一般財団法人環境イノベーション情報機構

環境Q&A

地下水の水質について 

登録日: 2003年10月29日 最終回答日:2003年11月01日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染

No.3816 2003-10-29 22:33:25 マルタイ

私の使用している井戸水のことですが、年一回水道法46項目の水質を測っています。
その中で重金属は今まで基準値内なのですが、水質は環境からの汚染が無いと考えた場合、地質由来だけでも年間で変動しているものなのでしょうか、一応月々ですが全硬度と電気伝導度を測っていて、それでは余り変動がないです。井戸水が安全であると思いたいので よろしくお願いします。

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No.3819 【A-1】

Re:地下水の水質について

2003-10-30 09:10:23 マタカ

>水質は環境からの汚染が無いと考えた場合、地質由来だけでも年間で変動しているものなのでしょうか。

 汚染に限らず、地下水が環境と相互作用無しということは、現実にはあり得ないでしょう。降雨量の多寡で地下水量は変動し、それに伴い地質由来の溶存物質濃度は変動します。くみ上げ量が多ければやはり当初濃かった成分も希釈されます。地下水温度が変わるだけでも、溶解度が変わりますから変化するでしょう。
 地震などで地下水脈が変わると、当然水質も変化します。どこまでを環境からの影響がない地質由来の事象と考えておられるのでしょうか?

>井戸水が安全であると思いたいので よろしくお願いします。

 地下水が自然現象も含めた環境の影響を受けずにいることはあり得ないから、安全確認のため、水道法では定期的な水質検査を義務づけているということを理解する必要があるでしょう。

回答に対するお礼・補足

マタカさま、ご回答ありがとうございます。

地質由来について、地震や周辺の工事等でも地下水質は常々変動すると思っております。
ただ変動という幅が、2倍、3倍から1万倍とかいろいろな変動幅があると思うのです。

> 地下水温度が変わるだけでも、溶解度が変わりますから変化するでしょう。

地下水温度の変化により、溶解度が変化したりするとは思うのですが、この辺のことは全然わからないので、何か参考になるような文献や資料等勉強できるものをご存じないでしょうか、お教え願えれば大変ありがたいです。

水道法で定められた定期的な水質分析は、あくまでも定期的であって、連続モニタリングしている
わけでもなく、限られた項目しか(この様なことを言っても切りがないですが)ないので、大きな水質変動(特に重金属類)を簡単に確認する方法などは判らないものでしょうか、何か参考になるような文献や資料等勉強できるものをご存じないでしょうか、お教え願えれば大変ありがたいです。

水質についてや地質について、全くの素人でどの様に勉強してよいかも判らなく困っておりますので、よろしくお願いします。

No.3825 【A-2】

Re:地下水の水質について

2003-10-30 13:43:45 マタカ

 普通、井戸と言っているものには3つのタイプがあります。
@「最近、雨が降らないから水が枯れてしまった」と言うように、降雨状況が直ちに水位に反映するもの
A川のそばや昔川が流れていたところに設置されていて河川水位の変動をもろに受けるもの
B夏雨が少なかったときに冬水不足になったり、冬積雪が少なかったら夏水不足になったりするもの

 @は、まさに素掘りの集水枡とでも言うようなもので、地表水がダイレクトに流れ込んでいると見て差し支えありません。従って、周囲に水田でもあれば肥料成分や農薬が検出されますし、動物のふん尿の影響を受け、アンモニア性窒素や塩素イオンが大きく変動することがあります。
 Aは、いわゆる伏流水をくみ上げている、実質的には表流水と変わりない、本来は水利権を取得しなければならないものです。
 これらは、地表の環境の影響を受けやすいので、確かに「定期的な水質検査」だけでは不安かもしれません。
 しかしながら、Bは本来の意味の地下水をくみ上げている井戸で、通常遠方の山(森林)に降った雨水が地下に浸透して距離的にも時間的にも長い旅をしてきたもので、地上の環境による影響は少なく、地下の地質も、先の答にも触れたように地震でも無ければ極端に変わるものではありませんから、「揺らぎ」はあっても飲用の適否を大きく左右するような変化は通常考えられませんので、重金属類に限らず連続モニタリングの必要性は小さいと考えます。
 期待している答にはなっていないかもしれませんが、ご利用になっている井戸のタイプがどれであるのか一度確かめられるとよいと思います。

No.3836 【A-3】

Re:地下水の水質について

2003-10-30 18:34:24 ジオドクター

>私の使用している井戸水のことですが、年一回水道法46項目の水質を測っています。
>その中で重金属は今まで基準値内なのですが、水質は環境からの汚染が無いと考えた場合、地質由来だけでも年間で変動しているものなのでしょうか、一応月々ですが全硬度と電気伝導度を測っていて、それでは余り変動がないです。井戸水が安全であると思いたいので よろしくお願いします。

大きな水質変動を知りたいということですが、パックテストなどしてみてはいかかがでしょうか?
全項目はありませんが、分析にだすより安価に確認ができます。

回答に対するお礼・補足

ご返答ありがとうございます。
パックテストもいろいろと調べてみましたが、重金属系統の変動を見れるようなものを探すことができなかったです。(通常、微生物検査、pH、Mアルカリ、電気伝導度、全硬度、透明度等測定しています。)
良い物がありましたらご紹介下さい。
よろしくお願いします。

No.3847 【A-4】

Re:地下水の水質について

2003-10-31 11:00:38 日々勉強。

重金属関係をお知りになりたいとのことなので、発言させていただきます。

重金属類は、地下水環境基準の項目と考えさせていただきます。
ご存知かと思いますが、地下水環境基準中で一般的に重金属として考えられるものは以下のようなものであると思います。

@カドミウム A鉛 B六価クロム C水銀
Dセレン Eヒ素 Fフッ素 Gホウ素
(中には、半金属体などもあり微妙ですが、一般的にこれらを重金属に含んで考えることが多いです。)

これらについては、ほとんど簡易分析法というものが存在します。(*すべてではありません。)
但し、これをそのまま鵜呑みにするのは危険であると思います。
いくつかの測定法と公定法による分析との相関などを取ってみたことがあるのですが、だいたいの感じでしか合いません。
また、測定濃度が高い(これで検出できたらかなり危険)、測定に有害物質を使用するなどの難点も持っております。


マルタイ様が知りたいレベルがどれくらいになるのか分かりませんが、まずマタカ様が前解答でおっしゃっておられるように井戸について調べられることが先決かと思います。

重金属関係の地下水汚染の場合、
@井戸の位置(ご自宅の周辺環境になると思います。)
周囲に工場、廃棄物処分場などがあるかどうか。ある場合は、注意が必要かと思われます。
A井戸の深さ
浅い井戸の場合には、工場などの汚染の影響を受ける可能性が高い。
深い場合は自然由来の鉱床などの影響を受ける可能性が高い。

以上ををお調べになり、一つずつ汚染の可能性を絞っていくことが最も効率がよいと思います。

どうしても、水質を測定したいということでしたら、分光光度計を検討されてはいかがかと思います。
かなり精度のよい分析が可能です。
装置が約50万円位、試薬が1万5千円くらい(約20〜30回測定分)で購入可能です。
(しかし、メーカーにより測定可能項目、濃度が異なったりしますので、ご注意を)

回答に対するお礼・補足

日々勉強様、ご返答ありがとうございます。

重金属関係ですが、現状では検出されていない(フッ素のみ飲料規格の1/10以下の値)です。私が知りたい変動幅は飲料水規格の1/2と考えています。

また、井戸についてですが、井戸周辺環境で影響されるということが理解できるのですが、周辺というのはどれくらいの広さを周辺と考えて良いのかわからないのです。(一応、5q四方は問題ないのですが)深さについてもどれくらいの深さが浅井戸、深井戸と区別するのか、わからないのです。滞水域の何層目とかで基準があるのでしょうか、よろしくお願いします。

分光高度計はチョット高いですね・・・・

解らないことばかりなので よろしくお願いします。

No.3857 【A-5】

Re:地下水の水質について

2003-11-01 14:59:20 日々勉強。

>私が知りたい変動幅は飲料水規格の1/2と考えています。

そのレベルになりますと、簡易分析法での測定は無理でしょう。
不可能ではないですが、そのレベルの変動に関してはきちんとした知識と経験が必要(もちろん分析に関する環境が整っているという条件も必要)となると考えられますし、結果に対しての信頼性は疑問です。


>また、井戸についてですが、井戸周辺環境で影響されるということが理解できるのですが、・・・・

周辺5q四方は問題ないとのことですので、以下の理由から人為的汚染による井戸への影響はほとんどないと考えられます。
@一般的に重金属類は表層土壌に吸着されやすい。
鉛、カドミウムなどは、移動したとしても数百メートル程度であると考えられます。ヒ素、六価クロムは地下水中での形態が違いますので例外となります。(これらにつきましては、最近出版されている土壌・地下水汚染関連の書籍を読まれるとお分かりになるかと思います。)
Aこれまでの事例から
中央環境審議会の答申「土壌汚染対策法に係わる技術的事項について」において、重金属類の汚染拡散の事例が挙げられております。(詳しくは環境省のHPでご確認を。)http://www.env.go.jp/council/toshin/t10-h1407/05-2.pdf
重金属類については、最長で約1000m程度であります。(六価クロム)

深度と書きましたが、井戸が対象としている帯水層(地下水)を確認するという意味で書きました。
マタカ様が前回答でお書きになっていたことと重複しますが、
・比較的浅深度の井戸で、宙水(地中の大きな水溜りみたいなもの)などを利用する場合、外的な要因(人的由来の汚染)により地下水が影響を受けやすい。
・被圧地下水を利用する井戸で汚染が発見された場合は自然由来の可能性が高い。
これらの場合は、比較的水質の変動が少ないので、もし仮に変化していてもそれほど濃いものがでているとは考えにくいです。


以上、長々と書きましたが、これらは一般的な話ですので、ご注意を。(茨城県などの特異な事例というのもありますので・・・。)
それほど心配でしたら、一度年4回の地下水検査を行われてはいかがでしょうか?(これでほとんど変化しないということを確認されては?)
若しくは、六価クロム、ヒ素についてのみ追加で検査を行われては?

回答に対するお礼・補足

日々勉強さま、詳しくご回答いただきまして、ありがとうございます。

大変助かりました。 年4回の測定を依頼して確認をとってみようと思います。

今回、みなさまにご回答いただき大変助かりました。 本当にありがとうございました。

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