クリーン排出ガスのディーゼル車
登録日: 2009年11月25日 最終回答日:2009年12月07日 大気環境 その他(大気環境)
No.33732 2009-11-25 12:47:46 ZWlc13 k.suzuki
日本の首都圏近県ではディーゼル規制(Nox)が行なわれていますが、欧州諸国では乗用車でもガソリン車が少なく、ディーゼル車が主流となっていてディーゼル車の排出ガスのほうがよりクリーンとされていますが、何故、日本でもクリーン排出ガスのディーゼル車が開発販売されないのでしょうか?また既に日本で販売している車輌がありましたら、是非お教えください。よろしくお願い致します。
No.33790 【A-13】
Re:クリーン排出ガスのディーゼル車
2009-12-07 14:19:39 k11marimo (ZWlb828
・AT
欧州のディーゼル車にもAT仕様はたくさんあり、実はATとディーゼルの相性は良いと言われてます。
・高圧
圧力を上げるほどに性能が向上すると言われてます。噴射した燃料がより細かい霧になって燃焼するからです。コモンレールという現在主流(?)の方式を開発した技術者がいつかガソリンエンジンに追い越されると言っていたそう。圧力上げるにもコストと重量の限界があるから。
・音、振動
今時の乗用車ならほとんど気にならないレベルです。
細かいことを気にしない人ならディーゼルだと気付かないでしょう。
黒煙も含めて、イメージの問題でしょう。
・エンジン
実は欧州車で日本製ディーゼルエンジンの車もあったりします。
エンジンのメーカーなんてあんまし気にしないものですからね。
・PM
DPFという装置は粉塵を捕捉して詰まる前に燃焼するように出来てます。日本の走行条件は粉塵が詰まりやすく燃焼で除去し難いため、欧州に比べて不利だそうです。(走行距離が短い、発進停止が多い)
以上、参考になれば幸いです。
回答に対するお礼・補足
お礼が遅くなり誠に申し訳ありません。
いろいろと教えていただき、ありがとうございました。
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No.33785 【A-12】
Re:クリーン排出ガスのディーゼル車
2009-12-06 00:17:45 おせんち (ZWlb24a
ディーゼル車排ガスの窒素酸化物とSPMは、トレードオフの関係にあり、一方を減らすと他方が増える、と言うことのようでした。例えば、SPMは煤のような成分で、不完全燃焼すると増える、しかし窒素酸化物は減る。逆に、完全燃焼させると煤のようなSPMは減るが窒素酸化物は増える、というものです。事実、その様な実験データがありました。
日本は、窒素酸化物の規制に力を入れ、欧米では、SPMの規制に力を入れた。確かに窒素酸化物は、欧米より日本の方が厳しかったはずです。SPMは、逆です。日本では、窒素酸化物の規制を緩めればSPM削減が容易なのですが、規制を緩和できないことから、SPM対策が欧米並みに対応できなかったのでしょう。
そこで両方同時に減らせる装置と触媒の研究が進められ、当時ある大手メーカーで上手い方法でその装置がほとんど完成していました。触媒とフィルターを使って窒素酸化物でSPMを酸化させるという方法です。
欧米では、窒素酸化物については、日本ほど厳しい対応はしていなかったのです。SPMの方を重点に力を注げば規制をクリアーできたと言う話です。日本は、両方に対応をしなければならなかったようです。相互の時間的な比較関連は、承知していませんが、そんな事も原因の1つに上げられていました。概略しか覚えていませんので、興味があれば、詳しく確認してみてください。
回答に対するお礼・補足
お礼が遅くなり誠に申し訳ありません。
いろいろと教えていただき、ありがとうございました。
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No.33782 【A-11】
理解の足りないものから、二言目。
2009-12-04 18:21:21 火鼠 (ZWl8329
最新は知りません。
しかし、現在普通車は、殆ど無くなったと思います。問題として、
1.防振、防音に費用を使う。(防音、防振材の使用は半端じゃなかった。)価格の高騰
2.高圧力なので、機器が重くなる。(厚みが増す)
3.温度が極端に違う場所に行くと燃料が凍る(冬に東京給油で、北海道行ったらどうなります)。=動けない(素人の融通性が悪い)
私が、思う範囲(まったくの私的意見)では、大型トラックの新ディーゼルはあるかもしれませんが、普通車のディーゼルなんて日本のメーカは出さないのではないでしょうか?
何故かというと、モータにしてしまえば、部品数がめちゃくちゃ減るのではないでしょうか?
また、高温とか、高圧の箇所が減るということは、車両を軽くできる
だったら、なにも、旧時代の発動機をいじるより、新時代のものをいじるほうが、いいのではないでしょうか?
それこそ、発電効率の良いエンジンを一定回転で回して、良質なバッテリーに蓄電し、さらに太陽光も利用するようなものも、メーカは考えておられるのではないでしょうか?
内燃機関なんて、所詮、無駄な熱と、圧力を出す機関なんだし、その効率を良くしようと考える技術者は、内燃機関ばっかりに固執しないのではないでしょうか??
回答に対するお礼・補足
お礼が遅くなり誠に申し訳ありません。
いろいろと教えていただき、ありがとうございました。
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No.33779 【A-10】
Re:クリーン排出ガスのディーゼル車
2009-12-03 22:21:14 call (ZWlb920
>一時普通車でも、ディーゼルが増えたことありましたよね。
90年初頭までは、結構ディーゼルが好まれた車種もありました。北海道では、セダンでもD乗用が普及していたと記憶しています。
当時のD乗用は、日欧とも火鼠さんのおっしゃるとおり、重だるいドライビリティでした。やがて、ディーゼルも電子制御が採用され、ドライビリティも向上してきました。しかし、日本では、東京都のD-NO作戦等で、D乗用は市場から影をひそめ、皆の記憶には、乗り味×というイメージが残ったと考えます。
>日本で受けるタイプのエンジンかな〜? だから、モータータイプに変わったのでは?
小生、D乗用推進論者ではありませんが、最新のD乗用に試乗してみてください。当時とは格段に進歩しています。もちろん、加減速の多い都市内走行でも気になることはありません。
燃費が良いだけでは、欧州市場であれほどまで流行らなかったでしょう。G車と同等、あるいはそれ以上のドライビリティと評価する方もいるぐらいです。
ただし、クリーンディーゼルといっても、「昔のディーゼルに比べて」の話で、排出ガスは、G車と比べると未だよろしくありません(規制値からも明らか)。
欧州でのD乗用人気は、95年辺りからで、G車→D車人気→HV・EV車人気と変遷してきていると思います。
日本では、90年後半からのDバッシングが世論を席捲していたことを筆頭に、(1)過去の悪いイメージを払拭できなかった(鶏が先か卵が先か)、(2)クリーンD乗用の日本投入は、更なるコスト増(排ガス対策、AT化)が必要であることなどから、収益性は低いと各メーカは判断されたのではないかと存じます。
そして、近年では、技術開発が進み、HV車もEV車も商品として競争力がでできたことから、日欧ともHV・EV車が筆頭に掲げられるようになってきたと認識しています。
今後も「トータルを勘案しないといけない」という意見同様、環境負荷の低減で選択される技術は、時代背景やコスト、技術レベルなどにより、変化していくものと認識しています。
回答に対するお礼・補足
御回答ありがとうございます。
>環境負荷の低減で選択される技術は、時代背景やコスト、技術レベルなどにより、変化していく・・・
おっしゃる通りです。勉強になりました。
callさんに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
No.33772 【A-9】
ちと、理解できないものから一言
2009-12-02 21:13:57 火鼠 (ZWl8329
だから、モータータイプに変わったのでは?
大型車両は、まだまだ、ディーゼルでは?トルクが違いますから
通勤に使う車両(軽い車両で近距離移動)と商業車両(重量物長距離)ではまったくちがうのでは?
だから、日本のメーカは、軽い車はハイブリッドとか、電気自動車に移ったのではないでしょうか?
20tトラックが、ハイブリッドになったなんてしらないし。
環境保全と、物流コストは、トータルを勘案しないといけないのでは?
回答に対するお礼・補足
御回答ありがとうございます。
角度の違う見方もあるのだなぁと感じました。
>物流コストは、トータルを勘案・・・
おっしゃる通りです。
No.33759 【A-8】
Re:クリーン排出ガスのディーゼル車
2009-11-30 21:08:19 おせんち (ZWlb24a
お手数ですが、どのような重大な危険性があるかお教え願えれば、ありがたいです。よろしくお願い致します。
>専門家ではありませんので不確かな部分が多くあります。文字情報の拾い読みのパッチワーク状態、あちらこちら穴が空いていますので、お断りして置きます。
ベンツピレンをはじめとする多環芳香族類、更には、それらに窒素酸化物と反応したようなニトロ化多環芳香族類(名称は不確かです)が相当します。コールタールみたいなものなのでしょうか。癌発症の原因物質であったり、奇形を生じさせる物質であったりするようです。研究論文は、たくさんあります。ネットで検索しても嫌になるほど見つかるでしょう。ディーゼル車排ガスとからめて検索してみてください。
また、様々な公の研究機関の研究年報等にもそれらの危険性についての報告が見つかるでしょう。専門外の者が読んでも心配になりますので、研究当事者においては、不安、焦りを感じているものと推測しています。
回答に対するお礼・補足
御丁寧に御回答いただき、ありがとうございました。
No.33748 【A-7】
Re:クリーン排出ガスのディーゼル車
2009-11-29 20:59:00 おせんち (ZWlb24a
しかし、環境問題は、「費用対効果」を突き詰めてきたこと、少ない費用で最大の効果を獲得すること、これが公害問題にかんする諸悪の根元と言えるでしょう。大気、水、土壌は、タダでしたので、費用計算に入れませんでした。タダで、使い放題だったのです。傷んだ環境は、公が税金で措置してきました。例えば、タダで汲み上げた地下水による地盤沈下に莫大な税金を費やしています。この費用は、カウントされないのです。
それを避ける「リスク対効果」の発想は、随分以前から、先進的な学者先生から言われていますが、主要な学会あるいは経済原理から見ると、うさんくさい存在のようです。ダイオキシン問題、注射器の使い回し、薬害肝炎、薬害エイズなど、騒ぎになる10年、15年以上も前に関連学会に置いて問題提起されています。関係業界、関係団体からは、白眼視されてきましたが結局、現場で掴んだ片寄らない情報、データが後にそれらの危険性を証明していた訳です。いよいよ重大問題が明らかになる頃には、事前に危険を訴えていた先駆者は、干されてしまっていると言うありさまです。
軽油のサルファーフリーは、あくまで排ガス浄化触媒(SPM除去)の触媒毒対策です。もちろん大事なことです。にもかかわらず、加えて公衆衛生、医学系の学会では、ディーゼル車排ガス中の発ガン性物質、催奇性物質である多環芳香族類の重大な危険性を訴えています。現在まさに問題があるにもかかわらず、隠されたままに10年、15年先になって公にされ、大慌てすることの無いように願いたいものです。高速道路のトンネルの壁の煤、側溝の土砂などに含まれる有害物質は、恐ろしくなります。これらの問題は、環境関連の規制で対応するか、国策として業界指導で対応するかのどちらかなのでしょうが、国による業界指導で国民が知らない内に対策されることになるのでしょう。その方が早いのですが。
自動車業界の環境対策車、新型車等々の華やかな訴え、宣伝に比べて、隠れたように、ひそかに学会等で訴えるディーゼル車の重大な危険性は、うさんくさいだけで、ほとんど無いに等しい感じです。
生の、現状を知りたいく思っています。
回答に対するお礼・補足
御回答ありがとうございます。
いつの時代も、先進的思考は迫害されてしまう現実・・・むなしさを感じます。
>10年、15年先になって公にされ、大慌てすることの無いように願いたいものです。
>生の、現状を知りたいく思っています。
同感いたしました。
>ディーゼル車排ガス中の発ガン性物質、催奇性物質である多環芳香族類の重大な危険性
お手数ですが、どのような重大な危険性があるかお教え願えれば、ありがたいです。よろしくお願い致します。
No.33747 【A-6】
まとめますと
2009-11-29 17:00:00 todoroki (ZWl7727
日本市場に投入しないのは市場原理そのもの、
すなわち「費用対効果」がないからです。
1リットルあたりの燃料価格は、
ディーゼル車すなわち軽油の方が安く、
同じグレードなら概ねディーゼル車の燃費はいいわけですから、
あとは本体価格の値引き,諸税金の減税,補助金 等々があれば、
自動車会社も国内投入を検討するかもしれません。
もちろん排ガス浄化触媒や、サルファーフリー燃料など、
技術的な問題も残されてはいますが、
政治的というか行政的というか、
そちらの要素の方が大きいように思います。
回答に対するお礼・補足
御回答ありがとうございます。
>政治的というか行政的というか、
さしつかえなければ、お教え願いたいのですが、よろしくお願い致します。
No.33745 【A-5】
Re:クリーン排出ガスのディーゼル車
2009-11-29 02:19:06 call (ZWlb920
原油から精製される各油脂の比率は、ある程度幅が限定されます。ガソリンの消費が多いと、ガソリンを作った分、軽油も生成されてくるため、余った軽油は、輸出されるか、重油側に回されます(精製効率悪化=環境負荷増)。
反対にディーゼル車が増えた欧州では、米国等へ余剰ガソリンを輸出する事態(=輸送で燃料消費=環境負荷増)に陥っていると聞いたことがあります。
最新のディーゼル乗用は、従来のディーゼル乗用を知っている人なら、静粛性、排ガス浄化性能、ドライビリティ(運転フィーリングとでも言うか?)どれを見ても驚くほど進化しています。
できることなら、諸課題をクリアして、各社ラインナップに加えられることを望みます・・・
回答に対するお礼・補足
2度目の御回答心より感謝いたします。
日本と欧州では軽油消費の流れが逆になっていたなんて、本当にビックリいたしました。
callさん、本当にありがとうございました。
No.33744 【A-4】
Re:クリーン排出ガスのディーゼル車
2009-11-29 02:07:55 call (ZWlb920
おそらく、欧州で販売しているディーゼル乗用車を日本市場向けに排ガス規制に適合させるのは、技術的には、ほぼ問題なくほとんどの車両が対応可と思われます。
燃料の話題が出ていますが、これについては解消されています。クリーンディーゼルには、燃料中の硫黄分が少ないことが条件となります。市場では、2005年辺りから、S分が10ppm以下のサルファーフリー軽油が販売されています。
さて、コストですが、ただでさえ単純にディーゼル車の方が車両価格が高くなります。さらに開発の足かせとなっているのが、日本市場の嗜好によるコスト増です。
マニュアル変速車(MT車)は、日本では人気がありません。ラインナップに加えても売れないこととなります。欧州のディーゼル車は、ハイグレードの車両を除き、ほとんどがMT車です。
新車販売における乗用車を見てみると、欧州では、依然MT車が市場の大多数を占めています。一方、日本では、ほとんどAT車です。
では、単純に既存のATを組み合わせればよいとお考えになられるかもしれません。しかし、ディーゼルエンジンの特性上、ATの場合、その大きなトルクを受け止めるため、変速機の容量が増すため、FF車が主流の昨今では、単純に入れ替える程度の対応は不可能となります。
すなわち、1.ディーゼル乗用のAT開発、2.エンジンルームへの収納に係る開発・対応、の2点が必要となり、車両コストを押し上げます。
(現在、日産からディーゼル乗用(RV)が販売されていますが、6MTのみだったと思います。)
昔のガソリン120円、軽油70円時代でも、ディーゼルは年間そこそこの距離を走る人でないとメリットが少ないと言われていました。そして、さらにここに掲げた内容のコストをのせると・・・当然、自動車メーカは躊躇します。それ以外にも、過去にはいろいろとディーゼル車の税制が優遇されていましたが、それらがなくなってしまったのも一因かと存じます。
回答に対するお礼・補足
御回答ありがとうございました。「探していた教科書」が見つかったような感覚であります。
『技術的に可能なディーゼルAT車』と『日本市場で売れるディーゼルAT車』・・・もったいない気持ちになりました。
本当に勉強になりました。ありがとうございました。