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環境Q&A

リユース(再利用)におけるCO2削減効果について 

登録日: 2013年01月25日 最終回答日:2013年02月16日 ごみ・リサイクル リサイクル

No.38999 2013-01-25 10:05:14 ZWleb29

段ボール箱をリサイクルではなくリユースする場合のCO2削減効果についてお尋ねします。

使用済みの段ボールを中古品として売る側とその段ボールを買う側の両者にCO2排出の削減に寄与していると思うのですがいかがでしょうか?

例えば段ボール1箱の製造CO2排出量を350g-CO2とすると、
・売る側は本来リサイクルしていたものをリユース品として買取業者に売却することで、リサイクルされて新たにCO2を発生させることを結果的に防ぐことになるので、1箱売却するごとに350gのCO2排出を削減している。
・買う側は本来新品段ボールを買っていたものを中古品に切り替えるので、1箱購入するごとに350gのCO2排出を削減している。

以上の考え方で間違えないでしょうか?
周りに相談すると、売る側はCO2削減に寄与していないという方もいて、その方と意見が一致しません。
ご教示よろしくお願いします。

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No.39004 【A-1】

Re:リユース(再利用)におけるCO2削減効果について

2013-01-26 06:19:53 たそがれ (ZWla61d

段さんへ

「寄与」などというあいまいな日本語を使用するなら関係者はすべて寄与しているのでしょう。
しかし、段さんは売る側、買う側共に350 gのCO2排出分を削減しているととらえているんですね。
しかし、売買で段ボール1箱の取引が成立するのです。この工程で本来製造するはずの段ボール1箱分いらなくなるだけです。
したがって、どのようにとらえてもよいのですが売る側、買う側合わせて1箱分、すなわち350 gのCO2削減に寄与しているとみるべきでしょう。

回答に対するお礼・補足

たそがれさんへ

ご回答ありがとうございます。
売り手と買い手の双方で350gを削減しているとしてしまうと、
1箱の取引で2箱分のCO2削減効果があるということになってしまいますね。
確かにどこか論理矛盾しいるような気がする一方で、別にそんなことは関係ないような気もしています。

No.39024 【A-2】

続きを書きようがない

2013-02-10 19:13:26 todoroki (ZWl7727

A-1に対して、段さんはどうお考えですか?

回答に対するお礼・補足

todorokiさんへ

たそがれさんの指摘を受けて、中古段ボールのCO2排出削減効果は次の3つのパターンがあると考えます。
@売り手と買い手がそれぞれ350gの排出削減をしている。
A売り手と買い手合わせて350gの排出削減をしている。
B買い手のみ350gの排出削減している。

CO2排出削減の効果については具体的な定義がないそうですが、
私は立場上どうしても@を主張したいのですが、どうしても説得力のある説明ができません。

また、たそがれさんのいうAの場合は、その割合はどのように考えるべきなのでしょうか?

No.39026 【A-3】

Re:リユース(再利用)におけるCO2削減効果について

2013-02-11 22:32:29 万田力 (ZWl3b51

> 私は立場上どうしても@を主張したいのですが、どうしても説得力のある説明ができません。

 私は、新品の使用を止めて中古を使用したユーザーにカウントすべきと考えます。
 以前、

「来年は脱フロンを達成」と言っていた某社が、実際には翌年フロンの使用量が増えていて、その理由を尋ねたら、「親会社が脱フロン達成宣言をしたでしょう。その仕事が全部うちにきたんです。」

という事例を紹介したことがありますが、段さんのおっしゃられる「『立場上』@を主張したい(即ち、『自分の手柄にしたい。』)」というのは、このケースでの親会社の『立場』と同じですが、この事例と異なり、『削減』の現場が明確でないから「説得力のある説明ができない」のではないですか?

 実際に削減できたのはあくまでも一箱分の350gですから、どちらかが譲らなければなりませんが、

> 「寄与」などというあいまいな日本語を使用するなら関係者はすべて寄与しているのでしょう。

と、たそがれさんがおっしゃられているように、寄与に関する統一されたルールがないため、言ってみれば、領土に関する某国の主張のように「言ったもの勝ち」の状態になり得るのです。
 その結果、問いには登場していませんが、製造業者は一箱作らなくてもよくなるのですから、ここでも350g削減したと言えるし、このシステムがコンサルタントの提案によるものだったとき、提案したコンサルタントも「この350gの削減は当社の実績だ!」と主張することもできます。
 しかしながら、実際に削減量を数値として把握できるのはユーザーではありませんか?
 その他の者は、中古の売れた実績が分かるだけで、実際には「中古でも支障がない」新たな需要があったに過ぎないかもしれないでしょう?
 主張する当人が「どこか論理矛盾しいるような気がする」というのは、他者に通用しないことを自覚しているからではないですか?

回答に対するお礼・補足

確かに自分の主張に違和感があるのですが、
先日、以下の新聞記事を読んで、もしかしたら売主側も堂々と主張できるのかなと思うようになりました。

2009/06/03, 日経産業新聞より抜粋

「オフィス移転に伴う中古品の大量買い受けでもCO2削減効果を明示する。まず三菱商事の東京・品川から東京・丸の内へのオフィス移転に際し、この方法で、重量ベースの約7割にあたる約2万の中古品の購入が決まった。
 机、イス、テーブルなどのライフサイクルのCO2排出量を調べ、オフィスから保管庫までの輸送で発生したCO2を0・1トンと算定。新品製作で発生する分を、三菱商事からの中古品で代替できるため、三菱商事が全体で647トンの削減に寄与したと算出した。
 三菱商事は今回の引っ越しで品川の中古品の残りの約3割もリサイクルに回している。オフィスバスターズはCO2削減効果を算出して、顧客企業側の環境活動の情報開示に使ってもらう考え。」

No.39031 【A-4】

聞いてよかった

2013-02-13 21:19:51 todoroki (ZWl7727

段さんへ、Q&Aがつながってよかったです。話しがつながりますし、ふくらみます。
さて、中古段ボールのCO2排出削減効果は
@売り手と買い手がそれぞれ350gの排出削減をしている。
A売り手と買い手合わせて350gの排出削減をしている。
B買い手のみ350gの排出削減している。
と書かれていますが、@はありえません。
1つ350g-CO2のダンボールのやり取りで、合計700gのCO2が動けば、二重にカウントしたことになってしまいます。

残るA,Bのうち、一般的にはBが言われています。
私は自動車部品会社に勤めています。
いくら部品を軽くしてもそれは主張できず、すべて自動車会社の
「当社の新型○○は、前型に比べ××kgも軽量化しました」の中に入れられてしまいます。
それも当社は車体骨格部品ではなく、電子部品,機能部品が主力商品なので、
軽量化の主張はまったくと言っていいほど反映されません。

しかし近頃経済産業省から日本鉄鋼連盟さんの発表文献を見ていたところ、興味ある主張を見つけました。
http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/sangi/supplychain_gas_global/004_03_01.pdf
つまり「鉄鋼製品は、直接ではないが自動車,船舶,電車に使われることによる軽量化効果で
CO2削減に寄与している」という論法です。
これなら@のように重複しないし、主張できると思います。(計算は結構煩雑かもしれませんが)

段さん、他のみなさん、いかがですか?

02.15すいません、日本鉄鋼連盟さんを日本鉄鋼協会さんと誤記していたので、お詫びして訂正します。

回答に対するお礼・補足

文献を拝読しました。
確かにこのあたりがきれいな落としどころかも知れません。

やっぱりAの側面を含んだBという理解がみんなが納得する主張ですかね。

この考え方だと、売り主側も多少なりとも削減に寄与していると堂々と主張できるので、
売り主と買い主、そしてそれを橋渡しする中古段ボール買取業者の三者が協力しあってはじめて、
350gを削減できているというように考えたいと思います。

No.39038 【A-5】

Re:リユース(再利用)におけるCO2削減効果について

2013-02-16 21:53:30 万田力 (ZWl3b51

 A−1や2に比べ、リアクションが遅いので回答を削除しようかと思っていたところです。

 さて、紹介のケースでは、

> 新品製作で発生する分を、M商事からの中古品で代替できるため、M商事が全体で647トンの削減に寄与したと算出した。
 
ということですが、新しい事務所には新しい什器・備品を揃えたいところを、M商事は自社内の使えるものを使った。即ちCO2を増加させなかったというだけです。
 使えるものを捨てたケースと比較して「削減に寄与した」なんて詭弁ではないですか?
 それに比べ段ボールのケースでは、自社内で調達できないため購入していたものを新品から中古に代えたのですから、明らかに削減に寄与しています。
 段さんの会社にとっては、そこに至るまでに営業活動などがあってのことで、新品の売り上げが減って中古が売れたという事実はあるかもしれませんが、それはユーザーの求めに応じて中古を販売したということに過ぎません。
 A−3で述べたように、「『中古でも支障がない』新たな需要があったに過ぎないかもしれない」のですから……

 とは言え、このような営業活動を正当に評価するシステムが構築されると、CO2に限らず、環境はもっと改善されると思います。めげずに頑張ってください。

回答に対するお礼・補足

お礼が遅くなりまして申し訳ありませんでした。

> 中古でも支障がない』新たな需要があったに過ぎないかもしれない」のですから……

やはりそう考えるべきなんでしょうね。
そこにCO2削減の効果をのせるのは無理があるように思うようになりました。

売り手、買い手、中古段ボール業者の三者が協力してはじめて、
350gの削減を達成していると考えるようにしたいと思います。

貴重なご意見ありがとうございました。

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