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環境Q&A

排出権取引について 

登録日: 2008年12月30日 最終回答日:2009年01月18日 地球環境 地球温暖化

No.30774 2008-12-30 21:52:02 ZWl7b25 筑波山麓

先の「ためしき」さんへの排出権取引の回答をしていて質問してみたくなりました。

以前より、この排出権取引を勉強していて、私はこの排出権取引について疑問を持っております。すべての排出権取引が計算上のみでCO2削減量そのものが取引されております。しかも、金額が数千万円〜数十億円以上という高額の取引です。欧州はもとより、日本でも一部上場の大手企業がどんどん排出権取引を行いつつあります。

この排出権取引は、途上国から先進国まで、種々雑多の商習慣、文化を持つ国々間、企業間、個人間の取引です。通常、このような取引には、物品と金銭の1対1の交換が存在しますが、この排出権取引では、商品は二酸化炭素削減量という計算上の数値のみです。一方、金銭は実際にやりとりされます。まあ、電気使用量、燃料使用量等の数値は把握できるのでしょうが、実際の排出二酸化炭素量は計算上のみの数値(量)です。

一方、自動車でも、テレビでも、商品には価値(量と質)が存在します。同じ排気量であっても、カローラにシーマの料金を払う人はいません。ブラウン管テレビに液晶テレビの価格を払う人はいません。

このような検証がない・検証方法が決まっていない取引でこれほどの金額が動く場合、過去の経験では、詐欺、欺瞞その他の犯罪行為が必ず生じております。これを防止するためには、公的・具体的・トレーサブルな検証が必要です。ところが、いまだに排出権取引に、この検証という考えが生じていません(私の勉強不足かもしれませんが)。当然、検証の後には罰則も必要となりますが。

私は、これを心配し、この検証を事業化することを提案し始めております(残念ながら、今のところ社内で理解される方は極少数ですが)。また、将来の事業化を考慮して個人的にですが検証方法も研究しております。しかし、1私企業の事業化・儲けを超えて、取引をされる方々全体で、この検証について考えていく必要があると思っております。

EICネットでの質問が適切かどうか分かりませんが、排出権取引が急速に伸びている現在、その必要性を鑑み、同様に考えていらっしゃる方と議論してみたくなり、敢えて書きました。

皆さんは検証の必要性についてどのように思われますか?
また、この検証について何か動きがあるのでしょうか?
また、この検証について何かご存知の方、いらっしゃいましたらご教示ください。

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No.30778 【A-1】

Re:排出権取引について

2008-12-31 09:49:56 Dr.ゴミスキー (ZWl651d

 昨今の流れを受けた適切な疑義です。多いに検証すべき事項(政策)です。

 例えば、温暖化の原因は何かや、循環型社会とはや、低炭素社会とは何かや等に連動する問と勝手に思いますが、如何でしょうか。

 更に、EUから発信される環境政策もEU諸国の貿易を守るための政策と陰で言われています。このEU主導の貿易の壁にアメリカが苛立ちを見せています。

回答に対するお礼・補足

「Dr.ゴミスキー」さん。
> 昨今の流れを受けた適切な疑義です。多いに検証すべき事項(政策)です。
ご返事ありがとうございます。

>更に、EUから発信される環境政策もEU諸国の貿易を守るための政策と陰で言われています。このEU主導の貿易の壁にアメリカが苛立ちを見せています
次期アメリカ大統領オバマ氏は、「アメリカは、今度こそ、石油中毒に別れを告げ、新しいエネルギー経済を追求しなければならないと強調。「21世紀経済再生計画」によって、再生可能エネルギー等への長期的な投資を行い、産業を活性化し、雇用を創出していくという考えを示した。また、ポーランド・ポズナニで開催されていた気候変動枠組条約締約国会議の状況について、ケリー上院議員から報告を受けたことを明らかにし、国内で排出削減対策を進めると同時に、あらゆる国が役割を果たすような解決策を見出していかなければならないと述べた。【オバマ政権移行チーム】」
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&word=&category=91&serial=19667

と大きく舵を切り替えようとしています。
今後、排出権取引を初めとする環境ビジネスがダイナミックに動きだすのではないでしょうか?


No.30779 【A-2】

Re:排出権取引について

2008-12-31 10:24:49 Lake (ZWla752

私、あんまり詳しくないので間違ってたらご指摘ください。

排出権取引は、以前、アメリカでSO2の削減に使われた手法だったと思います。政府が各企業にSO2の排出枠を決め、超過分に課金することでSO2の排出に負の値段がついたため、取引として成り立ったのではないでしょうか。また、これがSO2の大幅な削減に役立ったと聞いています。

アメリカという1国内であったためうまくいったような気はしますが・・・。

回答に対するお礼・補足

「Lake」さんへ。
>排出権取引は、以前、アメリカでSO2の削減に使われた手法だったと思います。政府が各企業にSO2の排出枠を決め、超過分に課金することでSO2の排出に負の値段がついたため、取引として成り立ったのではないでしょうか。また、これがSO2の大幅な削減に役立ったと聞いています。

私も、排出権取引は「CO2削減の両輪の一つ」であろうと思います。先進国の持つ技術を低開発国に移管するベストに近い政策であろうと思っております。

>アメリカという1国内であったためうまくいったような気はしますが・・・。
そうですね。「途上国から先進国まで、種々雑多の商習慣、文化を持つ国々間、企業間、個人間の取引です」ので、一方の正義・正しいことが他方の正義・正しいこととイコールとはならないケースがあろうと思います。

極端な例ですが、北朝鮮あたりがこの排出権取引を私(国)利私(国)欲のために利用したら、どうでしょう?六カ国協議が一方的に北朝鮮に振り回されたように、また、国内ほかの企業も「排出権が手に入ればよい」という考えで、両者の利害が一致した場合などを考えると心配です。

No.30781 【A-3】

Re:排出権取引について

2008-12-31 15:21:05 環境担当者 (ZWl471b

あのう素人ですみません
よくISOの審査機関が排出量の検証事業をしてますけど、ああいったことではないのですか?

http://www.jqa.jp/service_list/environment/service/gas/verification.html

検証を行うには国際的な審査を受けて認定を受けないとならないと聞いてますが・・・

回答に対するお礼・補足

「環境担当者」さんへ。

「Lake」さんへの返事で、舌足らずとなってしまいましたので、「環境担当者」さんへの返事と合わせて書かせていただきます。

言わんとするところは、机上の計算でいくら検証しても、また抜き取り(ISOの審査手法)で検査しても、その気になれば、いくらでもごまかしがきくということです。

ましてや、巨額の利益が裏づけであれば、いくらでもその気になれるということです。これを防ぐには、六カ国協議でも俎上にのりましたが、継続的な監視装置と記録、通知なしの抜き打ち検査(書類検査と測定実施)、違法(詐欺)を行った場合の罰則です。

私は、この「継続的な監視装置と記録」に関心があり、勉強をしております。

No.30782 【A-4】

Re:排出権取引について

2008-12-31 21:52:35 おせんち (ZWlb24a

>御指摘の事柄については、当の昔に解決済みでその上で取引を行おうという制度と思っていました。日本は、なぜか無闇に急いでいますし、また急がされているようです。ずぼらを決め込んでいる者のそのずぼらが売り物になり、まじめに削減にはげんでいる者がそのずぼらに金を出して、そのお粗末を引き取るなどという取引が成立すること自体が不思議です。おそらく、ISO14000と同様に日本のみを標的にした欧米国のひそかな戦略の様に感じます。
 日本は、それらの戦略に一呼吸置いて対応すれば状況が読めるのでしょうけれども、何時も大慌てで、思惑どおりに相手の手の内に絡め取れれてしまいます。今からでも良いから、御破算にする度胸がないのでしょうか。おそらく、日本抜きでは成立しない制度であることが証明されると思います。
 日本の努力は、これに限らずちっとも評価されず陰で馬鹿にされたまま、国際的にいい子に思われたくて、思われたくて無駄な努力をしているように思えて仕方がありません。一事が万事、日本をいい子にした立て役者は、所属組織からは評価されても、日本は世界から評価されたためしがありません。いけない、いけない、何だか、だんだん腹が立ってきました。
 皆さん、今年もたいへんお世話になりました。よいお年をお迎えください。来年も、精一杯よい質問と回答を御披露できると良いですね。

回答に対するお礼・補足

「おせんち」さんへ。

>御指摘の事柄については、当の昔に解決済みでその上で取引を行おうという制度と思っていました。日本は、なぜか無闇に急いでいますし、また急がされているようです。ずぼらを決め込んでいる者のそのずぼらが売り物になり、まじめに削減にはげんでいる者がそのずぼらに金を出して、そのお粗末を引き取るなどという取引が成立すること自体が不思議です。おそらく、ISO14000と同様に日本のみを標的にした欧米国のひそかな戦略の様に感じます。

そうですね。言われるとおりと思えますが、一方、CO2削減には富めるもの(先進国)が貧しいもの(低開発国)にCO2削減技術を如何に効率的に移管できるかを考えるとき、重要な手段の一つだと考えています。それだけに、排出権取引を有効に回転させるために、将来の禍根(利益取得のみを目的とした詐欺・欺瞞等の犯罪的行為)を絶つ手段を取ってもらいたいと考えています。

>日本は、それらの戦略に一呼吸置いて対応すれば状況が読めるのでしょうけれども、何時も大慌てで、思惑どおりに相手の手の内に絡め取れれてしまいます。今からでも良いから、御破算にする度胸がないのでしょうか。おそらく、日本抜きでは成立しない制度であることが証明されると思います。
 日本の努力は、これに限らずちっとも評価されず陰で馬鹿にされたまま、国際的にいい子に思われたくて、思われたくて無駄な努力をしているように思えて仕方がありません。一事が万事、日本をいい子にした立て役者は、所属組織からは評価されても、日本は世界から評価されたためしがありません。いけない、いけない、何だか、だんだん腹が立ってきました。

言われるとおりです。一方、日本は地勢的に先進諸国家から隔離されています。この地勢的な、および、肌の色(明治以来の先達の血のにじむ努力、太平洋戦争でのアフリカ・アジア等の多くの独立、アメリカの公民権運動等により、世の趨勢となり、かなり薄まりましたが)等々、多くのハンディキャップを背負いながら、世界の(欧米中心主義の)改革・改善を主導してきました。出る釘は打たれるです。これも運命と思い、また、誇りに思い、前進する以外ないのでは!韓国、中国、台湾、ベトナム、タイ等の地勢的に近い諸国家が日本に友好的な中進国〜先進国になってくれる日を待ち遠しく思っております。

>皆さん、今年もたいへんお世話になりました。よいお年をお迎えください。来年も、精一杯よい質問と回答を御披露できると良いですね。

まったく同感です。



No.30783 【A-5】

Re:排出権取引について

2009-01-01 01:05:42 ronpapa (ZWlba5

今年は皆様にとっても地球にとっても良い年でありますようお祈りいたします。

筑波山麓さまの提議されるのは”排出量取引における公正な検証方法(科学的手法)と制度化(事業化)について”という事だと理解したのですが、その為には排出削減量に対する科学的な検証手法だけで完了するものではなく、その結果が金銭的な売買取り引きの対象となる訳ですから、どうしても経済学的な手法と市場原理を応用した仕組み(ルールとルート)との組み合わせも必要になると思います。

以上は企業内管理者のポジションからの意見ですが、
以下は一個人としての意見とさせていただきます。

個人としての私が常々抱いている疑問の本質は違うところにあるようです。
どうも、この件に限らず環境問題の全般において、その採否や選択肢の判断基準が、費用対効果などといった経済手法や市場原理に頼らざるを得ない事に対する疑念のようなのです。
環境価値と金銭価値を置き換え可能なものとして扱おうとすることには、無理を通り越して欺瞞が入り込む懸念を感じます。
しかし悲しいかな、人類世界の共通尺度は貨幣数値に頼らざるを得ない現実もあります。
人間生活に共通の普遍的な発明品があったとすれば、貨幣だったかもしれないのですが、物々交換時代の価値感を離れて金銭は独り歩きを始めてしまっているようにも思います。すでに一部では、コストとプライスとバリューの方程式まで崩れてしまっている気もします。
このように不安定な金銭経済数値を代用特性的に用いて、真に必要な環境問題への取り組みとその取捨選択を判断していいものなのだろうか?という、ある意味で素朴な疑問なのです。
これはひとつの考えでしかありませんが、本当に必要なことに取り組むのであれば、為替市場の呪縛などからも外れた世界銀行認証の環境マネー制度でも作ればいいのに…と思うのですが。難しそうですね。
環境ホルモン問題や化学物質、廃棄物処理や資源問題、温暖化や環境コントロールなど全ての環境取り組み価値を一元化するほどの知恵と工夫は生まれそうにありません。
いっそのこと、計測記録結果のみを競う環境オリンピック制度(お祭りシステム)にでもしたらどうなのかなぁ。

すみません。まだ結論が得られていないことを表現しようとしているようです。お詫びします。皆様も良き初夢を。

回答に対するお礼・補足

返事ありがとうございます。
「ronpapa」さんと同様に感じております。

神ならぬ人が、人が人の世の事柄に取り組む以上、永遠の結論なきことかなと思うことが間々あります。

しかし、人が人として生きていくためには、多くの人が賛同できる取り決め(ルール)を作っていき、多くの人が幸せになっていくものに改革・改善していくことが必須な世のルールと考えていきたいと思っております。

No.30785 【A-6】

Re:排出権取引について

2009-01-01 23:15:24 せららばあど (ZWl5a36

回答にならないかもしれませんが、情報提供と言うことで。

「排出権」取引ではありませんが、個別の排出量の検証に関して各省庁で検討が行なわれています。

経済産業省
「CO2排出量の算定・表示・評価に関するルール検討会」
「カーボンフットプリント制度の実用化・普及推進研究会」
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/data/g81114aj.html
カーボンフットプリント(製品製造に至るCO2排出量をLCAの観点から算出するもの)の検討を進めており、「商品種別算定基準(PCR)策定基準(案)」等を見ると、経済産業省ではどうやら算定基準のJIS化を目指しているようです。

環境省
「カーボン・オフセットに係る透明性の確保、第三者認定及びラベリングに関するワークショップ」
カーボンオフセット(CO2排出量を、削減の取組みと相殺する手法)の検討を進めており、排出・削減の算定の方法や認証について議論されています。
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/mechanism/carbon_offset.html
この中の、「カーボン・オフセットの対象活動から生じるGHG排出量の算定方法ガイドライン」によれば、環境省は独自の基準を作ろうとしているようです。

しかし、これまで皆さんのご回答にあるように、国際的にどのようなスキームで排出権取引が行なわれるのか、商取引の方法も、環境規制の方法も未定の状況では取引リスクが大きい。
一方で(それゆえにと言うべきか)、数多くのヘッジファンドが排出権取引に算入している状況では、取引価格自体が実体経済からかけ離れたものになる可能性があります。

事実、排出権取引価格の参考値となる「日経・JBIC排出量取引参考気配」によれば、7月初のトン当たり3900円をピークに低下を続け、ここ一月持ち直したものの、12月末で約1700円という状況です。

「温暖化対策」と言う名のビジネスに対して、もう少し冷めた目で事態を見る必要があると思います。それが本当の意味での「クール・ビズ」だと思うのです。

CO2排出量も多いうえに、車や家電製品などエネルギーを消費する商品を大量に輸出している日本が、地球温暖化対策を率先して進める責務はあると思いますが、何百億円もの排出権を税金で購入している現状を見ると、国家が、温暖化以上に商取引(経済的優位性の確保)にヒートアップしているように思えてなりません。

回答に対するお礼・補足

「せららばあど」さんへ。

情報ありがとうございます。
>「排出権」取引ではありませんが、個別の排出量の検証に関して各省庁で検討が行なわれています。

縦割り主義がすべて悪いとは思っておりません。指導し、正しい方向に導くことができる人がいないのが諸悪の根源と思っております。競わせて、自らが良いと判断したものを採用することは民間では日常行われていることですが、「官」ではそのまますべて採用、又は「足して2で割る」ことが日常行われていることが悪いのです。当然、人・金・時間がすべて倍となり、現在の赤字体質に繋がっていくのだろうと思っております。

>しかし、これまで皆さんのご回答にあるように……

そうですね。同感です。理想を持たず・金儲けがすべては、詐欺・欺瞞を働いてもバレなければ良い、だまされるのが悪い、につながります。人は、大きく舵をきるときは判断力が働きますが、「派遣労働を工場労働者にも適用する」拡大(小さく舵をきる)が今日のテレビで報道される事態になったように、少しずつ詐欺・欺瞞の方向に舵を切り替えていくときは気づかないものです。「せせらばあど」さんが言われるベクトルの延長方向に、将来の禍根があるように感じています。

>「温暖化対策」と言う名のビジネスに対して、もう少し冷めた目で事態を見る必要があると思います。それが本当の意味での「クール・ビズ」だと思うのです。
CO2排出量も多いうえに、車や家電製品などエネルギーを消費する商品を大量に輸出している日本が、地球温暖化対策を率先して進める責務はあると思いますが、何百億円もの排出権を税金で購入している現状を見ると、国家が、温暖化以上に商取引(経済的優位性の確保)にヒートアップしているように思えてなりません。

排出権取引をされる大手企業は、優秀な人材・豊富な資金その他を抱えています。経営者も競争に勝ち抜いた選ばれた方々であろう、これを補佐される方も利益だけでなく、企業の「自身の業績、功績、態度、姿、振る舞い、あり方、生き方を讃えられ、それをすぐれている、価値があると自他共に認め、それを自らの尊厳、誇り」に多くの価値を置いている方々も多いであろうと考えております。排出権取引を実施するとき、将来を見据え、取得した排出権が詐欺・欺瞞であった場合、金銭的な損失のみならず、そのような犯罪的行為にだまされ、図らずも加担したということにならないように自衛手段を講じる必要があると考えておられる方もあろうと推測しております。

No.30786 【A-7】

Re:排出権取引について

2009-01-02 14:46:31 wmine (ZWl9357

排出権取引の対象となるものは、国同士の取引においては、一定のルールに基づいて、CDM理事会で確実に認証されたものであるため、いまさら検証すべきことではないと考えています。

企業間の取引では、それは自由契約ですので、極端に言えばどんなものでもありだと思います。それこそ社版が捺してあって何トン減らしましたよ、という私的な証書でも流通してしまうかもしれません。これは国内法で規制すべきことで、環境省が検証すべきことだと思います。

ところでCDM理事会でいくら厳密に検証しようと「排出権取引」は架空の取引に違いありません。もし仮に非常に強力な国が圧力をかけて空の認証を発行することも可能です。(輪転機を回してお金を刷るようなもの)

そして、これは最近全世界的に手ひどく痛手を受けた「金融債権」の一つに他なりません。架空の取引にさらにプレミアムがつくことが考えれます。

また、この制度は日本には不利益に働きます。(もうこれ以上国内で減らすことができず、お金を払って排出権を買うしかないため)

もし、検証するのであれば以上の、架空取引の可能性、新たな金融債権の危険性、特定の国に不利に働くこと、が喫緊の課題だと思います。

回答に対するお礼・補足

「wmine」さん。
ご返事ありがとうございます。

言われるとおりです。
私や多くの方々が既に気づいていることを、「優秀な人材・豊富な資金その他を抱えている企業、競争に勝ち抜いた選ばれた経営者、有能な経営陣がある、利益だけでなく、企業自身の業績、功績、態度、姿、振る舞い、あり方、生き方を讃えられ、それをすぐれている、価値があると自他共に認め、それを自らの尊厳、誇りに多くの価値を置いている企業」が
気づかないはずがないということです。

もし、気づかなければ、先見性がない・環境に価値を置いていない企業であるともいえます。気づいて、手を打たないということも同罪に近いと考えられます。

排出権取引で、初めての詐欺・欺瞞に会った企業と報道される不名誉、失われる金銭を思えば、打つべき手は多くあります。

自ら責任を担保するために、第二者監査という手段(第三者監査よりも有効性が高い)もあります。不正が見つかれば直ちに改善、改善が行わなければ契約打ち切りは可能な手段です。これに要する費用は、排出権取引で支払う費用を思えば、大企業であれば抱えているISO14001の監査陣、有効な手段(継続的監視と記録、抜き打ち監査・測定)との連携という有効性を考えれば、微々たるものです。

1企業の利益よりも、有効な「排出権取引」を維持し地球環境を守ることは最重要なことです。いずれは、この方向に向かうことと確信しておりますが、事件がある前にこれが当然となってもらいたいと考えております。

No.30790 【A-8】

Re:排出権取引について

2009-01-04 00:30:50 BATA (ZWl5461

まず、回答になっていないだろうことをあらかじめお断りしておきます。

昨今の世界的な不況の流れはサブプライムローンという、何だか良く分からない借金が格付け会社にAAAの評価を受けて、世界中に広まったことに端を発していると認識しています。
その前は、オイルマネーと呼ばれる市場原理で日本の石油の値段が高騰しました。
排出権取引は、こういったマネーゲームの一つを「地球環境の為」という錦の御旗で覆い隠されたものという考えを持っています。
もちろん、CO2の削減は地球温暖化を防ぐためには必要という思いもあります。
ただ、「取引」という名を冠するだけに、投機の対象となれば、理想どおり先進国と途上国との間でCO2を削減を進める方向に進んでいくものか、疑問が残ります。

投機に規制をかけることは市場原理に反するという考えもあれば、イデオロギーを世界中で共有することができなければ、世界の統一基準など、できるわけがありません。

外交の下手なわが国のこと、自国の国益がどこにあるかをきちんと見ていかなければ、(例えば、世界中の信用を得ること(実際に得られるかどうかは別として)を国益と呼ぶ人もいるかも知れません)排出権取引に踊らされて、手痛いしっぺ返しを食らう気がしてなりません。

もっと、別の方法(石油の代替エネルギーの開発など)で世界に貢献する方がまっとうな道に思えてなりません。

回答に対するお礼・補足

「BATA」さん。

返事をありがとうございます。

「wmine」さんへの回答と重複する部分は割愛します。

日本は、世界の先進国で唯一、「原子力発電」を堅持した国です。誇ってよいことです。

また、「オバマ次期大統領は、アメリカは、今度こそ、石油中毒に別れを告げ、新しいエネルギー経済を追求しなければならないと強調。「21世紀経済再生計画」によって、再生可能エネルギー等への長期的な投資を行い、産業を活性化し、雇用を創出していくという考えを示し」ました。
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&oversea=1&serial=19667

サハラ砂漠の太陽光発電も俎上にのぼっております。
http://nna.jp/free_eu/news/20080724eur001A.html

「BATA」さんの言われるような「もっと、別の方法(石油の代替エネルギーの開発など)で世界に貢献する方がまっとうな道に思えてなりません。」方向にすすんでいくのではないでしょうか

No.30793 【A-9】

Re:排出権取引について

2009-01-04 20:30:47 火鼠 (ZWl8329

私には、高尚すぎてわかりませんが素人のひとこと。
まず、リーチとかのEUの規制。最近はスーパーリーチだか。変わったようですが最近は離れているのでよくしりません。某有名日本企業が槍玉にあげられ、とんでもない事態になった。でも、この規制良く読んでみると、EU国内で生産してれば、ほとんどすり抜けられるのでは?外国産製品の規制では?(保護貿易?)
CO2削減の必要性。地球温暖化におけるCO2の問題なんて30年前の雑誌にありました。
どっかの企業が、プロジェクトで砂漠に木を植えても、現場の住民が端から薪にしてしまうので、何にもならなかったことがあったような?かっこではなく。そこに生きてる人の生活を、守る算段までしなくては、絵に描いた餅より悪いのでは。確かに、優雅を極めている日本では、世界のCO2削減を強調したほうが、かっこいいんでしょうが。あいては、生きるために、暖が欲しいから燃やす。これ、止められない。
ましてや、架空の金が、実際の金になるんなら、お金のない国なら国を挙げてやるのでは?
これを、チェックする機能がないのに、乗っかるのは、いかに日本の企業が、お金持ちの、おばかなボンボンだとおもいますが?
日本の企業には、いいことやってる企業もおおいですが.おばかもおおいのでは?
国連に、チェック機能求めても無駄でしょ?では?どこに?そうなると。自分で作るしかない。世界に、言っておいて、自分の基準にしたがえ〜。これは、どんなにその、基準がよくても、日本人には言えないのでないでしょうか?
すいません。戯れ事になっちゃいました。

回答に対するお礼・補足

「火鼠」さん、返事をありがとうございます。

他の方へのお礼と重複するので返事を割愛します。
今後も、良い回答を目指して頑張りましょう。

No.30838 【A-10】

Re:排出権取引について

2009-01-09 23:52:06 ronpapa (ZWlba5

失礼します。まだオープン状態でしたので追加記入をお許し下さい。
このスレッドで筑波山麓さんが質問された『排出量取引における(継続的で公正な監視と記録による)検証方法の必要性について』までは言及され尽くしてはいないような気がします。
基本的には私も賛成派のつもりなのですが、計測検証方法についての具体的なイメージが持てないので難しい問い掛けとも感じた次第です。その為に、排出量取引という手法(方法論)自体に対する懐疑的な意見となってしまいました。

皆さんから寄せられた意見には、いろんな角度から見ること考えることの大切さを学びました。なんとなく、各論賛成総論反対といった意見が多いようにも感じましたが、すべからく環境問題については1つの最善策は無く、多くの次善策を考え実行することが必要…と、どなたかの言葉にありましたから、そうなのかもしれません。
それでも、裏を見過ぎて何もしない方々ではなく、日々それぞれの立場と役割りにおいて環境問題への取り組みを真摯に実践しておられる方々からの貴重な意見ですから、私自身はとても触発させられました。

その中で、Lakeさんの情報から「アメリカでのSO2削減に使われた手法」が排出権取引の発端だったことを知り、ずっと気になっていました。それを調べる過程で得た情報サイトを掲載します。
すでに皆様はご存知の情報とは思いますが、この10年間で何が変わって何も進展していないかを改めて知ることも有用と思い、私見を添えます。

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