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環境Q&A

最終処分場の電気伝導率及び塩化物イオンについて 

登録日: 2008年11月21日 最終回答日:2008年11月21日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染

No.30378 2008-11-21 10:28:08 ZWl6611 ねこ

産業廃棄物最終処分場で毎月電気伝導率と塩化物イオンを定期観測しています。
その測定の結果、電気伝導率及び塩化物イオンが埋立開始前よりも2倍近い値が観測されました。
電気伝導率及び塩化物イオンは、どんな物質に反応しているのか教えてください。

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No.30381 【A-1】

Re:最終処分場の電気伝導率及び塩化物イオンについて

2008-11-21 11:15:16 たる吉 (ZWl47e

まずは、過去の質問を調べてみてください。
これとか、
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=6591

あと、これのA-5ですかね。
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=25768

当該処分場は、管理型最終処分場ですかね?
であれば、塩素イオン濃度と電気伝導率を調査する理由は、主に遮水工に損傷が無いかを調査する為にあります。
従って、埋立前の当該項目から著しい変化があるようであれば、遮水工の損傷を疑った方が良いです。
まずは異常が見られたら、地下水汚染が無いのか、全項目の地下水質分析を行う必要があります。

最終処分場の構造が基本的な構造であれば、2本の地下水監視井戸は上流側と下流側にあるはずですが、当該異常が両方で見られる内容なのか、それとも下流側だけの問題なのか。
まずはその辺りを調査することが重要と思います。

回答に対するお礼・補足

早速のご回答ありがとうございます。
当該処分場は、管理型最終処分場です。
また、全項目の地下水質分析を年に1回実施しています。
その結果は、いずれも定量下限値以下となっています。
地下水観測井戸は1箇所にしか設置されておらず、
上流と下流の比較はできない状態です。

No.30383 【A-2】

Re:最終処分場の電気伝導率及び塩化物イオンについて

2008-11-21 11:55:27 たる吉 (ZWl47e

>地下水観測井戸は1箇所にしか設置されておらず、上流と下流の比較はできない状態です。
おそらく、構造基準違反になります。(うろおぼえなので、調査しないと法違反かどうかははっきり覚えていません。)

とりあえず、周辺の利水状況を調査したほうが良いかもしれません。

尚、電気伝導率や塩素イオン濃度に異常が見られたら、年1回の検査以外で全項目分析をしなければなりません。

これは、「一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める省令(以下、『基準命令』といいます)」に規定されております。

最終処分場を管理されている方が基準命令をご存じないのは、多少、痛いです。(排出事業者の立場から申し上げると、委託したくありません)

回答に対するお礼・補足

詳細な事項を記載しなかったのは、申し訳ありません。
しかし、基準命令で、地下水の項目が大幅に改定されたのは平成10年6月であり、
当該処分場は、それ以前に稼働したものであります。
また、当時の基準命令には、
二重遮水シートの敷設を義務化されておりませんでしたが、
当該処分場は二重遮水シートを敷設しています。
このことからも、構造基準違反とはならないと思いますが。

周辺の地下水の利用はありません。
また、周辺の河川を調査したところ、
地下水下流域において、
塩化物イオン濃度が当該処分場と同程度であるところと、
ずいぶん下回っている箇所があります。
これは、土壌の問題なのでしょうか。

No.30387 【A-3】

Re:最終処分場の電気伝導率及び塩化物イオンについて

2008-11-21 17:12:05 たる吉 (ZWl47e

>しかし、基準命令で、地下水の項目が大幅に改定されたのは平成10年6月であり、当該処分場は、それ以前に稼働したものであります。
>また、当時の基準命令には、二重遮水シートの敷設を義務化されておりませんでしたが、当該処分場は二重遮水シートを敷設しています。
とのことですが、確か遮水工については、平成17年4月1日以降は法的義務(経過措置なし)が生じております。

(令第三条第三号 ロの環境省令で定める設備)
第一条の七の三  令第三条第三号 ロの規定による環境省令で定める設備は、次のとおりとする。
一  一般廃棄物の保有水及び雨水等が埋立処分の場所から浸出することを防止できる遮水工
二  保有水等を有効に集めることができる堅固で耐久力を有する構造の管渠その他の集排水設備
三  保有水等集排水設備により集められた保有水等に係る放流水の水質を一般廃棄物の最終処分場及び産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める省令 別表第一の上欄に掲げる項目ごとに同表の下欄に掲げる基準及びダイオキシン類対策特別措置法施行規則 別表第二の下欄に定めるダイオキシン類の許容限度に適合させることができる浸出液処理設備
四  地表水が埋立地の開口部から埋立地へ流入するのを防止することができる開渠その他の設備

No.30388 【A-4】

Re:最終処分場の電気伝導率及び塩化物イオンについて

2008-11-21 17:13:24 たる吉 (ZWl47e

確かに、平成10年以前の施設であれば、観測井戸は1以上ですね。
>また、周辺の河川を調査したところ、地下水下流域において、塩化物イオン濃度が当該処分場と同程度であるところと、ずいぶん下回っている箇所があります。
>これは、土壌の問題なのでしょうか。
可能性はありますが、井戸が1個であれば原因調査はかなり難航するでしょう。

引用が面倒なので省略しております。
該当部分は以下の通りです。
十  埋立地からの浸出液による最終処分場の周縁の地下水の水質への影響の有無を判断することができる二以上の場所から採取され、又は地下水集排水設備により排出された地下水(水面埋立処分を行う最終処分場にあつては、埋立地からの浸出液による最終処分場の周辺の水域の水又は周縁の地下水の水質への影響の有無を判断することができる二以上の場所から採取された当該水域の水又は当該地下水)の水質検査を次により行うこと。
ハ 埋立処分開始後、電気伝導率又は塩化物イオンについて一月に一回以上測定し、かつ、記録すること。
ニ ハの規定により測定した電気伝導率又は塩化物イオンの濃度に異状が認められた場合には、速やかに、地下水等検査項目について測定し、かつ、記録すること。
十一  前号イ、ロ又はニの規定による地下水等検査項目に係る水質検査の結果、水質の悪化(その原因が当該最終処分場以外にあることが明らかであるものを除く。)が認められた場合には、その原因の調査その他の生活環境の保全上必要な措置を講ずること。


@まずは、全項目分析で地下水汚染があるのかないのか
A地下水汚染が無い場合は、原因調査については定められていないが、当該異常が遮水工の破損によるものかどうか
B遮水工の破損で無い場合の立証

つまり、Bの立証の為にはやはり、上流側の観測井戸が無いと難しいでしょう。(近所の利水状況が使えるかな、とも思いましたが、無いならなおさらですね)

回答に対するお礼・補足

ご意見ありがとうございます。
そうですね、やはり上流側の観測井戸が無ければ、
立証は難しいですね。

地質由来と断言できればいいのですが…

ご回答ありがとうございました。

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