一般財団法人環境イノベーション情報機構
国際シンポジウム「いま改めて考えよう地層処分〜世界の取り組みから学ぶ〜」を開催へ
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2016.03.01 【情報源】資源エネルギー庁/2016.02.29 発表
資源エネルギー庁は、国際シンポジウム「いま改めて考えよう地層処分〜世界の取り組みから学ぶ〜」の開催について発表。同シンポジウムは、高レベル放射性廃棄物の最終処分に関して、国際的な議論の経緯や諸外国の取組状況について、2009年に処分場建設予定地が選定されたスウェーデンの関係者を招いて考えていくもの。
原子力発電に伴い生じる高レベル放射性廃棄物は、国内におけるこれまでの原子力利用の結果、すでに相当量存在している。原子力を利用してきた諸外国も同じ課題を抱えており、現在、どの国も「地層処分」という方法を採用し、処分場所の選定等の取組を進めている。
申込み方法等の詳細は、報道発表資料を確認のこと。【資源エネルギー庁】
■開催日時:平成28年3月28日(月)13時30分〜16時30分(予定)
※当日は、13時10分から地層処分事業の概要を紹介する動画を放映(上映時間:約15分)。
■場所:丸の内ビルディング7階 丸ビルホール(東京都千代田区丸の内2-4-1)
■プログラム(予定・敬称略):
(1)開会挨拶 鈴木 淳司 経済産業副大臣
マグヌス・ローバック 駐日スウェーデン大使
(2)基調講演
「地層処分に向けた世界の取組と日本の針路」(増田 寛也 総合資源エネルギー調査会放射性廃棄物WG委員長)
「スウェーデンの実例から学ぶ」(サイーダ・エングストレム スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)副社長、ヤーコブ・スパンゲンベリ スウェーデン エストハンマル市長)
(3)パネルディスカッション
コーディネーター:伊藤 聡子 フリーキャスター
パネリスト:増田 寛也 総合資源エネルギー調査会放射性廃棄物WG委員長
サイーダ・エングストレム スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社)副社長
ヤーコブ・スパンゲンベリ スウェーデン エストハンマル市長
秋庭 悦子 NPO法人 あすかエネルギーフォーラム理事長
小林 大和 資源エネルギー庁放射性廃棄物対策課長
近藤 駿介 原子力発電環境整備機構理事長
※参考:スウェーデンにおける取組
原子力を利用してきた諸外国においても、地層処分に向けた取り組みが進められているが、最終処分場の建設予定地が選定されている国は、スウェーデンとフィンランドのみ。
スウェーデンでは、処分事業の実施主体として、スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB社:電力会社の共同出資による100%子会社)が、1984年に設立された。このSKB社が、設立以来、処分場の建設予定地の選定を進め、2009年に、エストハンマル市(首都ストックホルムの北約120qに位置)のフォルスマルクを処分場建設予定地として選定した。
処分地選定の最終局面では、エストハンマル市ともう一つの候補地オスカーシャム市の2市において処分場の受け入れに対する意識調査が実施されたが、両自治体とも約80%の住民が建設の受け入れを支持した。
こうした成果を得られた要因として、実施主体であるSKB社が、長期にわたって自治体や地域住民との対話を重ね、信頼関係を構築してきたことなどが指摘されている。