欧州議会、エネルギー効率の国別目標を要請

【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2012.03.13 【情報源】EU／2012.02.28 発表

　欧州議会の産業・研究・エネルギー委員会は、2012年2月28日、欧州のエネルギー効率向上を目指し、国ごとの目標設定等を盛り込んだ新たな指令案を承認した。EUでは2020年までに一次エネルギーを20％削減することを目指しているが、欧州委員会は、新たな施策を講じなければ2020年には目標の半分しか達成できないと予測している。このため、新たに承認された指令案では、国別の基準値を用いた拘束力ある省エネ目標を求めた。これらの国別目標を達成することで、20％のEU目標達成に寄与できるとしている。指令案では、欧州委員会は2013年6月までに各国の目標達成状況をチェックし、2014年6月までに、2030年への省エネ目標を提案することとしている。
　このほか指令案は、欧州排出権取引制度（EU ETS）に関して、欧州委員会による、カーボンリーケージのリスク報告や排出権保留措置に関する検討を求めており、さらに公共建物の省エネ改修、電力会社の省エネ義務、公的調達におけるエネルギー性能基準、大企業のエネルギー監査、エネルギー料金の公正な請求方法と助言窓口、コージェネレーションと地域冷熱供給網へのロードマップ策定、省エネ資金提供機関等、様々な省エネ推進措置が盛り込まれている。今後、欧州理事会との交渉を経て、本会議での投票が行われる。【欧州議会】