一般財団法人環境イノベーション情報機構
活性汚泥法と汚泥発生率について
登録日: 2018年10月29日 最終回答日:2018年11月02日 水・土壌環境 水質汚濁
No.41218 2018-10-29 20:27:50 ZWlfa30 教えていただきたい
現在下水処理の仕事をしています。
まだ、経験が浅く勉強中ですが、疑問に思うことがあってお聞きしたく書き込みます。
生物処理(高度処理を除く)は、有機物を微生物により酸化同化などを経て減量化させるものと認識しておりました。簡単に言うと生物処理により固形物量が減るものと単純に考えていたのです(微生物由来の有機物は増えますが差し引きで減になると考えていた)。
下3の勉強などしていますと、活性汚泥法の除去SS量当り汚泥発生率は、100%となっております。このことを単純に考えると減っていないのではないかと思うようになり、減っていないならば生物処理の目的は何なのかと疑問に思うようになりました。
活性汚泥法の除去SS量当り汚泥発生率のとらえ方が違うのか、生物処理のとらえかたが違うのか、正しい答えをご教示ください。お願いします。
総件数 2 件 page 1/1
No.41219 【A-1】
Re:活性汚泥法と汚泥発生率について
2018-10-30 09:21:22 SSS (ZWlbd9
曖昧な状態で先に進むと混乱するだけです。
例えばSSを使っていますが、活性汚泥法では処理前と処理後でSSの中身が異なります。それを同系列で使っては間違いの元でしょう。
>生物処理(高度処理を除く)は、有機物を微生物により酸化同化などを経て減量化させるものと認識しておりました。簡単に言うと生物処理により固形物量が減るものと単純に考えていたのです(微生物由来の有機物は増えますが差し引きで減になると考えていた)。
「簡単に言うと」の固形物が減るのではなく、溶解している有機物が分解されて減少するのです。それによって、原水中と同じSSがではなく、活性汚泥が増えSSが多くなるのです。ふたつSSを使っていますが、SSの意味が違ってくるが分かるでしょう。
活性汚泥法の処理工程(図でも)を見れば分かることですが、沈殿槽の後上澄みを処理水(所定の水質になっていれば)として処分される。汚泥は一部が返送汚泥として再利用され、その他は過剰な物としては処分されます。
単語を曖昧な状態で覚えてしまうと全てが曖昧になってしまいます。
回答に対するお礼・補足
大変ありがとうございました。
下水道技術検定3種を勉強していますが、参考書には、生物処理をこのようにきちんと教えてくれる記載はありません(書いてあっても理解できていないのかもしれませんが)。
よくわかりました。
No.41223 【A-2】
Re:活性汚泥法と汚泥発生率について
2018-11-02 19:52:26 papa (ZWlbd18
というのは一応下水処理施設を設計する上での経験上のお決まりということで、過去の実績から導かれたそれなりの実績ある比率という程度のことです。そういった設定がないと汚泥系の設計が過大・過小となるおそれが」あります。
この比率は実負荷でも適切な範囲にあると思います。
溶解性有機物の負荷が大きいケースではSS量あたりでは100%を超えることもあります。
汚泥生成に関しては活性汚泥処理とは微生物の利用によって汚濁負荷を濃縮するというふうに考えたほうがよいかと思います。微生物の呼吸などによって発生するエネルギーは溶存有機物や栄養塩類を細胞膜通じて能動輸送するためのエネルギー源と考えたほうが適切で、有機物は炭酸ガスと水に分解されて揮散すると考えるのは正しくないと思います。活性汚泥の中には硝化細菌のような無機物のみを栄養源として増殖する独立栄養のものもあります。
総件数 2 件 page 1/1