一般財団法人環境イノベーション情報機構
住友林業、JICAとベトナムで森林減少・劣化防止による気候変動緩和の実証実施
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2013.08.21 【情報源】企業/2013.08.09 発表
住友林業は、独立行政法人国際協力機構(JICA)との間で、ベトナムで実施する「REDD+」実証活動に関して連携協定を締結した。REDD+は、途上国での森林保全に持続可能な森林管理を加えた取り組み。森林の減少が進んでいる同国北西部のディエンビエン省で2015年8月まで2年間、展開する。REDD+は、途上国の森林破壊を回避してCO2排出量を削減すること(REDD)に加え、適切な管理や植林などでCO2吸収固定機能を高める考え方で、国連がREDD+の活動によって抑制されたCO2排出相当量に経済的な動機付けを与える枠組みを検討している。今回の実証は、本格導入に先立って試行することで、REDD+の拡大を目指す。
ディエンビエン省はベトナムでも貧しい地域の1つで、農地の拡大や野焼きなどで森林が減少している。実証実験では、森林を守る組織づくりと森林保全活動、植林、果樹・野菜の栽培や魚、家畜の飼育など、住民が参加する取り組みを支援する。これらのREDD+活動をモニタリングすることで、農村レベルでの気候変動緩和策としての効果を調べる。
住友林業は2011年から、ディエンビエン省で環境省の「二国間クレジット制度」構築の実現可能性調査を行っている。JICAは2010年からREDD+行動計画の策定や、適切な森林管理、住民の生計向上を支援してきた。実証では両者のノウハウを共有して森林保全を強化する。民間企業とJICAが連携してREDD+を実証するのは初という。【住友林業(株)】