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環境ニュース[海外]

EU理事会と欧州議会、犬猫福祉の最低基準を定めるEU初の法案で暫定合意

環境行政 法令/条例/条約】 【掲載日】2025.12.11 【情報源】EU/2025.11.25 発表

EU理事会と欧州議会は、域内における犬猫の福祉とトレーサビリティー(追跡可能性)を向上させるための規則案に暫定合意した。

繁殖施設や販売施設、保護施設の管理下にある犬猫の福祉向上に加え、消費者保護の強化、公正な競争の確保、違法取引の防止を目的としている。
EU全体で動物福祉の最低基準を定めるのは初であり、加盟国は必要に応じて、より厳しい規則を維持又は導入することも可能だという。

主な福祉原則
・繁殖の制限(回数や年齢、特定の交配)
・苦痛を伴う身体切除等の禁止(医療上必要な場合を除く)
・適切な飼育環境の確保(食住環境や運動・外出の機会)
管理・取扱責任者及び施設の要件(注)
・マイクロチップの装着と国のデータベースへの登録(全ての個体)
・行動やニーズに対する正しい理解
・獣医師の訪問体制の確保
・責任ある所有に関する啓発活動
・遺棄の禁止
・繁殖の制限(個体の帝王切開歴や福祉に悪影響となる形質に基づく)
・競技会や展示会等への参加制限(極端な体形的特徴などがある個体)

本規則案は両機関で承認された後、正式に採択され発効する。

(注)個人で飼育しているだけの場合(一般の飼い主)は対象外。
なお、EU域外から犬猫を輸入する際にもこのEUの福祉基準が適用され、データベースへの登録が義務付けられる(各国のデータベースは相互に連携し、加盟国間で照合可能)。

【EU理事会】

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