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環境ニュース[国内]

竹中工務店、アスベストをはぎ取って容積を減らして収集する除去システム実用化

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2012.04.12 【情報源】企業/2012.04.09 発表

 竹中工務店は、壁や天井に吹き付けられたアスベスト石綿)を効率的にはぎ取り、容積を減らして収集する除去システムを実用化した。資機材レンタル・リースの朝日機材(東京都墨田区)との共同開発で、ロボットではできない細かな作業が人によってできるため、建物の仕切られた狭い部分で有効になり、さまざまな場所でのアスベスト除去を可能にする。ビル解体工事の実証実験で効果を確認した。

 はぎ取り、回収から容積を減らして袋に詰めるまで一度にできることが特長。システムは、はく離装置、サイクロン式分離装置、集じん機、容積を減らす減容機で構成する。はく離装置でアスベストをかき取った後、分離装置で空気と分け、減容機で圧縮・すりつぶして粒状にしたうえで専用のビニール袋に詰める。分離装置で分離できなかった粉じんは集じん機でこし取る。

 はぎ取ったアスベストは、床に落ちることなく減容機のビニール袋に回収され、外部に飛び散る危険が減るうえ、手で拾い集める必要がなく、作業環境と作業員の安全性が高まる。竹中工務店が2008年に開発した遠隔操作で処理するロボットシステムは狭い場所での作業が困難だったが、このシステムで細かく人手で作業できるようになり、広い範囲でアスベスト除去に対応する。

 解体工事中の旧ホテルプラザ(大阪市北区)の作業で実証実験したところ、一般的な手作業だと除去できる面積が1時間2.7m2なのに対し、同5m2と約2倍に効率化した。回収するアスベストの容積も3分の1に減らすことができ、運搬や最終処分費用の削減につながる。今後、中・高層階の解体やリニューアルの増加が予想され、その際のアスベスト除去工事でシステムを提案する。【(株)竹中工務店】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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