一般財団法人環境イノベーション情報機構
アメリカ環境保護庁、火力発電所の大気有害物質排出規制を緩和
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2026.03.09 【情報源】アメリカ/2026.02.20 発表
アメリカ環境保護庁(EPA)は、石炭・石油火力発電所を対象とする水銀・大気有害物質基準(MATS)について、バイデン政権が行った改正の一部を取り消す内容の最終規則を公表した。最終規則では、強化されていた石炭火力発電所に対する捕集可能な粒子状物質(PM)排出基準と褐炭火力発電所に対する水銀排出基準、及び石炭・石油火力発電所に対するPM連続排出監視システム(CEMS)の使用義務が撤回されている。
MATSは2012年に制定された(注)。
同庁によると、2020年の法定見直しでは、公衆衛生を守るのに十分であり改正は不要だと判断された。
バイデン政権もこの見直しの結果を再確認していたが、2024年に基準の強化などを含む改正を行った。
同庁は、改正の取り消しにより、既存の実効性の高いMATS要件を維持し、アメリカのエネルギーや経済的繁栄を犠牲にすることなく公衆衛生と環境を守ると説明している。
また、今回の規制緩和によって約6億7,000万ドルのコスト削減効果を見込んでおり、国民の生活費の引き下げにつながるとしている。
(注)対象となる有害大気汚染物質(HAP)には、水銀のほか、塩化水素(HCl)やフッ化水素(HF)などの酸性ガス、ニッケルや鉛、クロムなどの水銀以外の金属類、ホルムアルデヒドやダイオキシン類といった有機汚染物質が含まれている。
【アメリカ環境保護庁】