EU、太平洋諸島における気候変動適応と貧困克服に8940万ユーロを拠出することを公表

【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2011.03.16 【情報源】EU／2011.03.02 発表

　3月2日から4日までバヌアツにおいて開催されている太平洋地域における気候変動に関するハイレベル会合に、欧州委員会開発総局のピエバルクス委員が出席した。会合では、気候変動に対する共同行動計画が紹介され、太平洋諸島に対する国際支援の強化要求が表明された。ピエバルクス委員は、気候変動の影響への適応や貧困克服を目的にした8940万ユーロ分のプロジェクトの実施を公表した。欧州委員会は、太平洋地域における気候変動対策と貧困撲滅に向けたリーダーシップの役割を担っており、既に、2010年に欧州と太平洋諸島の両地域の間で、気候変動克服のための共同イニシアティブを設立している。対象となるプロジェクトの重点は次の通り。
・貿易を通じた太平洋地域の経済統合強化
・気候変動克服のための能力拡大。マングローブの植樹、集水地域における森林再生、雨水の蓄積と洪水防止、干ばつや塩に耐性を持つ土地づくり、浸食防止、土壌に配慮した収穫方法、インフラストラクチャーの拡大といった適応対策が含まれる
・自然災害のリスク軽減を目的とした地域プログラムの実施。自然災害に関する対応能力を高め、危険地域にいる人々の準備状況を改善
・特定の欧州連合加盟国と特別な関係にある海外領域における沿岸、陸地、海洋地域の統合的管理の改善
・自然災害防止のための人道的支援