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シャープ、3つの光吸収層を積み重ねた太陽電池セルで世界最高の変換効率を更新

エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2012.12.07 【情報源】企業/2012.12.05 発表

 シャープは、3つの光吸収層を積み重ねた太陽電池セルで世界最高の変換効率を更新した。光吸収層の周辺部を最適処理することで、光を電気に変換する面積を増やして最大出力を高め、変換効率を向上させた。世界の太陽電池の公的測定機関の1つ、産業技術総合研究所(AIST)の測定結果で37.7%(セル面積約1cm2)が確認された。
 独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「革新的太陽光発電技術研究開発」の一環で開発した。研究レベルの非集光太陽電池セルで最高の変換効率となる。この太陽電池セルは「化合物3接合型」の名で、これまで同様の太陽電池セルで2009年に35.8%、2011年に36.9%を達成し、今回の37.7%で記録を更新した。
 インジウム、ガリウムなど2種類以上の元素で構成する化合物を材料にした光吸収層を持つ太陽電池を化合物太陽電池セルと呼び、シャープの化合物3接合型は、インジウムガリウムヒ素を底の層、中間層にガリウムヒ素、上の層にインジウムガリウムリンと3つの層を効率的に積み上げる独自技術。2000年から研究開発を推進している。
 3つの光吸収層で取り込む光の波長を広げ、効率的に電気に変換することに加え、シャープは今回、光吸収層の周辺部の最適化によってセル表面の面積に対する有効な受光面積の比率を拡大して変換効率を高めた。今後、この開発成果を活用し、光をレンズで集める集光型発電システムや、宇宙用、移動体用などの用途で実用化を進める。【シャープ(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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