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環境Q&A

アスベストにひとこと 

登録日: 2008年02月02日 最終回答日:2008年02月04日 健康・化学物質 有害物質/PRTR

No.26835 2008-02-02 11:13:53 ZWl8329 火鼠

少し、私見を言わせてください。
石綿(アスベスト)は繊維状鉱物の中で、使える鉱物として選ばれた、鉱物です。繊維状の鉱物は他にもあります。アスベストと、定義されているものは、6種類。大騒ぎになってますが、他にも、繊維状の鉱物あるのは、ご存じですか?
何でも、だめ〜じゃなくて。なんで駄目なのか。もう一度考えてもらいたい。最近は、平成のサリン見たいに毛嫌いされてる石綿ですけど。(毒性は強い、でも、すぐ死ぬような毒性はない)そのへん考えられませんかね〜。

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No.26839 【A-2】

Re:アスベストにひとこと

2008-02-03 12:54:04 せららばあど (ZWl5a36

いつも味のあるコメントを出されておられる火鼠さんからのご質問なので、返事を書くのもおこがましいのですが、とりあえず。

石綿に限らず、「万能」「夢の物質」といわれてきたものが悪玉になった例は結構あります。
PCB:優れた電気絶縁体 ⇒ 高濃縮性、変異原性(発がん性?)
フロン:優れた冷媒・溶剤 ⇒ オゾン層破壊、温暖化
有機スズ:優れたプラ可塑剤、防腐剤、船底防汚剤 ⇒ 環境ホルモン

石綿もまた、不燃・不変・断熱の素材として昔から利用されてきましたが(そういえば竹取物語の「火鼠の皮衣」も石綿のことだと言われてますね)、石綿肺のほか、じん肺、石綿肺の原因物質とされています。おっしゃるように、6種の石綿があって、それぞれ化学構造や有害性が異なるのも事実のようですね。

上に掲げた物質はいずれも、秀でた効果を有しており、(急性)毒性もほとんど無く、劣化(化学変化)もしにくいので重宝がられてきたのですが、逆にその性質ゆえ、身体の一部に蓄積してしまうと、長期間を経て影響を及ぼすしてしまう(フロンのオゾン層破壊は、対流圏で不変でも成層圏で変化してオゾンを食う)ことがわかってきたのですね。

ということは、これらの物質は、使用(排出)から被害までに何十年もの時間がかかるということで、被害の原因追求だけでなく、責任を取ってもらうことも難しくなることが考えられます。
また、使用後の処理や、環境に出てしまった場合の除去などには、莫大な労力と費用がかかってしまいます。
ということで、科学技術の進歩によりこれらの物質の「効果」をお手本に「影響」のない代替品(代替技術)を開発するか、もう少し不便な生活でも良しとするか、私には選択肢はこのあたりしか思い浮かびません。

回答に対するお礼・補足

返答ありがとうございます。確かに、石綿はじん肺と同じで、発症に時間がかかり、かかったら最後の面もあります。わかってはいるのですが、仮に、新規開発のセラミックファイバーで価格は高いが、石綿と同じ耐摩耗性や、断熱性があるからと使おうと言う風潮が出ないかが、心配なのです。また、建物の耐火性向上のために被覆されたもの(外部飛散なし)を高額なお金をかけての除去は、本当に必要なのかと悩んでます。毒は、毒なりに管理して使えば、毒性のまだはっきりしていないものより、安全ではないかと思って、発言いたしました。でも、危ないものは、削除するのが道理なんでしょうね。この設問は、早めに切り上げます。

No.26850 【A-3】

「Re:アスベストにひとこと」の回答お礼にひとこと

2008-02-04 23:26:41 せららばあど (ZWl5a36

コメントありがとうございます。

石綿の特徴は、その長所も短所も、突き詰めれば「繊維状の鉱物」という点ですよね(余談ですが、繊維状と雲母状は親戚らしく、石綿とバーミキュライトが同じ鉱山で採取されるところもあると聞きました)。
ですので、これに類する鉱物繊維を開発したとして、果たしてそれが身体や環境に影響を及ぼさないかは、わかりません。開発品を石綿と横並びで評価をしようとすれば、それこそ、ヒト細胞でも使って暴露実験をやって、人間の寿命くらい長期の評価が必要になる。
火鼠さんのおっしゃりたいのは、そんなコトするくらいなら、毒性や物性がわかっている石綿を賢く使い続けた方がよいかもしれない、ということですよね。

既によくご存知でしょうし、私も聞きかじりで申し訳ないのですが、石綿を練りこんだボード等は、@そのまま使えば飛散しないので使い続けてもよいが使っている場所を表示する、A使い終わったら安定型処分場(ただし石綿含有廃棄物の専用地)に埋め立てる、B埋め立てる前は割ったり切ったりしてはダメ、ということだそうです。
これとは別に、飛散しやすい吹付石綿は、特別管理(一般・産業)廃棄物となるので、書かれてたように撤去工事と高温溶融等に莫大な費用がかかるそうですね。

私は、飛散しない建材を使い続けることはよいと思いますが、新たに石綿の入った製品を作るのは、石綿鉱山や製造工場で働く方にとって良いこととは思えないので、賛成しかねます。
大事なのは、今使っている石綿製品を大切に使い続け、使い終わったら大切に弔ってあげる、ということではないでしょうか。

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