燃焼室熱負荷とは
登録日: 2005年11月22日 最終回答日:2005年12月07日 健康・化学物質 ダイオキシン
No.13497 2005-11-22 01:56:30 ざぶんぐる
廃棄物焼却炉の能力を計算でよく使われる燃焼室熱負荷の計算方法をご存じの方がおられましたら、お教え願います。
国(環境庁)からの事務連絡などではおおむね25万kcal/m3となっているようですが、メーカーによって15万kcal/m3とする場合もあったり、能力が定まらず困っています。
参考となる情報でも結構ですのでお知らせいただければ幸です。
ちなみに困っているのは、50kg/h前後の小型焼却炉です。
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No.13499 【A-1】
Re:燃焼室熱負荷とは
2005-11-22 17:11:06 Dr.ゴミスキー (
ですから、国(環境庁)からの事務連絡(大型炉?)などや、メーカー値(小型炉?)に違いがあることは当然です。どちらも正解なのです。
また、燃焼室の大きさ(大型、小型でも)、つまり、時間あたりの処理能力でも数値は違うでしょう。
要するにどの様な焼却プラントを望むかです。
ご質問に適する図書として、「改訂版 小型焼却炉(出版社:滑ツ境コミュニケーションズ/著者:三好康彦/定価:3,150円(税込)/送料:340円)」を紹介しますのでお買い求めて参考にして下さい。
その他に「ごみ焼却技術 絵とき基本用語(タクマ環境技術研究会編/オーム社/2,600円+税)」という本もあります。
回答に対するお礼・補足
ご回答ありがとうございます。
いくつか書籍も読んでみたのですが、耐熱レンガや水冷ジャケットなどの構造物によって燃焼室熱負荷が変わってくるということですよね。
では、焼却能力を燃焼室熱負荷によって導き出しているメーカーは、どのように燃焼室熱負荷を求めているのでしょうか?
お礼の回答で再質問のようになってしまいましたが、お教えいただければ幸いです。
No.13551 【A-2】
Re:燃焼室熱負荷とは
2005-11-27 06:27:50 Dr.ゴミスキー (
質問の意味不明な点は、質問者の反応で確認するか手段はありません。
さて、設計の基本は、焼却対象物にどの程度のカロリーがあるかです。その為には、焼却対象物の組成調査が基本です。
この焼却対象物のもつ潜在的なエネルギーを理解すると、酸素量(空気)の必要量や燃焼室の大きさ、耐熱レンガー等を自社の設計指針に当てはめて計算するだけです。
具体的な数値は、各社の企業秘密なのでご紹介できないことをご理解下さい。
回答に対するお礼・補足
再回答ありがとうございました。
(お礼の連絡が遅くなり申し訳ありませんでした。)
(質問の中身も不適切なところもありすみませんでした。)
No.13568 【A-3】
Re:燃焼室熱負荷とは
2005-11-29 12:27:24 破裂の人形 (
とありますが、手順が逆ではないでしょうか?
焼却能力→必要燃焼室容積の決定→燃焼状態、冷却方式等により燃焼室の形状決定→燃焼室形状より容積算出→燃焼室負荷の算出→燃焼室負荷を構造指針等に範囲に収まっているか確認。
というのが通常の手順ではないでしょうか?
また、燃焼室の容積は、燃焼室の形状や冷却方式によって捉え方が変わります。
私の手持ち資料(古いですが)によると
Lv=(LHVXGr/24h)÷V
Lv:燃焼室負荷
LHV:低位発熱量
V:燃焼室容積
Gr:処理量
Lv バッチ式:40000〜100000kcal/m3h
連続式 :80000〜150000kcal/m3h
なお、メーカーなどは、処理量の近い炉を基本として、燃焼室のデザインをしている場合が多いようです。
回答に対するお礼・補足
ご回答いただきありがとうございます。
確かに、いろいろ参考文献を見ていくと、破裂の人形さんの言われるとおりだと思います。
でも、環境省から焼却能力を計算する方法として燃焼室熱負荷から求める方法が示されているので、悩ましいのです。
構造指針で示された範囲に燃焼室熱負荷が入っていれば良いということになると、燃焼室熱負荷から焼却能力を算出すること自体がナンセンスなのではと思われます。
しかし、役所ではどうやって焼却能力を計算したのかと聞いてくるので、役所のアドバイスを受けて環境省の計算式(燃焼室熱負荷が25万kcal/m3)にあてはめると、メーカーのカタログ値の能力より大きくなってDXN特措法の届出が必要となってしまいました。
メーカーが使用している燃焼室熱負荷の値(15万kcal/m3)で計算すれば、その値はどのように求めたのかと聞かれるので、メーカーに確認すると経験値との回答で、板挟みになるという状況です。
(今回、メーカーの経験値とは何?というところで困ってしまい今回EICネットで質問させていただきました。)
法律の規制値も能力で異なるので、もっとちゃんとした焼却能力の計算方法を国で示してくれれば助かるのかなといろいろと資料を調べる中で思っている次第です。
No.13620 【A-4】
Re:燃焼室熱負荷とは
2005-12-01 12:33:35 破裂の人形 (
私の示した物はあくまで、一から設計する場合で、構造指針は燃焼室に余裕を持たせるための数字になってます。DXN特別措置法の対象となる前提の場合が多いと思います。
対して、市販の場合は、メーカーの経験で規格を決定する場合が多いと思います。あまり細かい計算はしていないのではないでしょうか?
仮の計算として、能力50t/h、燃焼室負荷25万、低位発熱量4200の場合、
焼却能力(50)=燃焼負荷(250000)*容積(V)/低位発熱量(4200)から逆算すると、容積は0.84m3
同様に、燃焼負荷を15万とした場合容積は、1.4m3となります。
しかしながら、DXN特別措置法の対象は、火床面積が0.5m2以上or処理能力50kg/h以上となっております。
このあたりの容積だと火床面積が規制ぎりぎりではないでしょうか?
>もっとちゃんとした焼却能力の計算方法を国で示してくれれば助かる
計算式のように、容積と低位発熱量の設定によって数字は大きく変わります。申請しているものと実際に燃やす物が同じ発熱量にとは限りません。その当たりを見越して、25万という数字を出したのではないでしょうか。また、焼却能力算出については、各自治体によって独自に解釈や基準を設けているものもあるため、あまりに法規制ギリギリのものを使うのどうかとも思えます。ちなみに、地方都市の窓口担当者は詳しいことは知らない場合が多いですよ。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
破裂の人形さんのアドバイスはとても参考になりました。
今回の小型焼却炉のメーカーはおそらくきちんとした計算なり、実験がなりをしていないのかも知れません。
メーカーの経験値というのが正しいとした場合でも、実験データなどは企業秘密にあたるものなのかも知れないので出してはくれないかも知れません。
破裂の人形さんの言われるとおり、最初から法律の規制対象規模の施設を設置するか、設置をあきらめていれば、ややこしい話にならなかったような気がします。これも良い経験となりました。もう少し役所とメーカーの間で右往左往してみたいと思います。ありがとうございました。
No.13714 【A-5】
Re:燃焼室熱負荷とは
2005-12-07 21:42:05 Dr.ゴミスキー (
更に、環境庁と環境省という組織名称も登場しますが、問題点を整理する必要があります。
環境省が事務連絡という奇々怪々な文書を平成14年11月26日に出されていますが、この文書(廃棄物焼却施設の能力算定方法(情報提供))の最後の言葉(審査に当たっての参考とされたい)の意味をご理解すると良いでしょう。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
いろいろ勉強させていただくと大気汚染防止法関連で環境庁(当時)から能力計算に関する事務連絡(疑義回答集のようですが)出ているようでした。また、その後環境省(廃棄物行政サイド)から同じような能力計算に係る事務連絡が出されているようです。
さらに環境庁(環境省を含む。)の能力計算の方法(あくまでゴミスキーさんが言われる様に「参考としてください」と書かれた事務連絡のことのようですが、私には「事務連絡」とは何なのかいまいち理解できないのですが。)の元になったのは産業機械なんとかという財団法人だとおもいますが、この財団法人の話を聞くことができましたが、この事務連絡の計算方法はあまり良くないということで、過去にもっと別な方法も提案したこともあったようです。
焼却能力の算定方法は一つではなく、いろいろな計算方法が示され、どの方法を使って判断すれば良いのか非常に悩ましいとおもいます(選択した計算方法により能力の計算結果が異なる)。こんなことで、例えば無許可とか無届出とかで法律で罰せられるおそれがあること自体が問題とも思えてきました。
ちょっと思うところを述べさせて頂きましたが、結局は廃棄物焼却炉の能力を推し量る方法は簡単ではないということなのでしょうね。
いろいろ書きましたが、私なりの今回の結論です。当初の質問内容とは少しずれてしまって申し訳ありませんでした。一応これで、この質問は終了させて頂きたいと思います。ありがとうございました。
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