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環境Q&A

測定したアンモニア濃度が高い 

登録日: 2024年01月23日 最終回答日:2024年01月26日 環境一般 調査/研究

No.42169 2024-01-23 18:29:51 ZWl991f 水処理

下水処理場の反応タンク最終端のアンモニア濃度を流れ分析法で分析した結果4.5mg/Lありました。
終沈終端のBOD濃度は1.5mg/Lとなっています。
多少は終沈内で硝化反応が起きるのは分かるのですが僅かのはずです。
アンモニア濃度が4.5mg/Lが本来ならば、N-BODは20mg/L程度になり、測定したBOD濃度の1.5mg/Lとの整合性が合いません。
何度、測定しても同じ様な結果となります。
私的にはDO制御(目標値1.5mg/L)で、A-SRT、滞留時間等も満足できているのでアンモニア濃度4.5mg/Lが間違っていると考えております。
アンモニアの分析方法が間違っているのでしょうか?
水質分析屋さんに試料をろ過後にイオンクロマト法、流れ分析法、ろ過せずに流れ分析法で測定してみようと考えています。
また、T-N、亜硝酸、硝酸も同時に測定しようと考えております。
何か良い方法を教えて下されば幸いです。
また、そもそもの考え方が間違っているのでしょうか?
教えて下さい。

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No.42170 【A-1】

Re:測定したアンモニア濃度が高い

2024-01-23 22:37:43 papa (ZWlfe45

基本的な考え方は間違っていないと思います
処理水の場合、N-BODが残存アンモニアに対して理論値となることは稀で、経験上は理論値の30%から50%くらいになるのが普通でした
流れ分析と言っても装置的には化学分析なので、処理水にはサプレッサーがちゃんとできているイオンクロマトのほうが適していると考えています
形態別窒素の濃度を定期的に把握しておくことは下水処理には必須です
分析手法の他に反応タンクの水理特性も関与の可能性があります
現在のステップ流入タイプの標準法では、完全混合槽がシリーズに接続されているので
短絡が発生することは考えにくいのですが、単槽の間欠運転とか連続でも古い押出流れ槽などでは
水温差などで短絡流が発生したケースに遭遇したことがあります
処理場で起こる事象は分析方法だけでなく、池の水理特性や流入の水温まで考慮して多面的に考えることが必要と思います

回答に対するお礼・補足

本当に、貴重な知識を頂き有難うございます。
連続測定できるアンモニアセンサを設置して電気量削減を考えております。
以前に終沈でアンモニア濃度の減少が1.0mg/L程度なのを測定しているので、反応タンク終端目標アンモニア濃度を1.5mg/L程度に設定すると現在のDO制御(反応タンク終端アンモニア濃度:4.5mg/L)より増エネになることを懸念しております。
そこで、今までは分析屋様にはろ過しない反応タンク終端の水を流れ分析法で分析頂きましたが、濃度が高いのでろ過したものを流れ分析とイオンクロマト法で分析頂き、その中で最も低い濃度を連続測定できるアンモニアセンサ値としてsetしようとしています。参考に形態別窒素も測定しようと考えています。行動として間違っているのでしょうか?
また、処理法はステップ流入式多段(2段)硝化脱窒法で、水温は流入水温は20℃で反応タンク終端では21℃です。
ご教示頂ければ幸いです。

No.42171 【A-2】

Re:測定したアンモニア濃度が高い

2024-01-26 10:06:57 papa (ZWlfe45

短絡の可能性が少ないということなので、
短時間に高濃度の流入でF/M比のバランスが崩れた可能性があります
電力原単位の削減は大切なポイントですが、
まずは安定した処理工程を目指す制御ポイントを探索していることは間違っていないと思います
とりあえずできることは固液分離できる限界までMLSSを抱えてASRTを大きくすることくらいしか思いつきません

回答に対するお礼・補足

有難うございます。
ASRTを大きく取って、何度か測定を行ってみます。

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