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環境Q&A

重金属問題について 

登録日: 2001年07月03日 最終回答日:2001年07月10日 健康・化学物質 有害物質/PRTR

No.220 2001-07-03 18:00:51 匿名

現在の重金属問題において、クロム、ニッケルの金属まではいかないが、
最近亜鉛も問題になっているという話を聞きましたが、
詳しい情報をご存知の方は教えていただけないでしょうか?
また、問題になる場合には亜鉛化合物のようなものも、
問題となってくるのでしょうか?
製品に亜鉛化合物を含むものの場合にも、
そのような規制の対象となるのでしょうか?
何か詳しいサイトを教えていただけるとありがたいです。

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No.236 【A-1】

Re:重金属問題について

2001-07-10 17:02:51 東京都 / ちしゃ

亜鉛そのものはもともと自然界に比較的広く分布する金属で、動植物の体の中にも広く分布している金属です。
人間にとっても生体必須元素の一つで、欠乏すると発育不全や生殖機能不全、皮膚・毛髪・爪の損傷、味覚障害などが起こります。

こういった性質を持っているので、多量に摂取しない限り、人間の健康への影響が問題になることはありませんが、多量に摂取すれば有害です。人の許容摂取量は10〜15r/日程度といわれており、毒性については http://www.aen-mekki.or.jp/index.htm に情報があります。
(植物や微生物、魚類の種によっては、0.1〜50r/l程度で有害性を示すことがあるようです。)

自然水中にも1〜10μg/l程度含まれていますが、水環境への人為的な排出源としては、鉱山排水、金属工場排水、大気粉塵、亜鉛メッキ鋼管からの溶出があげられ、法的な規制としては、排水基準 (5mg/l)、水質基準に関する省令 水道水基準 (10mg/l)が決められています。

以上参考 
http://wdb-kk.river.or.jp/zenkoku/100306.html#A01
「平成8年2月 水質調査の基礎知識」(近畿地方建設局近畿技術事務所)

なお、亜鉛の水溶性化合物はPRTRの第1種指定物質にも指定されています。
http://env.safetyeng.bsk.ynu.ac.jp/ecochemi/PRTRMSDS-db2/1-001.pdf

亜鉛が、もともと自然界にも多く存在するせいかもしれませんが、第3回経団連PRTR(環境汚染物質排出・移動登録)調査結果報告などを見ても亜鉛化合物は移動量、排出量が多い物質となっています。「問題となっている」というのはこうしたところからではないでしょうか?
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2000/027/table.html#1
もっと詳しい情報をお持ちの方は補足ください。

回答に対するお礼・補足

ご丁寧にお応えいただきましてありがとうございました。
今後の参考にさせていただきます。

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