一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[海外]

南アジア 地球温暖化や過剰な取水で水資源の危機

水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2009.02.17 【情報源】国連/2009.02.06 発表

 南アジア地域の水問題に関する報告書「危機下の淡水:南アジア」が、UNEPとアジア工科大学院(AIT)によって策定された。
 この報告書は、南アジア地域の主要河川流域である、ガンジス川・ブラマプトラ川・メグナ川流域(GBM流域)、インダス川流域、ヘルマンド川流域について、水資源の状況を検証したもの。南アジアには世界人口の約4分の1が暮らしているが、過剰な取水、地球温暖化、関係国の協力不足などが原因で、水資源が脅かされていることが明らかになった。報告書では、地球温暖化が水資源やインフラ、水管理に及ぼす影響について研究を進め、政策面でも早急に配慮する必要があるとしている。
 報告書では、水資源へのストレス、開発圧力、生態学的な健全性、管理面での課題といった点について、各地域の脆弱性を評価する指標を活用した。調査の主な結果は以下のとおり。
●氷河の後退で河川に流入する水の量が減少するなど、地球温暖化は、長期的に、水不足に深刻な影響を及ぼすおそれがある。
●インダス川流域、ヘルマンド川流域の水資源は非常に脆弱。緑被率の低下や水質の悪化など、生態学的に不安定であることが要因。
●人口1人当たりの水利用可能量、降水パターンのばらつき、取水量などから、水資源へのストレスが最も高いのは、インダス川流域。
●GBM流域、インダス川流域では、地下水の水位が毎年2〜4m低下しており、土壌や水質が脅かされている。また、地下水に塩水が混じり始めている。【UNEP】

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース