一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

ガスクロマトグラフィーでのガス濃度の定量について 

登録日: 2009年01月07日 最終回答日:2009年01月08日 エネルギー バイオマス

No.30817 2009-01-07 13:59:08 ZWlbf22 ガスクロ初心者

卒研で下水汚泥のメタン発酵実験を行っている大学生です。基本中の事でお恥ずかしいのですが、ガスクロマトグラフィーでのガス濃度の定量について質問をさせてください。
あらかじめ高純度の標準ガスとしてそれぞれ1.0mLの水素、酸素、窒素、メタン、二酸化炭素をガスクロに注入し、それぞれの保持時間とピーク面積を記録しておきました。
実験で発生したガス1.0mLには、ほとんどのケースで酸素、窒素、メタン、二酸化炭素の4つのみが含まれているのですが、これらのガス濃度の定量はあらかじめ記録しておいた標準ガスのピーク面積と比較して求めればよいのでしょうか?
卒論にまとめる形として、最後には百分率の円グラフにしたいのですが、この4種類のガスをそれぞれの標準ガスのピーク面積と比較し百分率で表した値の合計が100%になりません。どのように求めたらいいのでしょうか?ご面倒ですが回答をお願いします。
標準ガス各1.0mLピーク面積の値@酸素554525A窒素549112Bメタン949739C二酸化炭素319698 例)実験の発生ガス1.0mLピーク面積の値@酸素17807A窒素80895Bメタン366190C二酸化炭素74822

総件数 6 件  page 1/1   

No.30818 【A-1】

Re:ガスクロマトグラフィーでのガス濃度の定量について

2009-01-07 16:03:27 亜希子 (ZWl7f21

たぶんTCD検出器で測定しているんでしょうね。
メタン発酵ガスには硫化水素や水素も含まれるので、4成分だけで合計100%にはなりませんが、それにしても少し少ないですね。

測定値の妥当性確認として検知管で測定してみてはどおでしょうか?
メタンとかはありませんが酸素と炭酸ガスについてはそれで確認出来ると思います。

カラムはモリキュラシーブですか? いずれにしても吸着型のカラムを使用していると思いますので、測定前に十分にエージングし再度測定しみてください。
大量に試料を注入するので結構カラムに蓄積しますよ。

回答に対するお礼・補足

亜希子さま、早速のご回答ありがとうございます。
検出器はTCDと書いたラベルが貼ってありましたので、それで間違いないと思います。(勉強不足でTCD検出器の詳しいことは分かりませんが・・・)
カラムは吸着型のものだったと思います。エージングとは慣らし運転、動作させたまましばらく放置のことですね?確かに毎回最初に注入した試料ガスのクロマトグラムは、線の凹凸が激しく正確に測定できないと研究員さんからも言われました。
そのため2回目以降からのデータを取るようにしています。
ご指摘のように、確かに4成分だけでは100%になりそうもないですね。一部水素や一酸化炭素らしき小さなクロマトグラムのピークがあったのですが、ほとんどの場合、質問のときに書いた4つのピークしか現れませんでした。と、いうことは、水素、一酸化炭素、硫化水素等、検出できなかったその他のガスで、残りの割合を占めているということでしょうか。検知管も大学内にはあると思いますが、実験は先月で終了しています・・・。  

No.30819 【A-2】

Re:ガスクロマトグラフィーでのガス濃度の定量について

2009-01-07 16:13:56 火鼠 (ZWl8329

>古い分析法しか知らないものから、一言

st10万の面積に対して、試料面積1万なら、かなり再現性は、ありそうですね。でも、メタンが多いのに、水素が無しで、二酸化炭素が少ない。おまけは、COはどうなったのでしょうか?

仮に、捕集容器が、テドラーバック等でしたら、水素抜けますけどご存知ですか?
COとCO2のバランスは、見ておかないと面白くないのではとおもいますが?
私はこの手の分析はTCDおよびFIDしかしりません。
標準ガス1mlに比べて、試料のピーク面積が大きすぎるのではとおもいます。古い記憶です。軽く考えてください。

回答に対するお礼・補足

火鼠さま、親切なご回答ありがとうございます。
ほとんどのケースで質問に書いたように4成分のピークしか現れなかったのですが、一部で、ごく微量ですが水素、一酸化炭素らしきピークが現れたものも有りました。これはガスクロ装置の性能等によるものでしょうか?
テドラーバックというものは初めて知りました。ガスの採取は汚泥試験機からホースでつないだプラスチックのガスタンクに飽和食塩水を作り、水上置換で捕集したものをバルブのゴム栓からシリンジで採取しました。

No.30820 【A-3】

Re:ガスクロマトグラフィーでのガス濃度の定量について

2009-01-07 18:33:01 亜希子 (ZWl7f21

>エージングとは慣らし運転、動作させたまましばらく放置のことですね?
空焼きのことです。測定温度より高温でカラムを空焼きし、吸着物質を追い出すことによりきれいになります。


>一部水素や一酸化炭素らしき小さなクロマトグラムのピークがあったの
>ですが、ほとんどの場合、質問のときに書いた4つのピークしか現れま
>せんでした。と、いうことは、水素、一酸化炭素、硫化水素等、検出で
>きなかったその他のガスで、残りの割合を占めているということでしょ
>うか。

カラムが何かわからない状況で言うのも何ですが、たぶん水素と一酸化炭素はあってもほとんど出ないと思いますよ。
また、下水汚泥のメタン発酵ガスだと4成分で100%より数パーセント少ない程度にはなるはずです。


>検知管も大学内にはあると思いますが、実験は先月で終了しています・・・。  

もう再測定は出来ないんですね。
私が想像するには、カラムが汚れている状態のまま測定したために、目的成分のピークが十分に出なかったんだと思います。
もし測定終了後に、標準ガスを測定したらたぶん最初に測定したような大きさのピークは出なかったと思います。

想像で語るのもなんですが、私の想像通りだとすると正しい測定結果の推定は難しいと思います。

回答に対するお礼・補足

亜希子さま、再びのご回答ありがとうございます。
今回の私の実験では、正確に発生ガスの測定結果を求めることは難しそうですね。
エージングは空焼き運転の事ですか…。勉強になりました。
大学の先生や研究員さんに教えてもらうばかりじゃなく自分で実験機器の事も学ばないといけませんでしたね。仕方ないですが、分かっているデータだけで卒論にまとめ、正確に測定できていないと注釈を付けることにします。  ありがとうございました。

No.30821 【A-4】

追記

2009-01-07 19:16:24 火鼠 (ZWl8329

>仮に、TCDのGCで、窒素キャリアーガスの分析しかしてないのなら。ありかな?でも、窒素分定量してる??(意味不明)TCDは。キャリヤーをN2と、Heでやるのでは??
ま〜カラムは、モレキュラシーブとか。ポラパックとか。吸着系のものだから。状態わからず分析に使ったら、ちと、怖い。データにならない危険もありますよ〜

キャリアーgsが、N2なら。窒素測定できないことはわかりますよね?

回答に対するお礼・補足

火鼠さま、ありがとうございます。キャリヤーガスはアルゴンを使って測定しました。

No.30822 【A-5】

Re:ガスクロマトグラフィーでのガス濃度の定量について

2009-01-08 09:11:06 YM (ZWlba48

キャリヤーガスはヘリュウムではないですか?
たぶん水素の定量が問題だと思います。
水素の定量はキャリヤーガスを窒素にしなければ濃度と面積がリニヤーになりません。

回答に対するお礼・補足

YMさま、ご回答ありがとうございます。水素らしきピークの山はたまに、わずかに出た程度ですね…。キャリヤーガスはアルゴンを用いて行ないました。

No.30828 【A-6】

余分な、補足説明

2009-01-08 20:19:25 火鼠 (ZWl8329

テドラーバックとは、フッ化ビニリデンで作られた有機溶剤測定等で多用されてるバックです。有機溶剤の吸着が少なく有効だと、言われて、ます。理化学機器のカタログに載ってます。ただし、アルコール系(OH)が付いてる奴は、減衰が早い
あなたの、実験状況とは、違うと思いますが、ガスを抜くスピードで、COとCO2の濃度が様変わりしたことがあります。
また、テドラーバックだけで取ったことにより、水素の濃度の減衰が多きすぎて、容器(ガラス容器)にしたとたん濃度が出たりしました。
また、しばらく使わなかったカラムは、エージングした後。高濃度の標準ガスで、いじめてから、使いました。そうしないと。カラムが寝ぼけてることもありますよ。
雑な、説明ですが足しになれば、幸いです。

回答に対するお礼・補足

火鼠さま、テドラーバックのご説明ありがとうございました。

総件数 6 件  page 1/1