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環境ニュース[海外]

中国 河北省環境保護第11次五カ年計画を公表 各種環境目標を明記

環境行政 行政資料】 【掲載日】2007.06.08 【情報源】中国/2007.03.23 発表

 先日、『河北省環境保護第11次五ヵ年計画』が省政府常務委員会の採択を経て、省政府文書形式で公布された。これは河北省初の省政府名義で公布された環境事業発展中長期計画である。計画要求では、第11次五ヵ年計画期間の同省の環境資金額は1600億元である。また2010年までに環境資金額をGDP比2.5%以上にする。
 第11次五ヵ年計画期間の環境目標指標は、少量でも高質、管理可能で、相互に関連し、事実に基づいている原則に従い、計12の目標を制定した。その構成は環境質指標5件、汚染物排出総量規制指標1件、汚染防止指標5件、環境資金指標1件である。その中にはCOD二酸化硫黄排出総量規制指標も『河北省国民経済・社会発展第11次五ヵ年計画』の義務指標として含まれている。
 国家の総量規制計画に基づき、2010年までに同省の主要汚染物総排出量を2005年比15%削減するためCOD二酸化硫黄総排出量規制指標をそれぞれ56.1万トン、127.1万トンに設定した。また8件の主要任務は以下の通り。
 第1に重点流域の水汚染対策を強化する。重点は、飲料水水源地の水質保護、海河流域の水環境問題の解決、都市汚水処理事業と配管建設の推進、海洋生態環境の保護である。
 第2に都市環境総合整備を強化する。重点は、都市機能区画と産業構造配置の調整・最適化、エネルギー構造の最適化、都市大気汚染源の規制、都市環境インフラ建設の加速、輻射環境汚染防止の強化である。
 第3に工業汚染防止水準を高める。重点は、産業構造調整の推進、建設事業環境審査の強化、期限内淘汰・改善の実施、総量規制と排出許可証制度の実施である。
 第4に経済成長方式の転換を促進する。重点は、クリーナープロダクションの全面的普及、循環経済モデルの推進、節約型社会構築の促進である。
 第5に生態省建設を全面的に促進する。重点は、『河北生態省建設計画要綱』の実施、生態市・県建設の積極的推進、環境モデル都市創建活動である。
 第6に生態保護・建設を強化する。重点は、重要生態機能保護区の建設、自然保護区建設管理レベルの向上、資源開発活動の生態監督管理強化、生物多様性の保護である。
 第7に農村環境保護を強化する。重点は、農村小康環境行動計画の実施、農業面源汚染の規制、全省での土壌汚染全面調査・修復対策の実施である。
 第8に環境保護「四大体系」建設を強化する。重点は、環境モニタリング・監察能力建設の強化、汚染監視、環境情報の発信と環境管理指示ネットワーク体系の整備、環境汚染監視レベルの向上である。
 第11次五ヵ年計画期間、同省では都市汚水処理、都市ゴミ処理、石炭火力発電所の脱硫、工業汚染物の防止、自然保護区・生態建設、環境保護能力建設の6大工程、計454件を実施する。総事業費は約466億元で、これは第11次五ヵ年計画期間の環境資金額の29%を占める。この6大環境重点工程の詳細は以下の通りである。[1]都市汚水処理事業の資金額は約83.9億元、事業数は89件、汚水処理能力増強量は237.4万トン/日、COD削減能力は17.3万トン/年。[2]都市ゴミ処理事業の資金額は27.5億元、新設の生活ゴミ無害化処理場は40ヶ所、医療廃棄物・危険廃棄物処理プロジェクトは17件である。[3]石炭火力発電所の脱硫事業の資金額は116億元、発電所の脱硫・集塵事業34件、集中供熱設備23件で、二酸化硫黄排出削減能力は51.5万トン/年である。[4]工業汚染防止事業の資金額は132.8億元、大気汚染点源処理事業56件、水汚染点源防止重点事業77件、工業固形廃棄物処理事業41件である。[5]自然保護区・生態建設事業の資金額は92.7億元、新設・昇格の自然保護区は49ヶ所とし、白洋澱生態修復、畜産養殖汚染対策、河川総合整備など11件の生態建設プロジェクトを実施する。[6]環境保護能力建設事業の資金額は約12.7億元である。【中国国家環境保護総局】

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