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環境ニュース[海外]

中国 環境保護総局が1123億元の深刻な環境違法プロジェクトを公表

環境行政 行政資料】 【掲載日】2007.05.30 【情報源】中国/2007.01.10 発表

中国 環境保護総局が1123億元の深刻な環境違法プロジェクトを公表
 国家環境保護総局の潘岳副局長は先日、事業総額1123億元の82件の環境影響評価と「三同時」制度に深刻な違反をした鋼鉄、電力、冶金等のプロジェクトを公表し、初の「区域認可制限」政策を実施して高汚染・エネルギー消費産業の急速な拡大傾向を制御し、マクロコントロールにより、国民経済の良好で快速な発展を確保すると述べた。
 この82件のプロジェクトは環境保護総局で終えたばかりの建設プロジェクト環境保護「三同時」検査と新規プロジェクト環境影響評価審査の特別検査で発見された。そのうち23件が「三同時」環境検収制度の深刻な違反、59件が環境影響評価制度の深刻な違反である。これらプロジェクトは全国22ヶ所の省・市の鋼鉄、冶金、電力、化学工業などの12産業に関連し、そのうち北京周辺の河北省唐山市と山西省呂梁市が一番深刻であった。
 潘副局長は、マクロコントロールは科学的発展観を実行する先行的手段で、環境影響評価制度はマクロコントロールの重要な方法である。中央マクロコントロールの権威を維持し、高エネルギー消費・高汚染産業の盲目的な拡大を制御するため、環境保護総局は初の「区域認可制限」政策により深刻な規則違反の行政区域、産業、大手企業を処罰し、その区域内または傘下の循環経済以外の全プロジェクトの審査を停止する。これは規則違反プロジェクトが改善されるまで続く。この行政処罰手段の実施は、環境保護部門発足30年来初めてである。
 潘副局長は、今回の「区域認可制限」行政区域は河北省唐山市、山西省呂梁市、貴州省六盤水市、山東省莱蕪市を含むと語った。企業集団では大唐国際発電有限公司、中国華能集団公司、中国華電集団公司、中国国電集団公司の四大電力集団を含む。これら地区の多くで環境受容力がなかったが、高エネルギー消費・高汚染産業が盲目的に発展した。例えば唐山市は環境受容力がない状況で、全市で70社の製鉄企業を建設し、その80%は環境影響評価を行っておらず、ここ数年の鉄鋼生産量は全国の1/10に達したが、製鉄企業の平均年間生産量はわずか65万トン以下で、小規模で分散しており、大気と水の深刻な汚染を招いている。
 潘副局長は、以前の環境取り締まりで停止させられたプロジェクトは、補助的手続きを行って許可を取得し、その後様々な方法で環境対策の公約を延期または拒絶しており、毎回大々的に行う環境影響評価の法執行効果にも限りがあり、「区域認可制限」導入は、これに真っ向から対決する措置であると語った。具体的な内容は、大唐国際傘下の唐山発電所が5×50MW級小ユニットを停止して改善要求を実施するまでは、環境保護総局は大唐国際の全プロジェクトの認可を停止し、環境保護総局と河北省環境保護局は唐山市の全プロジェクトの認可を停止した。山西省呂梁コークス工場の第1期事業が各種の環境保護措置の改善要求を実施するまでは、環境保護総局と山西省環境保護局は呂梁市の全プロジェクトの認可を停止した。貴州省六盤水の発耳発電所、野馬寨発電所が建設・生産を停止し、環境手続きなど改善要求を実施するまで、環境保護局と貴州省環境保護局は六盤水市の全プロジェクトの認可を停止した。莱蕪鋼鉄集団有限公司の低温圧延薄板第1期事業が建設を停止し、環境影響評価審査の手続きを実行するまで、環境保護総局と山東省環境保護局は莱蕪市の全プロジェクトの認可を停止した。華電集団傘下の四川攀枝花発電公司は3×50 MW級小ユニットを停止し改善要求を実施するまで、環境保護総局は華電集団の全プロジェクトの認可を停止した。華能集団傘下の烏拉山発電所は2×75 MW級ユニットと1基の100MW級ユニットを停止し脱硫改善要求を実施するまで、環境保護総局は華能集団の全プロジェクトの認可を停止した。国電集団傘下の濮陽熱電公司は2×50MW級小ユニットを停止し脱硫改善要求を実施するまで、環境保護総局は国電集団の全プロジェクトの認可を停止した。【中国国家環境保護総局】

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