ロッテルダム条約　2種類の化学物質を事前同意対象リストに追加

　ロッテルダム条約化学物質審査委員会は、エンドスルファンとアジンホスメチルという2種類の殺虫剤について、同条約に基づく事前同意手続きの対象とするよう勧告した。事前同意（PIC）手続きは、ヒトの健康や環境へのリスクを最小限とするため、各国が、有害化学物質を輸入するか否か、事前に情報を与えられた上で決定するシステム。現在、29種類の殺虫剤、11種類の工業用化学物質がこの手続きの対象となっている。
　エンドスルファンは、有機塩素系の殺虫剤で、綿やコーヒー、紅茶などの栽培に広く利用されているが、残留性有機汚染物質（POPs）で、繁殖などに影響を及ぼす。また、アジンホスメチルは、有機リン系の殺虫剤で、野菜や果樹の栽培に利用されている。
　これら2種類の化学物質を事前同意手続きの対象とする勧告は、2011年6月の第5回ロッテルダム条約締約国会議に提出され、議論される予定。【UNEP】