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トキ 環境用語

作成日 | 2003.09.10  更新日 | 2010.07.12

トキ

トキ   【英】Japanese Crested Ibis  

解説

コウノトリ目トキ科の鳥類。学名をニッポニア・ニッポン といい、全長は約75cm、翼を広げると約160cmになる大型の水鳥である。頭部は赤色、羽は白色だが、羽を広げたときに、羽の下面が桃橙色(いわゆるトキ色)を呈する。

過去にはアジア北東部に広く分布していたが、今では野生個体群は中国の一部に残るのみとなった。日本では、江戸時代までは北海道から九州にかけて分布していたが、1981年に佐渡島に残った5羽が飼育下繁殖のため捕獲され、野生のものはいなくなった。減少要因は生息環境の消失・悪化、狩猟、農薬汚染などが考えられている。

現在は新潟県佐渡市の「佐渡トキ保護センター」ほかで人工繁殖及び野生復帰に向けた取組が行われている。なお、同センターで飼育されていた、 日本産トキの最後の1羽となった「キン」は2003年10月10日に死亡。2010年3月現在、同センターには中国から寄贈された「友友」・「洋洋」など100羽を超える個体が飼育されている。また、佐渡においてトキの野生復帰を実現するため、環境省は新潟県と協力して、採餌、営巣、育雛、繁殖、飛行、天敵回避等の訓練を行うための施設(野生復帰ステーション)を2007年に開設し、2008年9月に試験放鳥を開始した。

1934年に天然記念物、1952年に特別天然記念物、1993年に国内希少野生動植物種にそれぞれ指定。環境省のレッドデータブックで は野生絶滅(EW)。

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