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環境Q&A

初心者用 大腸菌と一般細菌の傾向 

登録日: 2007年03月17日 最終回答日:2007年03月20日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染

No.21745 2007-03-17 07:46:13 太郎二郎

専門外の人間ですが、質問させて頂きます。
同じ地域で、水質の工事前後の比較をしているのですが、統計的にみると一般細菌は基準を超える箇所が増加しているのですが、大腸菌は逆に減少しています。素人考えでは2つの項目は同じような傾向で変動するものと思ってたのですが。
根本的に試験方法等も理解してませんので、わかりやすくお願いします。(ちなみに工事前後とも8〜9月に採水してます)

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No.21760 【A-11】

Re:初心者用 大腸菌と一般細菌の傾向

2007-03-19 12:47:15 だいけい

太郎次郎様

 回答を締め切っていないようなので、情報を1つ。
環境省(当時は環境庁だったか)が定めた日本の名水
100選に選定されている水源でも、以前大腸菌群が検出されて問題となった場所がいくつもあります。当時は大腸菌群の試験でしたので、水源が本当に糞便汚染されているかは、ちょっと判らないのですが、今でも生水の飲用を禁止しているとのことです。大腸菌の検出っていうのは、その位めずらしいことではないです。

 以下、独り言(批判はご勘弁)。

 浅井戸から揚水した水は生水で飲むな!
 

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。
私も「大腸菌」なんて普段聞き慣れない言葉なんで、こんなにでるものかと正直びっくりしてしまいました。多分、地元の人で普段検査してない人は、検査してみてびっくりしたんだと思います。そのあたりをご指摘のような事例を参考にわかりやすく説明したいと思います。

No.21763 【A-12】

Re:初心者用 将来のために

2007-03-19 14:40:29 みっちゃん

 参考として以下のURLを挙げておきます。
日本地下水学会 日本の湧水
http://homepage3.nifty.com/jagh_torikichi/visit/visit_003.htm

 だいたい、地下水関係の調査屋さん(学者を含め)は、このような考えで考える事が多いです。
 この計測法だけが正しいわけではありませんが、地質と地下水の関係を考える場合はこの考え方が一番理にかなうと思います。

 環境基準などの汚染を考える場合には、全く別の項目で調査しています。
千葉県 平成16年度地下水の水質調査
http://www.pref.chiba.jp/syozoku/e_suiho/3_kansi/report/2004/pdf/04_2.pdf

 工事の影響を考える場合には、直接工事に関係する項目。例えばpapaさんが言及している薬液注入を行う場合には薬液そのものの成分を計測します。

 いずれにせよ、調査をする場合には、当初から影響の要素を分析して検査項目を決めない事には、ただのお題目になってしまいます。

回答に対するお礼・補足

度々のご返答ありがとうございます。
静岡の事例など大変おもしろく、また参考になりました。12項目では無理かもしれませんが、試しにヘキサグラムでパターン分けしてみて、地域性をみてみたいと思います。また、断面的な傾向もみてみたいと思います。
それと、ご迷惑をおかけした発端になった当初の私の質問なのですが、前後の試験の間に大腸菌についての試験方法が変わったことが原因という非常に単純なものでした。うっかりしてましてすみませんでした。
ただ、これをきっかけで大変貴重なご意見をいただけまして、大変勉強になりました。ありがとうございました。

No.21775 【A-13】

井戸水の調査をしています

2007-03-20 09:12:42 エコ母ちゃん見習い

建設コンサルタントで行政から調査を受託する側の者です。
80もの井戸のデータから傾向を読み取るのは大変ですね。お察しいたします。

●細菌以外の傾向
ところで12項目の分析をされていますが、他の項目の変動はいかがでしょうか?
例えば濁度・色度・塩化物イオン濃度はどうなっていますか。
揚水によって半年間も水位が低下した期間があったとのことですが、
水位低下で一般細菌・大腸菌だけが単独で変動することは少し考えにくいかな?と思います。
他の項目はほとんど変化がなければ、「細菌数は変動があるため」という説明も可能かと思います。

●細菌数の範囲
また細菌数の変動範囲はどの程度ですか?
「桁」違いに多くなっていますか?
細菌数が一概に「増加」したといっても、
1.100が200になった
のと、
2.100が10000になった
のでは説明の仕方がまったく違ってきます。
1の場合は「変動の範囲」で説明ができると思います。

どのような説明をもってしても、
頑として受け入れない地元の方もいらっしゃるかもしれません。
飲用井戸ですと、事態は逼迫していますから、
瑕疵がないとまったく言い切れない場合、
思い切って補償するという方が後々の時間と労力を考えるとベターかもしれませんね。

また自治体内の事情がわかりませんが、
補償が大規模になるのであれば、
水質のデータを読み取ることが出来るそれなりの会社にデータを渡して、
検討業務で発注することはできませんでしょうか。
ご自身で「専門外」とおっしゃられておりますが、
補償に踏み切るにしても、理論武装で徹底抗戦するにしても、援軍が必要ではないでしょうか。

ところで単純な疑問として水位が低下していた期間は、
井戸水は量・質ともに問題なく使用できていたのでしょうか?

回答に対するお礼・補足

ご返答ありがとうございます。
皆さんを巻き込んでしまってる気がして恐縮です。
最初に、何となく自分のことをかくのは気が引けてあえてふれなかったのですが、私も行政でなく建設コンサルタントです。ただ、長いことこの案件に関与してまして、自治体の担当者はすぐ入れ替わるものですから、何か責任を負わされているようで・・・。
各項目毎に工事前後での基準値を超えていない箇所の割合(勝手に「合格率」って呼んでます)をみると、「一般細菌」が18%低下し、「鉄及びその化合物」と「色度」がともに5%低下してます。それ以外の項目は、逆に合格率が1〜17%上昇してます。
私もこのデータからご指摘のように「変動の範囲内」って判断してます。
それと、ご指摘の一般細菌の数値ですが、工事前が0〜32000(平均1711),工事後が0〜24000(平均1509)でして、変化量でみると、-31240〜15200でして、3万ほど減った井戸もあれば、15千ほど増えた井戸もあります。なお、地域的偏りはないです。
水質検査は、専門機関に分析はお願いしてます。ただ、工事の影響について電話で相談した限りでは、やはり判断できない言われてます。
それと、水位が低下した期間は、補償として仮設の水道へ切替をしてます。
余談ですが、今回の調査は、井戸の水位測定に水質検査が付帯されて出されており、うちみたいな水質を専門としていない業者が受注するケースは少なく無いと思うのです。また、発注者の方も当初は詳細な水質分析の必要性を感じてないため、検査費用しか積算していないのが普通だと思います。ですから、うちでもそうですが、殆どのケースが形だけの検査で終わってしまってる気がして、水質を専門にされてる方々には大変失礼な話だといつも思ってます。エコ母ちゃん見習いさんは、そのあたりしっかり勉強されてるようで、すごく関心しています。私も見習って、専門外だからという表現に逃げないようにしたいと思います。

No.21777 【A-14】

Re:初心者用 浅井戸(山井戸)の細菌検査

2007-03-20 12:13:00 みっちゃん

>ご迷惑をおかけした発端になった当初の私の質問なのですが、前後の試験の間に大腸菌についての試験方法が変わったことが原因という非常に単純なものでした。>
>
 おいおいおいですが、まあしょうがないといえばしょうがない。でもきつくいいます「貴方はプロじゃない」基本的な勉強から逃げているのと同じです。
 もう遅いですが、同一の検査で分析は出来ますから。
 ただ、必ずしも大腸菌群数より大腸菌数が少なくなるとは限りませんのでそれはご注意申し上げます。(勉強してください)

 勉強ついでに基本的な井戸の細菌検査で注意すべき項目を今後のために列挙しておきます。
 細かい内容に関しては、無料の情報ではこんな物です。調べれば断片的ですが公開されていますから。

 井戸の形状A
1 つるべ井戸
2 手押しポンプ
3 くみ上げ式ポンプ
4 水中ポンプ

 井戸の形状B
1 上部開放
2 上部密閉

 井戸の形状と汲み上げ方法によりクロスコンタミと外部汚染の状況が大きく異なります。

 採水時状況
1 気温
2 湿度
3 前後の天気
4 採水前の採水状況
5 井戸の点検状況

 当然細菌の活動状況、汚染状況、汲み上げた水が滞留した水か新鮮な地下水か等により大きく変動します。

 採水方法
1 井戸から直接採水(採水位置)
2 ポンプ等を経由(井戸水か配管中の水か)
3 採水器具の滅菌状況

 位置が異なれば当然。滞留した場合には状況が変わります。バケツなど使用して汲み上げればどうなるかわかりますよね。また、大気と触れた水と湧き出した直後では当然異なります。
 ポンプに圧力タンクなどを有している場合には、タンクの汚染も考慮する必要があります。
 また、採水場所の落下細菌数によって大きく変動します。

 上記条件を同一にしないと比較出来ない場合が多いです。
 細菌などを検討する場合には24時間連続、1週間連続、一ヶ月連続などのデータが揃っていてもなかなかはっきりとは断言出来ない事が多いです。

回答に対するお礼・補足


井戸の管理状態により変化があるかは調べたのですが、ご指摘のようなきちんと項目として分類するという方法を、なんとなくわかっていながらやってませんでした。そういう作業を怠ったうえで偉そうに分析したとはいえないと、確かに反省しています。
現時点で宿題がたくさん出来てしまいましたが、やれることからやってみます。
厳しいご指摘のなかにもきちんとご教授して頂き、本当に感謝してます。ありがとうございました。

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