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炭素国境調整措置 環境用語

作成日 | 2022.08.22  更新日 | 2022.09.08

炭素国境調整措置

タンソコッキョウチョウセイソチ   【英】Carbon Border Adjustment Mechanism  [略]CBAM  [同義]CBAM 

解説

気候変動対策の不十分な国からの輸入品に炭素への課金を行う仕組み。炭素国境調整税とも称される。欧州委員会では2021年7月14日に炭素国境調整措置に関する法案を公表している。その目的は、欧州連合(EU)の温室効果ガス排出量削減の取組が域外と比べ相対的に強いことから、域内へ輸入品が過度に流入したり、気候変動対策への取組が弱い国への域内産業の流出が起こることにより、結果的に世界全体での排出量削減に繋がらなくなること(カーボンリーケージ)を防ぐことである。欧州委は、カーボンリ―ケージはEUの削減目標に悪影響を与えるだけでなく、世界全体の排出量増加にもつながりかねない点を強調し、あくまでも気候変動対策としてCBAMの導入を目指すとしている。具体的には、EU域内の事業者がCBAMの対象となる製品をEU域外から輸入する際に、域内で製造した場合にEU排出量取引制度(EU ETS)に基づいて課される炭素価格に対応した価格の支払いを義務付ける。欧州委員会の炭素国境調整措置(CBAM)法案では、2023年から段階的に導入し、2026年に本格稼働が提案されている。今後、欧州議会・理事会での審議が行われる見込みである。(2022年4月作成)

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