一般財団法人環境イノベーション情報機構
国連気候変動枠組条約、各国の気候政策における「公正な移行」取組の現状を報告
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2025.07.30 【情報源】国連/2025.07.15 発表
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)は、各国の気候政策における「公正な移行」取組の現状について報告書を発表した。公正な移行とは、気候対策が特定の地域・産業・就業者にマイナスの影響を与えないよう気候変動対策と社会的公正の両立を図るもので、現在の気候対策の重要課題である。
報告書は、この10年間に課題の重要性は広く認識されたが、各国間の取組には能力・資源の不足による格差があると指摘する。
国別約束(NDC)と長期低排出発展戦略(LT-LEDS)について調査したところ、公正な移行について明確な記載のあるNDCはわずか26%で、原則的な記述がほとんどであった。
LT-LEDSの65%はより明確に言及しているが、その深度にはばらつきがある。
報告書は、優良事例や学習成果の共有を進める公民の取組を紹介し、また各国政府や企業が自己の取組を評価できるよう総合的モニタリング枠組を提起した。
報告書は、COP24(2018年)で発足した「対応措置実施の影響に関するカトヴィツェ専門家委員会(KCI)」が作成した。
【国連気候変動枠組条約】