環境Q&A

No.30158 【A-1】

Re:土壌に含まれる水銀の溶出試験の方法についてです。

2008-11-04 13:04:46 これからISO （ZWlb353

まず、確認です。
「土壌中の含有量」と「土壌からの溶出量」は、イコールとは限りません。
むしろ異なる可能性の方が高いです。

どういう事かというと、「含有量」は一定の試料に含まれる量です。
塊で有れば、その内部に含まれる量まで測定する必要が有ります。
試料を完全に溶解したり、X線分析を行ったりします。
方法が適切で有れば、条件、方法が異なっても同じような結果になります。

「溶出量」は、試料そのものが完全に溶解する物質で有れば、含油量と等しくなることもありますが、土壌などでは一致することはまずないでしょう。
特定の条件下で溶出を行った結果、溶出された量が溶出量です。
溶媒や、時間、温度などが異なれば、全く異なった数値となる可能性があります。

それらを理解した上で溶出量を計りたいので有れば、産廃の方法が妥当だと思います。
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=26585

No.30163 【A-2】

Re:土壌に含まれる水銀の溶出試験の方法についてです。

2008-11-04 19:41:46 BATA （ZWl5461

ZWlb353 これからISOさんが、産廃の溶出方法を示された段階で産廃溶出に決められたようですが、他の溶出試験の方法は確認されましたか？

土壌環境基準の溶出試験方法（環境庁告示第46号）もしくは土壌汚染対策法の溶出試験方法（環境省告示第18号）もありますよ。

ZWlbd2 みすたさんの研究内容と溶出試験の結果がどのようにリンクするか分かりませんが、研究を進める上では、試験方法の検討も必要ではないですか？

必ずしも水に溶出させる必要がないのであれば、他にも底質調査方法や土壌汚染対策法の含有量試験の方法もあります。
いずれも土壌を酸分解して（土対法の含有量は酸抽出と言った方がいいかな？）検液を作成する方法です。

水銀量が多く固形物のまま測定器に入れられないということですから、何がしかの液体状にして希釈する方法もありますよ。

再度の検討をされることをお勧めします。
いずれにしろ、結果をまとめる時には、何ゆえにその試験方法を使ったかを明記する必要があると思うのですが･･･

No.30168 【A-3】

Re:土壌に含まれる水銀の溶出試験の方法についてです。

2008-11-04 22:36:52 たそがれ （ZWla61d

A-1、A-2はまったくもって的を得た回答だと思います。
含有試験とするか、溶出試験とするかはあなたの研究にとって大きな分岐点です。
どんなに水銀が含まれていようが、化学形によってはほとんど溶出試験では出てこないかもしれませんよ。
土壌環境基準、管理型処分場埋立基準等は水に溶けだす部分だけを問題としているので、溶出基準となっています。要するに分析の目的ですが、水銀濃度が高そうなので溶出試験にする、というのは不思議です。
還元気化原子吸光法で分析されるのでしょうが、含有であっても土壌試料をそのまま水で溶いて機器にかけるのではありません。
原子価を整える、熱酸に抽出させる等の前処理が必要なのです。
その上で、濃度が高い場合は希釈して分析します。
前処理については底質調査方法、下水試験方法等が参考になります。
この辺を理解した上で含有か、溶出か、を決められたほうが良いと思います。
もちろん溶出試験をするにしても、その溶出液について前処理が必要になってきます。

No.30173 【A-4】

Re:土壌に含まれる水銀の溶出試験の方法についてです。

2008-11-05 08:48:47 ヾ(´＾e＾)ﾉ　 （ZWl6545

的は射るもの
正鵠は得るもの