一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

IHI、原子力発電設備の除染・解体技術を持つ米国企業買収、国内外で事業参入

エネルギー 原子力】 【掲載日】2013.08.09 【情報源】企業/2013.08.07 発表

 IHIは、原子力発電設備の除染・解体技術を持つ米国企業、ナイトロシジョン(アイダホ州)を買収し、米国子会社の傘下にした。ナイトロシジョンは、超高圧の液体窒素を吹き付けて配管、金属構造物、タンクなどを洗浄する装置の製造・販売を行っている。IHIは、ナイトロシジョンの技術を活用して国内外で原発の除染・廃炉事業に参入する。
 超高圧の液体窒素を使うこの除染・解体技術はナイトロジェットと呼び、米国エネルギー省のアイダホ国立研究所が1990年代初めに開発した。ナイトロシジョンは同研究所とライセンス契約を結び、超高圧液体窒素噴射装置の製造・販売とリース事業を手掛ける。ナイトロシジョンは2001年12月の設立で資本金は330万ドル(約3億3000万円)となる。
 ナイトロジェットは水を使う一般的な除染と異なり、汚染水の発生がない。そのため汚染されていない部位の二次汚染がなく、処理コストを削減できる。操作時に発生するのは窒素ガスだけで、環境に影響を与えない。除染の効率が高く、コンクリートだと1回の操作で表面から深さ40mmまでそぎ取り、壁や天井で従来の10倍以上の速さを実現する。
 ナイトロシジョンを傘下にしたのは、原発や石油化学プラント、火力発電所の非破壊検査と評価を実施するIHIサウスイースト・テクノロジーズ(テキサス州)となる。IHIはナイトロシジョンの買収によって、欧米で始まっている原発施設の除染・廃炉事業に参入するとともに、今後拡大が見込まれる日本での除染・廃炉にも本格的に関わる。【(株)IHI】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース

関連情報

関連リンク