一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

地下水を溜めるステンレス水槽から水漏れする原因は? 

登録日: 2010年10月13日 最終回答日:2010年10月15日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染

No.35808 2010-10-13 09:53:07 ZWl663d hamada

SUS304の水槽500L程度の容量の地下水を長期間溜めていますが、特に内面溶接目が、赤錆びのようなものが出て、外面は黒赤色の液が出て、血液が固まったような状況になっています。
SUSの溶接部は酸洗いしております。
地下水成分と、溶接部が反応してこのような漏れが出ていると考えています。地下水の成分は調べていませんが、考えられる成分としてドんなものがかんがえられますか?教えてください

総件数 4 件  page 1/1   

No.35810 【A-1】

Re:地下水を溜めるステンレス水槽から水漏れする原因は?

2010-10-13 18:36:03 nari (ZWla42b

酸洗いの程度といいますか、単なるヤケ取りのための酸洗いと
耐食性を復活させるための酸洗いとでは異なることをご存知ですか?
金属加工会社(表面処理会社)等のサイトでよく紹介されています。
特定の企業のサイトを紹介することは控えますが、
「不動態化処理」で検索すると出てくると思います。

溶接部の腐食の程度がひどいという事ですので、酸洗いの内容を
確認する必要があります。

SUS304の腐食の原因で真っ先に思いつくのは塩化物イオンです。
塩化物イオンは地下水にも含まれますが、消毒用の次亜塩素酸
ナトリウム等にも含まれます。長期間地下水を溜めているとの
ことですので、消毒用に塩素の錠剤を大量に入れていたりすると
腐食が起こりやすくなります。

または、地下水中の鉄分が溶接部に引っかかって、いわゆる
「もらいサビ」を起こしている可能性もあります。

これらは、不動態化処理が適切になされていたとしても完全に
防げるものではありません。素材自体を見直す必要があります。

いずれにせよ、一度水質を検査されるべきと思います。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。
水質の検査、酸洗いの方法を確認してみます。

No.35813 【A-2】

Re:地下水を溜めるステンレス水槽から水漏れする原因は?

2010-10-13 18:46:04 火鼠 (ZWl8329

>SUS304の水槽500L程度の容量の地下水を長期間溜めていますが、特に内面溶接目が、赤錆びのようなものが出て、外面は黒赤色の液が出て、血液が固まったような状況になっています。
>SUSの溶接部は酸洗いしております。
>地下水成分と、溶接部が反応してこのような漏れが出ていると考えています。地下水の成分は調べていませんが、考えられる成分としてドんなものがかんがえられますか?教えてください
>

とんちんかんかも? 溶接部分の溶接棒の材質は、あっているんでしょうね?
適当なSUS溶接棒でやられたら、電位差生みませんか?
電位差が生まれたら、選択的にさびるのではないでしょうか?

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。
使用した溶接棒の確認をしてみます。

No.35824 【A-3】

Re:地下水を溜めるステンレス水槽から水漏れする原因は?

2010-10-14 22:17:24 papa (ZWlbd18

材料は専門外ですが、汚泥処理設備で同じような孔食を経験をしたことがあるので参考までに回答します。
ステンレス鋼は溶接時の後処理が不十分で結晶粒界に孔食が発生したことがあります。このため、現在の設計仕様では工場製作品では熱処理(固溶化処理)で組織を均一化したものを使うか、現場溶接のものは熱処理ができないのでSUS304Lを使っています。焼却炉のスクラバーや圧送管などシビアコンディションの場合はSUS316Lなども使っています。溶接後の酸洗では表面スケールの除去はできても組織の調質はできませんので十分ではないと思います。
また、槽の形状と溶接個所によっては応力による腐食も考慮する必要があるかもしれません。高温水でなければポリエチレン樹脂製のタンクが容易に入手できますのでわざわざ高価なステンレスタンクを使用する必要もないと思います。

No.35829 【A-4】

Re:地下水を溜めるステンレス水槽から水漏れする原因は?

2010-10-15 09:57:06 call (ZWlb920

 hamadaさまの立地は、海に近いのでしょうか。海水に近い成分の地下水だと、一般的なステン鋼では腐食してしまいます。

 特に溶接部は、papaさまご指摘のとおり、低塩分濃度の地下水でも応力腐食により、進行が早いかもしれません。

 対応としては、1.交換が可能であれば、タンクの樹脂化、2.タンク交換不可ならば、腐食部について何らかの処置を施したうえで(腐食が進行していると、ちょっと困難かも・・)塗装やライニング、というところでしょうか。

 交換は可能だけれども、どうしても金属製でないとムリならば、溶接部腐食程度で収まるレベルなら、これまたpapaさまのおっしゃるとおり、低炭素のステンレス鋼か工場製作にて固溶化処理したものでしょうか。ちょっとそれ以上の金属素材は、本件ではもったいないですね。

総件数 4 件  page 1/1