをいつも有難う御座います。

 出先から帰社したばかりで、詳細に検討する時間が有りませんので、取り敢えずの御礼を致したく書き込みました。

>エアーチャッキの閉まる時間差で逆に吸い込んで詰まる様です
>
 仰る通り、大きな原因と思います。其れだけでなく材質も良くなったと思います。当時メーカーが申すには、紫外線が心配だが、水に潜っているので劣化は平気との歌い込みでしたが、機械的強度が弱くなり亀裂が入った事例が多くでました。
 余りにも交換が発生して、現場から元に戻せと苦情が出た物です。

 papa 殿のデーターからザット考えますと、場の型式にも依りますが、二割は動力費が削減できる事になります。詳細には積み上げが必要ですが、五年も実績が有るとの事ですから、丹念に探せば、データーが探せると思います。(報文等)

No.21301 【A-5】

Re:超微細気泡散気式の総合動力費

2007-02-21 20:46:28 papa

>データーからザット考えますと、場の型式にも依りますが、二割は動力費が削減できる事になります。

メーカーさんのカタログ値からは多少割り引かれますが、ユーザーサイドで実負荷での総合動力費はお見込み程度かと思います。
それでも通常の微細気泡散気式と比較すると半分以下となりますのでかなりの縮減となります。
高度処理対応に更新をしても送風機増設を回避できるなど総合的にはかなりの効果が見込めます。
汚泥処理以降のプロセスについても省電力化機器の採用が進んでいますので、電力原単位は更に小さくなる趨勢と思います。

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