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環境ニュース[海外]

中国 広東省:企業環境信用度が公開され、レッドカード企業は締め出される

エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2007.05.14 【情報源】中国/2006.06.15 発表

 従来の汚染源管理が行政や法執行に依存し過ぎる現状を転換するため、広東省では環境信用制度を実施し、オンラインモニタリング、情報公開、統一計画等の技術・市場手段を結び付け、企業の自主性を重んじ、汚染源の全面的な基準達成を実現させるよう急ぐ。今年11月、企業の環境信用評価の状況を全面的に公開する計画である。
 現在、省政府は『重点汚染源環境保護信用管理試行弁法』を定めた。この規則に基づき、環境保護信用度がイエローカード、レッドカードである企業は、クリーナープロダクション審査を強制的に行い、期限内改善が不合格になった企業に対しては、地方政府が営業停止、閉鎖を命令し、このような企業に初回の株式発行公開と再融資をしないよう中国証券監督管理委員会に報告する。3年連続で環境保護信用度グリーンカードを獲得した企業は株式上場や再融資の初回の環境審査の時、専門家現地審査を免除でき、5営業日で手続きを終え、また環境特別資金の補助を優先的に申請できる。
 同省での環境保護信用制度は、主に汚染排出量の多い、環境リスクの高い企業を対象に、省級重点工業汚染源、0.6万kW以上の石炭・石油火力発電所と1万トン/日以上の都市汚水処理場の合計200ヶ所を含め、グリーンカード、イエローカード、レッドカードでそれぞれ環境保護信用企業、環境保護警戒企業、環境保護監視企業を示す。評価指標には汚染規制、環境保護法律・法規の執行、住民監視状況など13項を含め、全項目につき一票否決制(1項目でも基準に満たない場合、不合格とする制度)とする。
 環境保護信用制度の実施に合わせ、今年末、同省で1200万元を投じて120ヶ所の省級汚染源オンラインモニタリングシステムを整備する。これにより、重点汚染源での汚水・排ガス総量、主要汚染物排出濃度・量、主要汚染物処理施設の運営状況等を、省級環境保護局の監視ネットワーク上でリアルタイムに表示できる。企業が隠れて汚染を排出したり、排出漏れが生じたりすると、モニタリングシステムが直ちに警報を出し、環境保護法執行者がすぐに現場に駆けつけ調査して証拠を押さえる。オンラインモニタリングのデータの法律地位と有効性を明確にするため、以前同省で定めた環境保護条例ではオンラインモニタリング機器を企業の汚染対策施設とみなし、オンラインモニタリングで取得したデータを企業環境信用評価に利用できる。
 このほか、重度汚染産業の統一的計画、統一的場所設定も実施を急ぐ。省級政府は電気メッキと紙パルプの産業に対し統一的計画、統一的場所設定の実施意見を定めた。今年から、新規の電気メッキ専用事業、新規の化学紙パルプ企業は統一的計画による産業団地に入らなければならない。現在、12ヶ所の産業基地で環境影響評価文書を提出し、7市も実施方案を制定した。省級環境局は印刷染料、化学工業等の10の重度汚染産業を全面的に調査し、重度汚染産業データベースを構築し、全ての重度汚染産業に統一的計画、統一的場所設定を推進していく。【中国環境報】

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