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環境ニュース[国内]

シャープ、レンズで光を集める集光型太陽電池セルで世界最高変換効率43.5%達成

エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2012.06.04 【情報源】企業/2012.05.31 発表

 シャープは、レンズで太陽光を集めて電気にする集光型太陽電池セルで、世界最高となる変換効率43.5%を達成した。光を吸収する層を3層に効率的に積み上げる「化合物3接合」と呼ぶ独自技術を基本構造に、電気抵抗を最小限に抑えることで実現した。ドイツの太陽電池の公的測定機関が世界最高の変換効率の測定結果を確認した。

 43.5%の変換効率は、面積約0.167cm2のセルが集光倍率306倍の条件で確認された。太陽電池開発を手掛ける米国企業、ソーラージャンクションが2011年3月に記録した世界最高と同率で並んだ。集光型太陽電池セルは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「革新的太陽光発電技術研究開発」の一環として開発した。

 インジウム、ガリウムなど2種類以上の元素で構成する化合物を材料にした光吸収層を持つ太陽電池を化合物太陽電池セルと呼び、変換効率の高さが特長になっている。シャープの化合物3接合は、インジウムガリウムヒ素を底の層に置き、中間層にガリウムヒ素、上の層にインジウムガリウムリンと、光を吸収する3つの層を積み重ねている。

 集光された太陽光を3つの光吸収層が効率的に電気に変換できることに加え、今回、光を受ける面の電極の間隔を最適化して電気抵抗を最小限に抑えた。化合物太陽電池は主に人工衛星など特殊な用途に使用されているが、シャープは、この開発成果を小面積の太陽電池セルで発電できる集光型システムに応用し、地上用途への展開を進める。【シャープ(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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