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国境措置 環境用語

作成日 | 2010.07.12  更新日 | 2015.01.23

国境措置

コッキョウソチ   【英】boarder measures  [同義]国境炭素税 

解説

国境措置とは、輸出入の際に講じられる関税等の措置を指す。WTO制度のもとで、輸入については、関税が農産物貿易に関する自然的・経済的諸条件の差異を調整する唯一正当な手法となり、数量制限等の非関税措置は原則として関税措置に切り換えられた。

気候変動対策としての国境措置は、気候変動対策が不十分な国からの輸入品に対し、水際で追加負担を求めるもので、国内の措置に応じて、国境炭素税の課税と輸入時の排出権の購入義務付けなどがある。

導入の趣旨として、国内外の気候変動対策の格差による悪影響を防ぐことがあげられる。つまり、国内企業にだけ負担を課せば、コスト増によって競争上不利になり、結果として気候変動対策の厳しい国から緩い国へ製造業の移転を促し、トータルの温室効果ガスの排出削減に結びつかないことを懸念するものである。また、国境措置を講じることで、新興国が気候変動対策に取り組む誘因を与えることも見込まれる。

こうした措置を巡っては、GATTなどの国際法に照らして論議され、途上国を中心に、保護主義的であるとの懸念・批判もある。

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