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ゼロ・ウェイスト 環境用語

作成日 | 2022.05.10  更新日 | 2022.05.11

ゼロ・ウェイスト

ゼロウェイスト   【英】Zero-Waste  

解説

ゼロ・ウェイストとは、無駄・ごみ・浪費をなくし、廃棄物自体を減らし、ごみを出さない社会を目指すという考え方である。従来のリサイクルを中心にした「ごみにしない」モデルから、「ごみを生み出さない」モデル(循環型の生産・流通・販売モデルや、そのためのプロダクトデザイン )へと進展させようとの試みがなされている。近年では、食品・飲料品や、洗剤などの容器を回収し再利用するサービスや、商品のパッケージ自体をなくすなど、ゼロ・ウェイストを目指した取り組みが行われている。

ゼロ・ウェイストの背景には増え続けているごみ問題と、それがもたらす環境問題がある。1996年にオーストラリアの首都キャンベラで世界初の「ゼロ・ウェイスト宣言」が出された後、ヨーロッパ・北アメリカ大陸の各都市に広まった。日本では2003年に徳島県上勝町が「ゼロ・ウェイスト宣言」を出し、2005年には特定非営利活動法人「ゼロ・ウェストアカデミー」が設立され、2019年時点でリサイクル率が81%となった。そのほか神奈川県逗子市・葉山町、奈良県斑鳩町、福岡県みやま市・大木町、熊本県水俣市などでもゼロ・ウェイストに取り組んでいる。

徳島県上勝町では、自治体が率先してゼロ・ウェイストに取り組んでいる。町内の焼却・埋め立てごみをゼロにすることを目標に、様々な活動を町民全員で行っており、できる限り全ての資源を有効活用するため、ごみを13種類45分別に分けて処理している。町内にごみ収集車はなく、町民は町の中に一つしかないごみステーションに持ち込み、分別している。

ゼロ・ウェイストを実践するための重要な視点は以下の通りと言われている。

●Refuse:不要なものは断る。
●Reduce:ごみとなるものを減らす工夫をする。
●Reuse:できるだけモノを長く大切に使い、また、再利用できるものは再利用する。
●Repair:壊れたものをすぐ捨てるのではなく、修理して使う。
●Recycle:再資源化できるものはリサイクルする。
(2022年3月作成)

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