一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際エネルギー機関、バイオガスで天然ガス需要の4分の1を満たせると報告
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2025.06.16 【情報源】国際機関/2025.05.28 発表
国際エネルギー機関(IEA)は、特別報告書「バイオガス・バイオメタンの展望」を公表した。バイオガス生産の潜在力について世界500万ヶ所以上の地理空間分析を行った結果、世界の年間天然ガス需要の4分の1(約1兆m3)に相当するバイオガス生産が可能で、その原料の約80%が新興・途上国に存在することが分かった。
世界各国でエネルギー安全保障、地域経済、排出削減に対するバイオガスの利点の認識が高まり、2020年以降バイオガス支援政策が50以上導入されている。
バイオガスは直接熱源・電源として、バイオメタンは天然ガスの代替として利用でき、バイオガス生産に必要な技術もサプライチェーンも成熟している。
しかし世界のエネルギー構成に占める割合は未だ少ない。
人間活動が年間何十億トンもの有機廃棄物を発生させている一方で、バイオガス・バイオメタン生産に使われているのは潜在的原料の5%に満たない。
バイオメタンの生産コストは多くの市場で天然ガスを大幅に上回っており、的を絞った政策支援やCO2価格付け等が必要だという。
【国際エネルギー機関】