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サーキュラー・エコノミー 環境用語

作成日 | 2019.06.25  更新日 | 2025.07.24

サーキュラー・エコノミー

サーキュラーエコノミー   【英】Circular Economy  [同義]循環経済  循環型経済 

解説

当初は、EUが2015年に採択した「循環経済パッケージ」で提唱した概念。水、土地、バイオマスなどあらゆる資源の効率的利用を進め、資源の循環利用の高度化を図ろうとするもの。その後の資源枯渇問題等グローバルな経済社会の変化を受けて、生産段階から再利用などを視野に入れて設計し、新しい資源の使用や消費をできるだけ抑える等、あらゆる段階で資源の効率的・循環的な利用を図りつつ、サービスや製品に最大限の付加価値をつけていくシステムとされている。EUは、新たな「循環経済行動計画」(2020)を打ち出し、具体の製品等について行動を加速する方針を示すとともに、世界規模でサーキュラーエコノミーの普及をリードすることを宣言している。米国、中国や国連も循環経済への移行に向けた取り組みを打ち出しており、世界的な潮流となっている。

国連環境計画国際資源パネルUNEP IRP、2024)は、世界の天然資源の採取と加工が、地球全体の温室効果ガス排出量の要因の55%以上を占めること等を指摘しており、資源効率性を改善し、持続可能な消費と生産を促進することが必要であることを示している。

日本でも、廃棄物を減らし、資源をムダなく繰り返し使う取り組みとして「3R」が推進されてきたが、2050年でのカーボンニュートラルの実現と循環経済への移行を目指して、対策の方向性等を示した循環経済工程表(2022)や循環経済ビジョン2020が策定された。さらに、第五次循環型社会形成推進計画(2024)では、大量生産、大量消費、大量廃棄型の一方向型の線形経済から、循環経済への移行により循環型社会を形成することが、社会課題と環境問題の同時解決、持続可能な社会の達成の重要なツールであるとし、「循環経済を国家戦略に」をテーマとしている。(2025年6月改定)

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