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環境Q&A

電気伝導率と塩化物イオンの関係 

登録日: 2004年06月29日 最終回答日:2004年06月30日 ごみ・リサイクル ごみ処理

No.6591 2004-06-29 16:00:07 環境Q

最終処分場で電気伝導率と塩化物イオンを測定するのには、どういった意味があるのでしょうか?電気伝導率や塩化物イオンの値が高かったり低かったりした場合どういったことがいえますか?

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No.6605 【A-1】

Re:電気伝導率と塩化物イオンの関係

2004-06-30 12:50:29 オキシダント

いわゆる最終処分場では、焼却灰を埋立てる場合が多く、特に一般廃棄物の処分場では、清掃工場からの焼却灰と不燃ごみ(廃プラ等)を混合埋立する場合がほとんどです。そういう処分場は管理型といって地下水を汚染しないための措置(しゃ水工)を設けなければいけません。
さて、お尋ねの電気伝導率と塩化物イオンですが、これは処分場周辺の観測井戸で測定することが法令で決まっています。これは処分場の埋立廃棄物の地下水への影響を見るためです。これで汚染が分かるとしゃ水工が損傷していることが分かります。
焼却灰には、塩ビなどを焼却する際に発生する塩化水素を石灰で捕捉した塩化物が多量に含まれています。また金属等も含まれ、これらが水に溶け出し、イオンとなり電気を通りやすくします。ごみから滲み出した水が周辺の地下水に混入した場合、地下水の電気伝導率や塩化物イオンの値が通常の値よりも上昇します。つまり処分場の地下水汚染の指標となるわけです。
それには、地質に由来する元来の地下水の電気伝導率や塩化物イオンの値を埋め立て前に把握しておく必要があります。
また、この方法は陸上の埋め立てには有効ですが、海面埋立では、処分場に海水が浸入するため、塩化物や電気伝導率を測ってもほとんど意味はありません。

回答に対するお礼・補足

大変参考になりました。
ありがとうございます!!

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