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高速増殖原型炉もんじゅ 環境用語

作成日 | 2016.09.30  更新日 | 2019.07.05

高速増殖原型炉もんじゅ

コウソクゾウショクゲンケイロモンジュ   【英】Prototype Fast Breeder Reactor Monju  [同義]もんじゅ 

解説

敦賀市北西部の敦賀半島に位置するMOX燃料(プルトニウム・ウラン混合酸化物)を使用し、消費した量以上の燃料を生み出すことのできる高速増殖炉の実用化のための原型炉。

開発にあたって想定されているメリットは、

・供給エネルギー以上のエネルギーを産生できること。(設計値:1.2倍)

・使用済み核燃料の再処理によって発生するプルトニウムを利用(処理)できること   などであり、核燃料サイクルの重要な部分を構成している。

一方、想定されるリスクとしては、

・熱媒体(冷却材)として、管理の難しい金属ナトリウムを使用すること。

・技術的に未完成である部分が多く、現在、技術開発を続けているのは日本だけ

などが考えられる。

1994年4月5日に臨界を達成したが、1995年12月8日、動力炉・核燃料開発事業団(当時)高速増殖原型炉「もんじゅ」で、配管の温度検出器取出し部から、2次系ナトリウムが漏洩する事故が発生した。

2010年5月6日に、14年5か月ぶりに運転再開したが、同年8月26日に、原子炉容器内に筒型の炉内中継装置(重さ3.3トン)が落下し、吊り上げによる回収は難しいと判断され、長期の運転休止となった。

2015年11月13日には、原子力規制委員会(田中俊一委員長)から、文部科学大臣に対し、「日本原子力研究開発機構(JAEA)に代わる運営主体を特定するか、できない場合は、もんじゅの在り方を抜本的に検討するよう」勧告された。

2016年6月8日現在、未稼働。(2016年6月作成)

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