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環境Q&A

REACHの対応について 

登録日: 2008年09月22日 最終回答日:2008年09月26日 健康・化学物質 有害物質/PRTR

No.29575 2008-09-22 04:38:55 ZWlb33b ひいこ

REACHの対応準備をしている者(アーティクル製造業者)です。
EUに1t以上を輸出しておりますが、意図的な放出がない点、今年6月からの予備登録は行っておりません。
しかしながら、来年1月からは、認可対象物質が0.1wt%以内かどうかはEUのお客様よりお問い合わせがあった場合、その証明ができるようにしておく必要がありますので、その候補レベルでデータ収集をしております。制限物質も同じです。
ここで教えていただきたいのですが、REACHの場合、対象物質は3万物質とも言われていますが、認可対象物質、制限物質以外の物質も調査をかけておくべきでしょうか?
それともう一点なのですが、REACHに関する大手様の動きが見られません。グリーン調達基準はもうそろそろ変わると思っておいてよいのでしょうか?
アドバイスいただけましたら幸いです。

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No.29579 【A-1】

Re:REACHの対応について

2008-09-22 18:29:37 cerha (ZWla613

お世話になります、以下参考までにお願いします。
REACHの対象が3万物質と言われているのは、登録対象となる物質のことだと思います。現在EUで市場に流通している既存化学物質は約10物質、そのうち年間1トン以上製造されているものが約3万物質といわれているようで、これを指しているのかと。(よってこれらをすべて調査する必要はないと思います。)
アーティクル製造事業者として、もっとも注目しておくことは高懸念物質(SVHC)への対応だといわれています。SVHCは、認可対象物質の候補となる物質で、57条にどういった物質が指定される可能性があるか記載されてますが、EU分類のCMRカテゴリー1,2やPBT物質などで、これにあてはまる物質は約1500物質といわれてます。(その候補の第一弾16物質が欧州化学品庁(ECHA)のHPで公開されてます(正式公示は10月末以降と言われてます。)。ただこの16物質はあくまで第一弾で、その後も順次追加されていくとのことです。)
http://echa.europa.eu/consultations/authorisation/svhc/svhc_cons_en.asp
このSVHCを0.1wt%超含有しているアーティクルの供給者は、受領者や消費者に対しての情報伝達義務が生じる(33条)ため、これに対応するために自社製品中のSVHC含有状況を確認しておく必要があります。(「ひいこ」さんが現在確認を進めているといわれているのは、これのことだとは思いますが。)
認可対象物質(付属書XIV)はこのSVHCより選ばれますので、SVHCを調査してあれば確認できるはずです。制限物質(付属書XVII)は現在のところ従来法規(76/769/EEC)そのままですので、当然対応しているかと思いますが、もちろん確認されてなければならないかと。(今後見直しされるらしいですが。)
「大手様の動き」の大手様というのがどのようなメーカーさんを指しているか不明ですが、電子機器業界や自動車業界などは各社この10月末のSVHCリスト公開へ向けて(候補の16物質を参考に)、着々と準備しているところではないかと思います。たぶんどの業界も、このSVHC対応をメインに考え、ただし第一弾16物質だけでなく今後の追加に備えて前述の1500物質から選定した拡大リストで動くのではないかと。
以上、参考までにお願いします。

回答に対するお礼・補足

cerhaさんアドバイスありがとうございました。
私がどこの業界のものか紹介せずに質問をしてしまいました。電気機器メーカです。失礼いたしました。
大手様は、やはりどの業界も もうそろそろ動きだしますか。情報ありがとうございました。

No.29581 【A-2】

REACHの対応→一応弊社はメドをつけつつあります

2008-09-22 20:05:04 todoroki (ZWl7727

ひとくちに電気機器業界と言っても広いですが、
たぶん弊社もひいこさんの会社と一部同じ部品を使って、
製品を製造し 出荷しています。
しかし弊社はREACHの対象物質3万点を、いちいち調査していません。
むしろ弊社に入ってくる原材料,素材の流れ、部品の流れ を
抜け漏れなく把握することに重点を置いております。
すなわち何が、どこの会社から、どのような状態で入荷し、
それを弊社内でどのように加工,組み立てして出荷するかです。
そうしておくことによって、未定のSVHCリストを含め、
どのような物質の規制がかかっても、短期間で対応することが可能です。
「REACHに対する大手様の動き」は、
電気機器業界なら電気工業会、自動車業界なら自工会や部工会など
上部工業会の動きに注目していると、見えてくる場合があります。
幸い10月上旬には、REACH関連の講演会やシンポジウムが
複数開催されますので、そういうところへこまめに足を運んで、
質疑応答などの形で情報を入手されるというのも、
一つの手かもしれません。

回答に対するお礼・補足

アドバイスありがとうございました。たいへん参考になりました。

No.29587 【A-3】

Re:REACHの対応について

2008-09-22 23:37:16 matsu (ZWl743

>REACHの対応準備をしている者(アーティクル製造業者)です。
>EUに1t以上を輸出しておりますが、意図的な放出がない点、今年6月からの予備登録は行っておりません。
>しかしながら、来年1月からは、認可対象物質が0.1wt%以内かどうかはEUのお客様よりお問い合わせがあった場合、その証明ができるようにしておく必要がありますので、その候補レベルでデータ収集をしております。制限物質も同じです。
*EU側での認可、制限物質の出し方がゆっくりしており、来年1月にすぐにと言うことにはなりにくいだろうと思います。

>ここで教えていただきたいのですが、REACHの場合、対象物質は3万物質とも言われていますが、
*他のかたも言っていますが、登録の対象物質と認可候補物質とは数のレベルが桁違いです。

>認可対象物質、制限物質以外の物質も調査をかけておくべきでしょうか?
*調査をすべきリストが確定した形で存在するとは思わないほうが良いです。このような調査をよくわからない人が受け取った場合、意識せずにRoHSのときのような混乱を起こす事がありますので、早く動きすぎないこと。

>それともう一点なのですが、REACHに関する大手様の動きが見られません。グリーン調達基準はもうそろそろ変わると思っておいてよいのでしょうか?
*RoHSのときと違って、大手電機メーカーが学習しているので、法が決まる前に妙な聴き方をしても意味が無いことがわかっているのでしょう。あのSONYさんでもJGPSSIを導入すると言い出しており、当面JIG+アルファとJAMPをおさえておけば十分だと思います。

>アドバイスいただけましたら幸いです。
*REACHは、RoHSの物質が何千何万に増えると言う感覚で対応を考えてはいけないと思います。思想的にはREACHはリスクを管理して使っていこうと言う発想に近いので、禁止物質リストを回すものと思わないでください。物を変えるときには代替物のリスク評価もいるので、安易に動けるとは思わないほうが良いです。分析業者の不要な売り込みや、安全性が確認されていない高価な代替物の売込みにもご注意ください。

回答に対するお礼・補足

アドバイスありがとうございました。私ども中小企業としましては、部品業者様がそのもっと下に位置することが多いので、ある程度フライングはしないと間に合わないので、調査は少し走らせてます。(なかなか回答が戻ってこない問題があります。淘汰はできないのが現状です。)アドバイスにより、よくよく今、何をすべきかと言う点がわかりました。たいへん参考になりました。今後もアドバイスの方、よろしくお願いいたします。

No.29591 【A-4】

Re:REACHの対応について

2008-09-23 09:55:08 池田 (ZWl809

少数ですがSVHC候補16物質の含有調査依頼を出しているメーカーもあります。
また、SVHCよりも改訂化審法候補の調査依頼をしているところもあります。
弊社では、客先要求以外は社内検討に留めて原材料メーカーに調査依頼はしていません。
最終的に発表された後に全購入品について調査依頼を発行する予定です。
含有していた場合の代替というのがネックになりますのである程度は候補の時点から社内検討が必要だと思います。
参考ですが、ケムセック(ChemSec)が発行した独自の候補リストを化学物質問題市民研究会が翻訳していますので chemsec SIN list SVHC で検索してみて下さい。

回答に対するお礼・補足

アドバイスありがとうございました。弊社も調査対象が決定した時点で、最終の調査依頼を行う方向で動きたいと思います。(一部は、フライングしますが。)たいへん参考になりました。

No.29671 【A-5】

Re:REACHの対応について

2008-09-26 09:07:57 門前の小僧 (ZWl83d

>それともう一点なのですが、REACHに関する大手様の動きが見られません。グリーン調達基準はもうそろそろ変わると思っておいてよいのでしょうか?

カドミで痛い目にあった独自システムで囲い込むのが好きな某社さんは、AISではなくJGPSSIで対応を始めてますよね。


JGPSSIにせよJAMPにせよ、共通化のために協議に参加し
ておいて、でも自分だけは使わないとか、どっか変えた運用をするというのはもういい加減に止めて欲しいものです。
川上から川下まで必要な情報伝達はしつつ、機密情報は守るというバランス感覚は今の会社にはムリなんでしょうかね。

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