一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

BOD>CODって? 

登録日: 2004年04月20日 最終回答日:2004年04月20日 水・土壌環境 水質汚濁

No.5678 2004-04-20 09:39:42 ねね

BODの値がCODよりも高いというのはどういう状態なのでしょうか。一般的にはCODはBODよりも難分解性の有機物、金属や亜硝酸などの酸化も行うということですけど。COD>BODならいくつも理由が見つかるのですが。
生下水などは、BOD>CODになり易いそうです。
過マンガン酸カリウムでは酸化できないけど、微生物には分解できるものって例えばどのようなものがあるでしょうか。

総件数 2 件  page 1/1   

No.5691 【A-1】

Re:BOD>CODって?

2004-04-20 20:39:27 北海道 / きた

生物処理をしている廃水の多くは、BODのほうが高く、あらかじめ測定したCODの値の3倍程度までを見込んで測定していたことがあります。必ずしもCODが高くないということです。

個々の物質により異なります。
公定法の酸性過マンガン酸法CODは分解率が低いということにも起因しますので、別のCODであればどうなのかは調べていません。

排水一般については、次でも分かります。
http://bbs.melma.com/cgi-bin/forum/m00010669/?phase=view&id=193
水処理倶楽部通信 (m00010669)

No.5695 【A-2】

Re:BOD>CODって?

2004-04-20 23:10:40 Fort

まず、頭においておいていただきたいのはBODと言うのは完
全な有機物量を表しているわけではないと言うところです。
と言いますのは、BODというのは溶存酸素を(主に)微生物が
有機物分解するときに用いた酸素量を有機物量に換算する
推定的な検査で、この中にはたとえば、微生物の呼吸で用
いられる酸素量等ももちろん含まれてしまうからです。
逆にCODとはたとえば過マンガン酸カリウムを用いた方法で
あれば、過マンガン酸カリウムで直接酸化させることが出来る
物質量を表しているために、ターゲットとされている物質が
多少異なっているためにCOD=BODとならないのは当然である
と思ってください。
ここからは一般的にはという話になりますが、一般的には
外部からの排水等の流入がほとんどない環境水はCOD>BOD
となる傾向があります。これは排水の流入等があれば容易
に変わってしまうものです。
逆に、BOD>CODの傾向が強いものとしては食品系の排水等です。
これは、微生物もやはり人間と同じようにたんぱく質系や
脂質系等を消費するため食品系の排水は微生物生育のため
に必要な物質が多いためそのような傾向が出てきてしまい
ます。後は、種類によっては工業系の排水等もBOD>CODの
傾向が見られることがあります。
では、微生物で分解できて過マンガン酸だとあまり分解
出来ない物質ですが、これはCODとかBODというものを少し
横に置いて聞いていただきたいのですが、一般的にセルロース
等の物質は一部の分解菌が良く分解するほかは普通の微生
物は分解できません。(この一部の分解菌はかなりの高分
解率を有しているものも多い)
そして、このセルロースと言うのはCODではあまり値となっ
ては出てきません。と言うのは過マンガン酸ではあまり酸
化されないからです。
このようにBODと言う風に考えなければ微生物は分解できる
けどCODとしてはあまり値に出てこない物質と言うものは多
くあります。

回答に対するお礼・補足

きたさん、Fortさん。
丁寧なお返事ありがとうございました。
過マンガン酸カリウムでの酸化はずいぶん相手を選ぶようですね。もやもやしてたのが、ちょっとすっきりしてきました。

総件数 2 件  page 1/1