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環境ニュース[海外]

EU 欧州汚染物質排出移動登録制度がスタート

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2009.11.18 【情報源】EU/2009.11.09 発表

 欧州委員会及び欧州環境庁は、欧州全域の産業施設から大気、水、土壌への汚染物質の排出に関する情報を盛り込んだ、欧州汚染物質排出移動登録制度(E-PRTR制度)を創設した。E-PRTR制度は、環境情報への市民のアクセスを改善するために構築されたもので、各施設のデータをウェブサイトから入手できる。
 E-PRTRには、65種の経済活動、2万4000以上の施設を対象に、個々の施設から提出された、91種類の物質について、2007年1年間のデータが登録されている。また、各国内外の施設が、廃棄物処理業者に引き渡した廃棄物の種類や量などの情報も把握することができる。
 E-PRTRからは、汚染物質の多くが少数の施設から排出されているケースがよくあること(2007年、硫黄酸化物の排出量の20%以上は、わずか5つの焼却施設によるものだった)、対象施設から5400万トンの有害廃棄物が移動しているが、国境を越えて移動しているものは約6%にとどまっていること などが分かる。
 なお、オーフス条約(環境に関する情報へのアクセス、意思決定における市民参加、司法へのアクセスに関する条約)では、環境情報に市民がアクセスする権利を保障しており、その一環として、2003年にPRTR議定書が採択されている。EUでは同議定書を批准し、PRTRに関する規則を制定、欧州汚染物質排出登録制度(EPER)を実施していた。
 新しいE-PRTRの下、2010年からは毎年情報が更新され、EU27カ国に加え、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーの情報も含まれるという。【欧州委員会環境総局】

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