火葬炉の扱い
登録日: 2008年09月25日 最終回答日:2008年09月25日 大気環境 大気汚染
No.29653 2008-09-25 11:29:10 ZWl7c9 ハングリー
しばらく寄っていなかったら、ちょっとした騒ぎがあったようで。
そろそろ、落ち着きを取りもどしつつある、といったところでしょうかね。
斎場の火葬炉は、大防法における煤煙発生施設か、ということを相談されました。さすがに面食らってしまいました。
確かに、施行令 別表第1(第2条関係) を見ても、火葬炉は見当たらない。廃棄物焼却炉なのかと思ってはみましたけど、廃棄物の定義に「ヒトの死体」は見当たらない。過去ログを拝見しても、焼却炉とは同列ではなさそうですね。
ダイオキシン類は「火葬場から排出されるダイオキシン類削減対策指針」なるものがあるようですね。
他の排ガスの項目(窒素酸化物、硫黄酸化物、煤塵など)と測定頻度をどのようして決定するか、またO2換算濃度をどうするか、というところが出発点となっての質問です。
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No.29654 【A-1】
Re:火葬炉の扱い
2008-09-25 13:01:33 R&D (ZWla85c
当方、環境測定会社に勤務していた者です。
火葬炉メーカー、自治体などから依頼を受け、測定をしておりました。
>斎場の火葬炉は、大防法における煤煙発生施設か、ということを相談されました。さすがに面食らってしまいました。
>確かに、施行令 別表第1(第2条関係) を見ても、火葬炉は見当たらない。廃棄物焼却炉なのかと思ってはみましたけど、廃棄物の定義に「ヒトの死体」は見当たらない。過去ログを拝見しても、焼却炉とは同列ではなさそうですね。
>ダイオキシン類は「火葬場から排出されるダイオキシン類削減対策指針」なるものがあるようですね。
仰るとおり、大防法の対象施設ではありません。
ダイオキシン類については、上記の指針に基づいて、測定を行っていました。
>他の排ガスの項目(窒素酸化物、硫黄酸化物、煤塵など)と測定頻度をどのようして決定するか、またO2換算濃度をどうするか、というところが出発点となっての質問です。
他の排ガス項目については、CO、CO2、NOx、O2、Dust、SOx、HClを測定するケースが多かったです。
他には、悪臭22物質や、臭気強度の項目を測定していました。
測定頻度は、多くの火葬炉で1回/年または、2回/年であり、この頻度の決定基準は、各炉メーカーと自治体の申し合わせや、近隣住民などとの協定によって決められていたようです。
余談ですが、火葬炉のダイオキシン類濃度は、最近の清掃工場よりも高濃度です。
回答に対するお礼・補足
経験者のご意見はありがたいです。明確な規制がないから、自主規制を設定したり、それと住民との協定というのが考えられるわけですね。奥が深い。
そうしますと、火葬炉は焼却炉じゃないんだけど、排ガス濃度の算出については焼却炉に倣って、O2=12%換算が妥当なところと考えてよいですか?
No.29655 【A-2】
Re:火葬炉の扱い
2008-09-25 13:19:18 たる吉 (ZWl47e
ご質問の件ですが、人の火葬場どころか、ペットの火葬場ですら環境法的拘束を受けていないようです。(家畜の場合は別みたいですが)
理由は単純で、ご記載のとおり、「社会通念上、人やペットはゴミではない」というもののようです。
無いものを測定したいという意味であれば、焼却炉相当でいいと思います。
全廃連のHPに施設別の年間ダイオキシン類発生量が記載されておりました。
http://www.zensanpairen.or.jp/pdf/diox.pdf
その他色々と調べてみたら、臭い対策の煙の燃焼施設がダイオキシン類発生を抑制しているようです。
回答に対するお礼・補足
家畜なら動植物残渣というか、そういう扱いということで理解していいんでしょうね。
No.29666 【A-3】
Re:火葬炉の扱い
2008-09-25 21:45:55 火鼠 (ZWl8329
埋葬法によって、遺体は、廃棄物としてない
動物は、廃棄物扱いのようですね。ですから、お墓にペットの骨は、一緒に埋められないらしいです。
私も、火葬場は、何回か測定しました。その時は、On=12で換算しました。いいとは、思いませんが、その程度しか思いあたりませんでした。
回答に対するお礼・補足
ありがとうございます。やはり、こちらから提案するとしたら、「焼却炉に準じて12%換算とすべき」、ということですね。
空気を漏れさせればいくらでも希釈できちゃいますものね。
No.29667 【A-4】
Re:火葬炉の扱い
2008-09-25 21:52:14 おせんち (ZWlb24a
確かに大気汚染防止法の規制対象施設にはなっていません。おそらく火格子・火床面積が1平米少々程度ですので、規模からしても取り込まれなかったのでしょう。中国のように火葬炉が連続式でストーカー面積が大きなものが日本にもあれば規制対象になったはずです。最近の斎場では、お棺を納める場所は、冷却室で焼き上がりを冷ます場所です。炉はその奥にあります。加熱は電気式、重油・灯油・ガスなどがあります。
設置に当たって、付近住民との協定などから、焼却炉に準じた、あるいはそれ以上の対応を求められているものもあります。ダイオキシン騒動の際には、自主的に対策を進めていました。その成果が「火葬場から排出されるダイオキシン類削減対策指針」となったものです。それ以前から、耐火物の保護の観点も含めて副葬品などについて相当制限するように葬儀社を指導していました。炉の構造も2次燃焼室を設けるなど改善されています。
しかし、火葬作業員については、昔からそれぞれが自分の流儀を持っており、燃焼温度、燃焼空気量など燃焼管理を受け入れない傾向があったそうです。最新の火葬炉は自動操作が普通ですが、まだ炉外からの燃焼促進手作業が残っているものもあります。完全に焼けて適量のお骨が残るような「こつ」があるそうで、その辺は人の経験が頼りです。
燃焼管理の改善策の調査から、焼ける工程を確認したことがありましたが、それはそれは美しく厳粛なものでした。
回答に対するお礼・補足
技術と技能の融合みたいな、めったに聞けないお話をありがとうございます。
No.29669 【A-5】
Re:火葬炉の扱い
2008-09-25 22:17:42 火鼠 (ZWl8329
ちと、環境技術とは、違いますが、職人の技という問題なので、ひとこと。
わたしが、測定した火葬場の、職員さんたちと話したなかで、職員さんたちは、何歳?体重、身長、男性、女性?死因は?まで把握してました。そうしないと、お骨が残せないそうです。また、古い火葬場では、遺族側に火が出ることもあったそうです。今の火葬場は、勝手にやったら、へたすると、何も形にならないぐらいな高温で焼けるようです。そうしたら、遺族は、がっかりしますよね。そのくらい、火葬場の職員は、気を使ってます。やっぱり、技術は、こころがなくては、こわいと思います。
回答に対するお礼・補足
客観性が第一義ではあるものの、顧客満足度の向上には心が必要。そのとおりだと思います。
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