一般財団法人環境イノベーション情報機構
汚染判明地域の89.5%で対策事業完了 平成23年度末までの農用地土壌汚染防止法施行状況
【水・土壌環境 地下水/土壌汚染】 【掲載日】2012.12.25 【情報源】環境省/2012.12.25 発表
環境省は、平成24年12月25日、農用地土壌汚染防止法の平成23年度施行状況をまとめ、公表した。公表によると、農用地土壌汚染防止法で都道府県知事に義務付けている農用地の土壌汚染状況に関する常時監視の調査項目のうち、土壌汚染のおそれのある農用地で汚染の広がりと程度を把握するために実施している「細密調査」は、7地域の2,319.46haで実施、1,212地点中42地点において基準値(玄米中カドミウム濃度0.4mg/kg)を超えるカドミウムを検出、最高値は1.64mg/kgであった。
一方、対策地域内とその周辺で、農作物や周辺環境汚染、地質状況を把握するために実施している「対策地域調査」及び地域指定解除地域で再汚染の有無を確認するための「解除地域調査」では基準値以上の汚染はみつからなかった。
農用地土壌汚染対策地域(※)については、平成23年度に新たに指定を行った地域、新たに対策計画の策定を行った地域は無く、指定解除は2地域45.31haで行った。
この結果、平成23年度末現在で対策地域として指定された地域は累計で72地域、うち対策事業等がすべて完了したとして指定解除された地域は54地域、指定地域として現存している地域は18地域(一部解除地域を含む)となっている。
農用地土壌汚染対策事業の進捗状況は、平成23年度末現在、「農用地土壌汚染対策地域」の「指定要件」以上の汚染が明らかになった地域の累計面積7,575ヘクタールに対し、「対策地域」として指定された地域の累計面積は6,577ヘクタール、対策事業完了地域は6,781ヘクタールになり、基準値以上検出等地域の累計面積の89.5%となった。
(※)特定有害物質(カドミウム、銅及び砒素)について、[1]農用地で生産される玄米中のカドミウム濃度がキログラムあたり0.4ミリグラム以上である地域又はそのおそれが著しい地域(平成22年6月16日から適用。平成22年6月15日までは「1.0mg/kg以上である」としていた。)、[2]土壌中の銅濃度がキログラムあたり125ミリグラム以上である地域、[3]土壌中の砒素濃度がキログラムあたり15ミリグラム以上である地域−−という「指定要件」のいずれかに該当し、都道府県知事がに指定した地域。【環境省】