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金属くず 環境用語

作成日 | 2003.09.12  更新日 | 2014.02.25

金属くず

キンゾククズ   【英】Waste Metals  

解説

産業廃棄物としての金属くずは製造工程から排出されるものと建築廃材の金属部分をいう。

金属くずは、普通、鉄くず、非鉄金属くずに分けられ、後者は、軽金属と重金属、希少金属や貴金属に分けられる。重金属は、比重が4-5を越える金属の総称。生物にとって必要な量は微少で、それ以上の量が生体内に蓄積されると、一般に有害である。なお、粉体状の金属研磨くずであって水分を多く含む物は、汚泥として取り扱われる。

有害な金属の代表的な例としては、水銀カドミウム、クロム、スズ、ヒ素、セレン等があり、これらの金属は分解されない。これらは有害産業廃棄物に該当し、排出・溶出した重金属とその化合物は、河川や工業地帯沿岸・内湾などの海洋を汚染し、魚貝類や底泥に濃縮されて生態系に影響を及ぼすほか、人体への影響がある場合もある。猟銃の弾による中毒も野生動物に広がっている。

有害金属の影響でもっとも有名な事件は、カドミウム汚染によるイタイイタイ病であった。水俣病については、水銀が有機化した塩化メチル水銀が発祥の原因となった。なお、ごみの焼却灰飛灰中には多種類の重金属が含まれ、無害化処理が行われている。また、近年、循環型社会形成の一環として、シュレッダーダストなど、有用金属を含む廃棄物で従前は最終処分されていたものを溶融処理し、金属を回収する動きが広がってきている。

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