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環境Q&A

廃棄物処理の再委託について 

登録日: 2010年08月06日 最終回答日:2010年08月07日 ごみ・リサイクル ごみ処理

No.35313 2010-08-06 14:38:29 ZWlbd50 Lv02

廃処法の再委託の規定に関して、それぞれ「廃棄物処分業者は…他人に委託してはならない」とされています。
文言をストレートに解釈すると、「廃棄物処分業者は」と限定されており、処分業者でなければ再委託の禁止は適用されないように思えてきました。

立法主旨を考えればそのようなことはないと思いますが、この点、一般的にはどのように考えられているのでしょうか?
どなたかご教授いただけますよう、よろしくお願い致します。

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No.35315 【A-1】

Re:廃棄物処理の再委託について

2010-08-06 15:50:24 たる吉 (ZWl47e

>処分業者でなければ再委託の禁止は適用されないように思えてきました。
貴方のいう「処分業者」というものが、収集運搬業者と処分業者をさしているのであれば、そのとおりだと思います。

法14条
14  産業廃棄物収集運搬業者は、産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を、産業廃棄物処分業者は、産業廃棄物の処分を、それぞれ他人に委託してはならない。ただし、事業者から委託を受けた産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を政令で定める基準に従つて委託する場合その他環境省令で定める場合は、この限りでない。

で、貴方が疑問とされた「立法趣旨から適用されるべきだ」と思われる方々はどのような方々なのでしょうか?

回答に対するお礼・補足

たる吉さま
ご回答ありがとうございます。
そうすると、たとえば「排出事業者(@)」から「処理受託者(A)」へ廃棄物処理が依頼され、更に「処分受託者(A)」から「廃棄物処分業者(B)」へ廃棄物処理が依頼されたとき、再委託の禁止には該当せず、法的な問題は無いのでしょうか。
Aは廃棄物処理の許可を持たず、Bは持っているという前提です。

No.35316 【A-2】

Re:廃棄物処理の再委託について

2010-08-06 16:51:24 なんと (ZWld61d

>廃処法の再委託の規定に関して、それぞれ「廃棄物処分業者は…他人に委託してはならない」とされています。
>文言をストレートに解釈すると、「廃棄物処分業者は」と限定されており、処分業者でなければ再委託の禁止は適用されないように思えてきました。
>
>立法主旨を考えればそのようなことはないと思いますが、この点、一般的にはどのように考えられているのでしょうか?
>どなたかご教授いただけますよう、よろしくお願い致します。


A-1でおっしゃる通り、収集運搬業者、処分業者以外の者には適用されないみたいですね。

事業者は、廃棄物の運搬又は処分を委託する場合には、収集運搬業者、処分業者、その他環境省令で定める者に委託しなければなりませんが(一般廃棄物 第6条の2第6項  産業廃棄物 第12条第3項)、
ここでいう「環境省令で定める者」には適用がないようですね。
(収集運搬業者、処分業者、その他環境省令で定める者以外のものには、委託してはならないことになっているため、再委託と言える場合は、これらの者に限られるでしょう。)


例えば、産業廃棄物収集運搬での「環境省令で定める者」の内、広域認定業者(則第8条の2第5項)を例に取りますと、

法第15条の4の3第3項で準用することとした法第9条の9第5項の規定において、
『前項に規定する者は、第七条第十三項、第十五項及び第十六項、第七条の五並びに第十九条の三の規定の適用については、一般廃棄物収集運搬業者又は一般廃棄物処分業者とみなす。』(第5項のみ抜粋)
の中で、第7条第13項15項16項とあり、
14項すなわち再委託禁止の条項が飛ばされていることからも、そう言えそうです。

回答に対するお礼・補足

なんとさま
ご回答ありがとうございます。
再委託以前の問題のようですね。理解しました。
ちなみに、廃棄物が専ら物のときはどうでしょうか?(A−3のお礼の件です)

No.35317 【A-3】

Re:廃棄物処理の再委託について

2010-08-06 17:05:49 たる吉 (ZWl47e

>そうすると、たとえば「排出事業者(@)」から「処理受託者(A)」へ廃棄物処理が依頼され、更に「処分受託者(A)」から「廃棄物処分業者(B)」へ廃棄物処理が依頼されたとき、再委託の禁止には該当せず、法的な問題は無いのでしょうか。
>Aは廃棄物処理の許可を持たず、Bは持っているという前提です。

・・・Aの処理受託者と処分受託者は使い分けてます?

単純な誤記載として認識します。

@がAに廃棄物の処理を委託した時点で、再委託ではないところの法違反だと思います。(委託基準違反)

回答に対するお礼・補足

たる吉さま
ご回答ありがとうございます。
使い分けはしてません。また仰るとおり、再委託以前の問題ですね。ちょっと考えればわかることでした。大変失礼しました。

…失礼ついでにもう一点伺いたいのですが、当該廃棄物が専ら物の場合はいかがでしょうか?
専ら物の処理には業の許可が不要とのことですが、それならば専ら物の処理を受託する者は、14条その他で言うところの「廃棄物処分業者」には該当しないのではないでしょうか。
廃棄物処分業者とは、「他人の産業廃棄物(特別管理産業廃棄物を含む)の運搬又は処分若しくは再生を業として行うことができるものであって」、業として行うことができるかは許可証によって判断できるからです。
いかがでしょうか。

No.35326 【A-4】

Re:廃棄物処理の再委託について

2010-08-07 22:11:36 ……… (ZWl3b51

 この法律において、「産業廃棄物収集運搬業者」又は「産業廃棄物処分業者」とは、それぞれに該当する条文に基づき都道府県知事等の許可を得た者を指しています。(法第14条第11項)
 従って、

> 専ら物の処理を受託する者は、14条その他で言うところの「廃棄物処分業者」には該当しないのではないでしょうか。

というのは当然です。なんとさんやたる吉さんの回答を読めば分かるでしょう。許可を得ずして専ら物のみを扱う者は「産業廃棄物収集運搬業者」とか「産業廃棄物処分業者」とは言いません。


 さて、たる吉さんが

> ・Aの処理受託者と処分受託者は使い分けてます?

と指摘したにも係わらず、

> 廃棄物処分業者とは、「他人の産業廃棄物(特別管理産業廃棄物を含む)の運搬又は処分若しくは再生を業として行うことができるものであって」

との表現はいかがなものでしょう?
 最初の質問でも疑問に思ったのですが、「廃棄物処分業者」というときは一般廃棄物処分業者も含まれますが、産業廃棄物か一般廃棄物かに係わらず収集運搬業者は含まれません。
 あなたが使っている意味なら、産業廃棄物処理業者(省略するなら、「産廃処理業者」)とするべきでしょう。(収集運搬と処分とを併せて処理と言います。法第12条の文意及び収集運搬業及び処分業に共通する変更許可の手続きについて定めている規則第10条の9の記述やその届出書の様式である様式第10号の表題をみてください。)
 言葉(特に法律の解釈をする場合に使う言葉)は、省略する場合でもあまり好き勝手に省略せずに、できるだけ正確に表現することをおすすめします。

回答に対するお礼・補足

………さま
いろいろご指摘ありがとうございます。
今後の糧と致します

No.35327 【A-5】

Re:廃棄物処理の再委託について

2010-08-07 23:56:35 ニンジャ八百六十八郎 (ZWlc319

>…失礼ついでにもう一点伺いたいのですが、当該廃棄物が専ら物の場合はいかがでしょうか?

専ら物だと再委託禁止が適用されるのでしょうか、と読み替えるとします。
さて、実は既にA-2で答えが出ています。

関係条文を書いておきますので、A-2と見比べてください。

法第十四条
12  第一項の許可を受けた者(以下「産業廃棄物収集運搬業者」という。)又は第六項の許可を受けた者(以下「産業廃棄物処分業者」という。)は、産業廃棄物処理基準に従い、産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を行わなければならない。
13  産業廃棄物収集運搬業者その他環境省令で定める者以外の者は、産業廃棄物の収集又は運搬を、産業廃棄物処分業者その他環境省令で定める者以外の者は、産業廃棄物の処分を、それぞれ受託してはならない。
14  産業廃棄物収集運搬業者は、産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を、産業廃棄物処分業者は、産業廃棄物の処分を、それぞれ他人に委託してはならない。ただし、事業者から委託を受けた産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を政令で定める基準に従つて委託する場合その他環境省令で定める場合は、この限りでない。

規則第十条の六の二
法第十四条第十三項 の規定による環境省令で定める者は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める者とする。
一  収集又は運搬の受託第八条の二第一号から第三号までに掲げる者
二  処分の受託第八条の三第一号から第三号までに掲げる者

規則第八条の二
二  専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集又は運搬を業として行う者

第八条の三
二  専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの処分を業として行う者

以下、余談。
初期の質問の変形として、「無許可業者には再委託禁止の規定はかからないのか」というものは、「かからない」が正解ですが、
「許可業者だけその規定がかかるのは法の趣旨から言ってそのようなことはないはず。」と考えるのはごもっともです。
この措置は、再委託禁止(法第十四条第14項)の条文を変えるのではなく、受託の禁止(法第十四条第13項)を追加することでなされました。

http://www.env.go.jp/hourei/syousai.php?id=11000484
第3 4あたりを参考に

回答に対するお礼・補足

ニンジャ八百六十八郎さま
ご丁寧な回答をありがとうございます。
専ら物も廃棄物のひとつの種類であると聞き、それならば専ら物の処理を行う者も常識的には廃棄物処理業者に当たるのではないかと思い質問させていただきました。
もう少し法律上でものを考えるようにしたいと思います。

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