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環境Q&A

溶出試験方法 

登録日: 2008年01月16日 最終回答日:2008年01月16日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.26585 2008-01-16 04:58:39 ZWla636 n-eco

産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法(昭和48年環境庁告示第13号:以下、「産廃告示」と言う)の溶出試験方法についてご質問します。
陸上埋立処分する燃え殻を産廃告示に従って、溶出試験を行い、6価クロム等の分析をしています。その際の溶出操作について、皆様方はどのようにされているのか教えてください。

1.溶出試験用容器
 産廃告示では、試料と溶媒を1:10の割合で混合し、6時間振とうするとあります。
 告示では、振とう容器の大きさに関する規定はありませんが、容器が十分大きくないと、試料と溶媒の混合が不十分ではないかと思われます。どの程度の大きさの容器を用いるのが適当なのでしょうか?
 (私は、1Lの容器に試料 80gと溶媒 0.8Lを混合すると指導されましたが、混合が不十分であると考え、容器の大きさはそのままで試料と溶媒の量をそれぞれ半分にしました)
 ちなみに土壌含有量調査に係る測定方法を定める件(平成15年環境省告示第19号:以下、「土壌告示」と言う)では、溶出試験用容器について、溶媒の1.5倍以上の容積を持つものと規定しています。

2.振とう後の操作
 産廃告示では、6時間振とう後、遠心分離又はろ過により検液を得るとあります。勤務時間の都合上、夜間に振とう操作を行い、朝、出勤後に遠心分離又はろ過して得た検液中の6価クロムを分析しています。この場合、振とう終了から検液を得るまで数時間放置しています。正式には放置時間は短いほど良いのでしょうか?
 改めて、土壌告示では、振とう後、10〜30分静置後に検液を作成しています。

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No.26593 【A-1】

Re:溶出試験方法

2008-01-16 23:26:28 たそがれ (ZWla61d

13号溶出自身細かいところが定まっていないため、完全な回答はあり得ないと思いますが、ご質問の内容については環境庁に設けられた「廃棄物検定方法検討会」が5回にわたり議論を重ね、昭和59年に一応の結論を出しています。
これについては法的強制力を持たないことはもとより、ガイドラインなどと呼べるほどのものでもなさそうです。

それによると、
「溶出容器については、1リットル、あるいは2リットルが望ましく、容器の容量と混合液量との比については0.5付近が妥当。」
とのことです。1リットルの容器だったら検液500ml位ということで、n-ecoさんの改善されたやり方が良さそうです。
また、ろ過操作は「振とう終了後速やかに・・・」
となっています。調査内容の中に、振とう後の放置時間が長いと、結果が安定しない、とあります。土壌と同じように10〜30分静置くらいはその範疇に入ると思います。六価クロムに言及するなら酸化還元の問題を考えると早くやった方が良いでしょう。

これらについては(社)日本環境測定分析協会発行の「産業廃棄物分析マニュアル」という書籍の付録に載っています。公的試験機関を対象とした、検定方法に関するアンケートも載っていますので、まだお持ちでないならお勧めします。

回答に対するお礼・補足

どうもありがとうございます。
産業廃棄物の分析をしていながら、「産業廃棄物分析マニュアル」はまだ見ていませんでした。
社内にあるかどうか確認し、無いようならば早急に購入するようにします。

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